スマホシフトで今、広告に何が起きているのか?楽天がデータで実現する世界

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楽天がデータを活用したマーケティング支援を強化している。1億を超える楽天会員の消費行動分析データを活用することで、従来はターゲティングが難しかったスマートフォンのアプリユーザーにも精度の高い広告配信を実現しているのだ。生活者のメインデバイスがPCからスマートフォンに移行し、アプリの利用時間も増えるなか、楽天はどのように広告配信をサポートしているのか。その動向を取材した。

左から楽天 アドソリューションズ事業の松尾大氏、渡邉桂子氏、繁山俊夫氏。

スマホやアプリに対応したマーケティングがさらに重要になる

──ユーザーのメインデバイスがPCからスマートフォンへと移行する「スマホシフト」が進んでいます。

繁山:はい、ニールセンの調査(※1)でも1人あたりのスマートフォン利用時間は年々増加傾向にあります。楽天市場でもアプリを利用するユーザーが非常に増えており、スマホシフトと同時に「アプリシフト」も進んでいるという実感を持っています。

──アプリシフトによって、企業のマーケターはどのような課題に直面していますか。

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楽天 アドソリューションズ事業 テクノロジーソリューショングループ マネージャー 松尾大氏

渡邉:特に若年層ではスマートフォンだけしか使わないという人が多く、広告主がタッチポイントを増やすためにはアプリ上でもリーチしていく必要があります。ただアプリ広告では、一般的にCookieを使ったトラッキングができず、ターゲティングの精度が低くなりがちだと言われています。そのため効果的にターゲット顧客にリーチできない、または投資効果を正しく測定できない、という課題を抱えているようです。

松尾:そうですね、30~40代ではPCを併用しているためトラッキングが可能なケースが多いのですが、20代はアプリに費やしている時間が非常に多いです。そのため、20代をターゲットとして施策を行う場合は、アプリ面でリーチもトラッキングもできないことの影響度が非常に高くなります。結果として、広告主は成果が見えにくいアプリに予算を投下しない、一方でユーザーはどんどんアプリへ移行していく、という悪循環に陥っていると思います。

──アプリユーザーに効果的に接触するために、楽天にはどのようなソリューションがあるのでしょうか。

松尾:我々の最大の資産は、1億を超える楽天会員の消費行動分析データです。このデータを活用したソリューションの1つとして「楽天DSP」をご提供しています。IDをベースに管理しているため、ユーザーのデバイス環境を問わず、PCやスマートフォン、そしてブラウザだけでなくアプリの利用者それぞれに対して、特定のユーザーをセグメントし、それに応じた広告配信ができるのです。

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消費行動分析データを基にターゲティングを実施

──IDをベースにすることで、スマホからアプリにまでターゲティングされた広告が配信できるのですね。

松尾:そうです。年齢や性別といったデモグラフィックな属性情報はもちろん、楽天経済圏での膨大な消費行動分析データをもとにターゲティングできるため、非常に精度が高いと好評です。

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楽天 アドソリューションズ事業 楽天DSPチーム リーダー 繁山俊夫氏

繁山:楽天DSPの取引社数は、ローンチした2014年から16年にかけて急激に増えています。このことからも好評であることが実感いただけると思います。さらに今後は、楽天の持つ膨大なデータを基にセグメントし、それに応じてLINEやTwitterといったメディアにも広告が配信できるよう広告商品を拡充していく予定です。

──具体的にどのようなターゲティングのニーズが強いのでしょうか。

松尾:たとえばベビー関連商品の消費行動分析データを基に、子持ちの家庭、特に赤ちゃんが生まれたばかりの人をターゲティングしたいというニーズがあります。そのようなニーズはベビー用品のキャンペーンだけでなく、保険の見直し時期とも重なるため、保険会社のブランディングにご利用いただく事例もありますね。

渡邉:ビデオカメラのメーカーも、同じく子どもが生まれたタイミングでアプローチしたいというニーズを持っています。昨今、Googleが提唱する「マイクロモーメント」(※2)の考え方、重要性があちこちで論じられていることからも分かる通り、生活者の気持ちや行動の変化に合わせた適切なコミュニケーションが重視されています。とはいえ、少ない母数にリーチしてもインパクトは生まれません。楽天DSPでは大きなボリュームがあり、複数のデバイスを横串で刺せることが強みでしょう。

(※2)
think with Google 「Micro-Moments
Google AdWords 公式ブログ「年に一度の Google Performance Summit にて新機能の発表 2016年版

(その他のターゲティング例)

・大型のソファやテーブルを購入している⇒大家族の決裁者
・スーツを購入している女性⇒働く女性
・カー用品を購入している⇒車を保有
・エクステリアを購入している男性⇒庭付きの家を持つ決裁者
・「新生活」と商品名に入った家電を購入している⇒新社会人や学生
・購入はしていないが1ヶ月以内に複数回閲覧している⇒直近で検討中
※上記は全て、個人を特定しない範囲で消費行動を分析しターゲティングを実施

渡邉:ターゲティングの例は、現時点では消費行動に端を発する生活者の一側面です。しかしながら、IDがもたらすソリューションの可能性は、楽天経済圏におけるサービスの多様性に比例した広がりがあります。楽天市場だけにとどまらず、楽天トラベル、楽天ポイントカードなど生活のあらゆるタッチポイントをつなぐ、そんな可能性を秘めているのです。

次ページ 「他社プラットフォームと比べたターゲティングの精度は?」へ続く


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楽天
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