ボードメンバーが主体となる活動の第1弾として、4月から各ボードメンバー6名がリーダーとなってマーケティング課題について議論する、分科研究会がスタート。今年の分科研究会では「パーセプションチェンジによる老舗ブランドの持続的成長」「経営とマーケティング」「マーケティングにおけるテクノロジー活用」「アドエクスペリエンス」「新規事業とマーケティング」の5つのテーマについて、リーダーを中心に関係する4名程度のCLUBメンバーが参加して、ディスカッションを実施。1回目の分科研究会を終えたチームのディスカッションの様子を紹介していく。
新事業創造においてマーケターの力は生かされるか?
アイデアの企画を通じて、実証に挑む
早川剛司氏(東京個別指導学院 マーケティング部 部長)と、藤本宏樹氏(住友生命保険 執行役員 新規ビジネス企画部長)の2名のボードメンバーがリーダーを務める分科研究会では「マーケティングと新事業創造」をテーマにディスカッションを重ねている。
2017年7月に「CMO CLUB」の研究会に初めて参加をした際には、ブランドコミュニケーション部長の職にあった藤本氏だが現在、新規ビジネス企画部に異動。スタートアップ企業と連携した新サービス立ち上げなど、生命保険会社の資源を生かした新事業開発に取り組んでいる。
その中で、藤本氏と早川氏が問題意識を同じくしていたことが「新規事業開発といっても様々なレベルがある」ということだ。
新ブランド立ち上げといったレベルのものから、企業のビジネスモデルを変えてしまうようなものまで、新事業の可能性は多様にある中で、マーケターとしてのスキルや経験以外の要素が必要とされることもあるのではないか。マーケティングには新しい顧客、そして市場を創出する役割があるとはいえ、マーケターそしてマーケティングの力が新事業創造にどこまで生かされるのか、について課題意識を持っていたという。
こうした二人からの課題の提示を受け、ともに議論を深めたのは渋谷未来デザインの長田新子氏、ファンベースカンパニーの津田匡保氏、プリファードネットワークスの富永朋信氏、ボルボ・カー・ジャパンの関口憲義氏の4名。「『CMO CLUB』にはマーケティングのプロフェッショナルが多数、参加をしている。そうしたプロフェッショナルの皆さんのこれまでの知見を提供してもらいながら、議論を深めていきたい」(藤本氏)との考えがあってチームに加わった4名だ。
議論は盛り上がり、「参加者全員で新事業のアイデアを考えてみたらどうか?」といった意見も。特に新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、日常生活にさまざまな制約が生まれている。こうした環境だからこそ、新しい生活の楽しみ方を提案できるような新事業のアイデアをつくれないか、といった意見が出てきた。
今後の議論の展開によっては100社を超える企業のマーケターが参加をする「CMO CLUB GLOBAL」の資源を生かした、生活における新しい楽しさ、ハッピーを提案できるような新事業のアイデアが生まれてくることになりそうだ。
「CMO CLUB GLOBAL」Founderの加藤希尊氏は「マーケティング起点で新事業を起こすためには、経営資源の獲得と経営判断が必要なので、経営をテーマにした研究会グループとの意見交換により、新たなアイデアが生まれるかもしれない」と話している。
マーケティングと新事業創造
チームリーダー:
・早川剛司氏(東京個別指導学院 マーケティング部 部長)
・藤本宏樹氏(住友生命保険 執行役員 新規ビジネス企画部長)
参加メンバー:
・長田新子氏(渋谷未来デザイン 理事・事務局次長)
・関口憲義氏(ボルボ・カー・ジャパン シニア・マーケティング・ディレクター)
・津田匡保氏(ファンベースカンパニー代表取締役社長 CEO)
・富永朋信氏(プリファードネットワークス 執行役員CMO)
・加藤希尊氏(「CMO CLUB GLOBAL」Founder)
・谷口 優(「CMO CLUB GLOBAL」Content Director)
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