※本記事は株式会社マスメディアンの『advanced by massmedian』に掲載された記事を表示しています。
“女性起業家”のために一念発起
堀江さんは、2013年に米・シリコンバレーでWomen’s Startup Labを創業。女性が出すアイデアに興味を持ってもらえない状況に小さな疑問があったことが、起業のきっかけと話します。育児や介護などの課題を解決できるようなアイデアは、男性社会に全然刺さっていなかったと振り返ります。
そんな現実を目の当たりにしたときに「なにかできるんじゃないかと。社会問題を解決できるようなビジネスアイデアが出ているのに、これ以上、女性起業家が諦める姿を見ているのがせつなかった。まずはみんなで集まってサポートしようという軽い気持ちから始めた」と言います。
現在は、世界中から募った女性起業家の育成をしている堀江さん。「シリコンバレーで重要なのはネットワーク。とてもオープンなんですけど、イージーではない」と語ります。“結果は出して当たり前”という状況下で、女性起業家が次のステップに進むためのサポートをしています。
キャリアを積むなか、芽生えた思い
堀江さんはカリフォルニア州立大を卒業後、IBMに就職したのをきっかけにシリコンバレーへ。同社で「いろいろなことを教えてもらったが、自分がなにかをつくるとか、経験を積むという意味では限られていて、スタートアップに行けばいろいろなことをさせてもらえるだろう」との思いから退職を決意。
その後、数社でマーケティングを手掛けていくなかで自分が起業を志したのは「これまで会社のために仕事を頑張ってきたけれど、結婚と出産をしたあと、どうせならもっと自由のきく仕事をしたほうが良いと思って自宅で事業を始めた」と振り返ります。
当時は、自身がマーケティングで築いたバックグラウンドを駆使し、小遣い稼ぎの感覚で、インターネット上でモノを販売していたそう。
そんな副業感覚で始めた事業で、意識に変化が芽生えたのは、「テック系で、アイデアから実際のプロダクトを生む仕事をずっとしていたにもかかわらず、母親になり子どもを学校に入れるなどしていくなかで、シリコンバレーにいながら『なんとアナログな世界なんだ』と感じたから」。
こうした状況にもかかわらず、女性たちが“こういうニーズがある”“こういうモノをつくりたい”と主張しても、第一線でビジネスをしている人たちからは却下されてしまう連続だったそう。そんな現実に感じたジレンマが、現在手掛けている事業の原点となったようです。
「とにかく毎日行動すること」
堀江さんが、女性起業家の育成プログラムをスタートさせたのは40歳のとき。「40歳でなにかを始めるときに、普通は皆さん『この年齢だから……』と思うかもしれないけど、年齢に関係なく“今やりたいこと、やれることってなんだろう”という問いかけのなかで『やってもいいよ!』というのがシリコンバレーの空気」と語気を強めます。
それで、始めてみたところ「(自分が)知らないところで他の人がどんどん新しいアイデアをくれたり、手を差し伸べてくれたりして膨らんでいって、仲間もでき……という雪だるま式で大きくなっていったので、驚いています」と実感を語ります。
堀江さんの話の数々に、ハヤカワさんは大きく頷きつつ「私自身、日本で起業していますけど、今後国外に出ていくんじゃないかという気持ちが漠然とあって。今後、日本の女性が国外に進出して事業をするとき、どんなことからスタートさせればいいでしょうか?」と熱心に質問をぶつけると、
「私のメンター(指導者)にあたる人がいつも言っていたのは『頭のなかで考えているだけではなにも起こらないから、とにかく毎日行動すること。行動するなかで人に伝えろ』と。人に伝えると、思いもよらぬところから新しいソリューションを教えてもらったり、『それなら僕できるよ』とか『できる人を知っているから紹介してあげる』といったことがあったりするので、『とにかく発信することを1日の30~40%に使いなさい』とよく言われました」と親身になって答えます。
そして、「私たちが起業家に対してよく言うのが、『自分のアイデアに惚れ込むな』と。そうではなく、“なにを解決したいのか、なんの問題を解決して社会に貢献したいのか”が原点。アイデアにばかりこだわってしまうと、マーケットが必要としていないソリューションに無駄な時間と思いをつぎ込むことになる。だから、“解決したい”という思いのある問題をしっかりと見つめて、どんどんピボット(方向転換)していくことが重要」とアドバイスを送りました。
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<番組概要>
番組名:マスメディアン 妄想の泉
放送日時:毎週土曜 24:30~25:00
パーソナリティ:ハヤカワ五味
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/mousou/
番組Twitter: @mousou_tfm
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