「自分ごと」化を加速させる社内広報のあり方

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インターナルコミュニケーションの肝は、個々の社員が「会社ごと」をいかに「自分ごと」にできるか。社内報をはじめとする社内広報施策を通じて、自分ごと化を促す2社の取り組みが紹介された。
第2部に登壇した産業編集センターの石原良平氏は、同社が手がけた企業のケースをもとに社員の「当事者意識」醸成のポイントについて説明した。

産業編集センターと宣伝会議が運営する「インターナルコミュニケーションプロジェクト(ICP)」の2016年度第1回セミナーが、4月22日に宣伝会議本社で開かれた。テーマは「『自分ごと』の促進」。広報や経営企画に携わる約80人が参加した。

第1部に登壇したのは、バンダイナムコエンターテインメント経営企画部広報課チーフの大野友里江氏。バンダイとナムコのゲーム部門が統合してできた同社は、それぞれ異なる環境にあった社員をいかに一つにまとめるかについて課題を抱えていたという。

「どうすれば会社への帰属意識を持ってもらえるか─最大のポイントはいかに『会社のことは自分ごと』と思ってもらうかだ」と大野氏。そのために必要な要素として同氏が挙げるのが、社員が会社を語れるようになること。

①頭で知って知識として会社について語れる状態、②社員を仲間として実感し自分以外の社員がやっていることを仲間ごととして語れる状態、③心で納得し心から会社の目指していることを語れる状態、と3つのステップを意識し、冒頭の課題をインナーブランディングで解決するよう取り組んできた。

例えば、会社の動きを社員に知ってもらうためウェブ社内報に社内の情報を集約。経営メッセージからプレゼント企画まで、硬軟織り交ぜたコンテンツを月平均23本ほど更新している。「以前の社内報は一部の社員が時間のあるときに読んでいるような存在。日々忙しい社員にこそ手軽に会社の『今』を知ってほしかった」。ウェブ社内報ではタイトルと写真で大よその内容が分かるよう、トップページのファーストビューのデザインを工夫したり、読んだ記事には既読スタンプがつくなどの工夫も凝らしているという。

「業績が上がる」社内報に

第3 部はサイバーエージェント 全社広報室シニアマネージャーの上村嗣美氏が登壇した。社員数わずか30人の頃に入社し、現在の3000人規模に至る会社の急成長を広報として支えた上村氏は、「カルチャーこそが会社の競争力」と述べ、インターナルコミュニケーションの重要性を強調した。

2002年から開設しているオンライン社内報「CyBAR」の更新頻度が停滞していたため、テコ入れのため2014年にカルチャー推進室という専属部署を設け、リニューアルに乗り出した。注力したポイントは、会社の情報をスピーディーに社員に届けること。育児などのために時短で働く社員でも限られた時間で会社の最新情報をキャッチできるよう、専用のスマホアプリを開発した。「業績が上がる社内報」という目標を明確に掲げていることも特徴だ。個々の社員が持つノウハウを横展開するために、多くの成功事例を収集して広く社内に共有している。業績アップにつながる情報をいかに集積できるかという点においても、社内報を最大限に活用している。


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