売上と効率を同時に実現、カウネットのメールマーケティング戦略

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カウネットはコクヨの100%子会社として2000年10月に設立され、文房具、事務用品などのオフィス用品を中心に扱う通信販売サービス事業を行い、昨今は扱う商品点数も増え、50万品番を超えるアイテムを扱う。
商品点数の拡大だけでなく、顧客基盤も広がっている。主なターゲットは法人ながら、2018年からは個人向けにもサービスを開始。多様なニーズを持つ個々の顧客に適したコミュニケーションの必要性に迫られていた。そこで同社では2018年から「Oracle Responsys」を導入し、パーソナライズしたメールによるマーケティングを実現している。ECマーケティング部の渡辺氏に導入の背景と導入後の効果について聞いた。

対談者
カウネット:
カウネットベースカウネット本部ECマーケティング部 EC2グループ 渡辺光一氏
日本オラクル:
CXクラウド事業本部 第6営業部 担当マネージャー 金山紀果氏
事業開発本部 担当マネジャー サンタガタ麻美子氏

オフィス用品を中心に、50万品番以上を取り扱うカウネット

カウネットベースカウネット本部ECマーケティング部 EC2グループ 渡辺光一氏。

サンタガタ:カウネットの事業内容、またその中での渡辺さまの担当業務について教えていください。

渡辺:私たち、カウネットはオフィス用品の通販サービス事業を展開しています。今年で創業20周年を迎えました。

文房具メーカーであるコクヨの100%子会社として、もともとは文具や事務用品が中心だった取扱商品も近年は飲料や日用品、さらに家具や電化製品など、オフィスで必要とされるあらゆる商品を取り扱うようになりました。現在では、コクヨをはじめとするメーカーの商品だけではなく、社外品や独自開発の「カウコレ」シリーズも展開し、現在は50万品番以上の品目を扱っています。

このカウネットの中で、私はECマーケティング部に所属。カウネットのECサイト運用、企画の考案、実施とそこから得られるデータ分析を担当しています。

サンタガタ:新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、多くの企業でテレワークが導入されました。働く環境の変化は、カウネットさんの事業に影響を与えましたか。

渡辺:はい。パソコン台やスマートフォン用スタンドなど、テレワーク関連の商品は大きく売上を伸ばしました。マスクや消毒液などの衛生関連商品も需要が急激に増え、在庫切れを起こさないよう、注文方法を変更する対応をとる必要があったほどです。

一斉配信メールにもかかわらず、工数の多さに課題

サンタガタ:カウネットさんには、2018年から顧客の行動情報やライフサイクルに基づき、パーソナライズされたメッセージを、適切なチャネルで適切なタイミングに配信することを可能にするクラウドサービスである、当社の「Oracle Responsys」を導入いただいています。どのような課題があって、導入に至られたのでしょうか。

渡辺:私が担当するECサイトでは、季節やその時々の需要に合わせた特集を組んでいます。例えば、これからの季節であれば「暑さ対策用品」、テレワークが一気に拡大したコロナ禍では、「テレワーク関連商品」といった形で特設の売り場ページを作っています。

こうした特集、あるいは割引などのキャンペーンを実施する際には、その告知のために会員向けにメール配信を行っています。しかし、すべてのお客さまに同じ内容で一斉配信していることに疑問を感じていました。

私は2013年に現在の担当になったのですが、何万件もあるお客さまデータに対して、一律のメッセージを大量に送ることがルーティン化していて、なかなかそれ以上の施策ができないでいました。しかし、お客さまの業種や業態、既存と新規など、条件は様々。どうにかして、より一人ひとりのお客さまに適したメッセージを、工数をかけずに実施できないかと考えていたときに知ったのが「Oracle Responsys」でした。

実際に導入を検討し始めたのは2016年頃からでした。社内でセグメント化したお客さまに向けてパーソナライズしたメッセージを発信しようという機運が高まり、マーケティングオートメーション(MA)に対する注目も高まってきた時期だったので、私たちもツールを導入しようと検討を始めました。

サンタガタ:最終的に「Oracle Responsys」を選んだ決め手は何だったのでしょうか。

渡辺:「Oracle Responsys」を知ったのはECのソリューションやウェブマーケティング系の展示会の場でした。そこでオラクルの方に非常に親身になって話を聞いてもらえた印象がありました。その後、オラクルさんが単独で開催するイベントに招待してもらい、さらに詳しい話や事例などを聞く中で良いツールだと感じていました。

最終的には、私たちの目的であるセグメント化したお客さまにパーソナライズしたメッセージを送ることに最適なツールであることが導入の決め手になりました。特に「Oracle Responsys」は、メッセージ作成や顧客データの結合・生成を細かく設定でき、かつトレーニングをすれば現場の各担当者レベルでも緻密なマーケティング施策の実行までできるところが評価したポイントでした。

コスト面も当社内で重視したポイントです。想定できる効果に対して投資できる費用はある程度決まっていました。この点でも「Oracle Responsys」が最適でした。

少ない工数でセグメント化した顧客に効果的なメールマーケティングを実現

サンタガタ:導入後、どのような効果を感じていますか。

渡辺:ECサイトの業務部門は商品カテゴリーで担当が分かれています。その中のある部門の担当者が、担当カテゴリーに個別のメッセージを送ろうと、自分でメールの本文と送信リストを作成し、ツール内で結合し、商品情報を差し込みながら送ることができた。これはまさに目指していたことだったので、導入の手応えを感じました。

今まで使っていたメール配信ツールでは、細かい配信設定ができないにもかかわらず、たくさんの工数をかけていました。「Oracle Responsys」は、リストを作って、メールもテンプレートを作れば商品情報も加えてカスタマイズが可能。何万といるお客さまに数万通りのメールを実際に送ることができたときの感動は大きかったです。しかもそれをシステム部門に頼まなくてもできるのは大きな魅力です。

業績的には、直接的な効果は現れにくいのですが、お客さまによってはメールの送信前後で15%から20%売上が増えたという例もあります。セグメント化して、メールを配信するようになって、その内容がお客さまにも受け入れられているのではないかと思います。メール開封率も全体送信のときは10~15ポイント以上伸びることもあり、効果が出ています。お客さまに対して価値のある情報を提供することで、良い関係性が生まれ、数字にも反映されています。

社内では、キャンペーンやコンテンツができるとメール配信の要望や、メールを中心とした訴求をしようとする担当者も出てきました。私たちの部署に声がかかることも多くなったので、社内の意識が変わってきたことも成果だと思います。メールを送ることができるお客さまを増やさないと、効果に限りがあるので、メールアドレスの取得を増やそうとする戦略面での変化も起きています。

実施している施策としては、カート落ちやブラウザ放棄といった行動に対して購入を喚起するメールを、商品と関連づけて配信しています。購買履歴に基づいて、まとめ買いが得であることや、お気に入りに指定されている商品が値下がりしたときのお知らせメールも送っています。また、新規登録で、一定期間購入がないお客さまに、初回購入をうながすクーポンを送るような施策もあります。施策が増えると重複してメールが届くという問題もあるので、だいたい15くらいの施策を同時に走らせているイメージです。

オラクル社員のサポートで、チームメンバーも自ら使いこなせるように

サンタガタ:カウネットさんではウェブサイトの表示もパーソナライズできる「Oracle Maxymiser」も合わせて導入されていますね。

渡辺:パーソナライズしたメール配信も重要ですが、Webサイトの表示もメールと同じくらい重要でした。また、WebサイトのUIを最適化するためのA/Bテストもしたいと考えていたので、「Oracle Maxymiser」を導入しました。
テストの結果、効果が認められたUIを実際のサイトに反映させられるようになりましたし、「Oracle Responsys」との連動で、メールを送ったお客さまにパーソナライズしたサイトの内容を表示できるようにもなっています。

金山:パーソナライズ以外で感じているメリットはありますか。またセキュリティについての信頼性はいかがでしょうか。

渡辺:システム部門に依頼するような案件が減ったので、その点でコストダウンにつながっていると感じています。例えば、導入前は私たち業務部門でアクセスできない顧客リストなどのデータ抽出や、新たにつくったリストの反映はシステム部門に頼る必要がありました。そこに結構な工数もかかっていたのですが「Oracle Responsys」の導入以降、これらの一連の作業を自部門内で一気通貫してできるようになりました。それによって業務のスピード感も変わりましたね。

セキュリティについては、個人情報をクラウド上に置くことになるのでツールを選ぶ際にも重視したところです。現時点で漏洩などの問題は起こっていませんし、信頼性は高いと感じています。

サンタガタ:何名くらいで運用されているのですか。また、担当者の教育などはどのように行われたのでしょうか。

Maxymiser運用のミーティング風景。

渡辺:個人で習熟度に差はありますが、各部署のグループ内に一人か二人は扱えるようにしていて、ECマーケティング部は私も含めて7人が使えます。導入時は、運用開始前にオラクルさんにトレーニングを4〜5カ月かけて実施してもらいました。機能の説明から、実際にメールをつくるところまで、丁寧に教えていただきました。
一般的にMAツールの導入に際しては外部のSIerのサポートを受けることが多いと思います。オラクルさんは全て直接サポートしていただいたので、スピード感がありました。
また担当の方が親身になって資料作成、緊急時の対応もしていただいて非常に助かりました。現在は印象としては、6割くらい自走できていると感じていますが、月に一度程度の定例会で情報共有し、サポートを続けてもらっています。

サンタガタ:今後、チャレンジしたい施策などはありますか。

渡辺:今回、新型コロナウイルスの感染拡大で起きた市場の変化により、将来の予測がますます難しくなっています。正解も見えていないので、社会情勢の流れを敏感に察知して、仮説を立てて、それを信じてお客さまに受け入れてもらえる施策を打つしか方法はないと考えています。現在展開している施策を検証・分析しながら堅実にやっていくことを大切にしたいですね。
メールによるマーケティングはこれからも重要であることに変わりはありません。BtoCの領域ではソーシャルメディアも活用されていますが、BtoBではまだまだメールの存在が大きい。今後もメールを使って必要な人に適切な情報を届けて、購買につなげることでお客さまの役に立つことを地道に挑戦し続けたいと考えています。

金山:これからMAツールの導入を考えている企業やブランドにアドバイスをいただけますか。

渡辺:ツールを導入することで、自分たちができることが大きく広がります。ポイントは自社の目的に合うツールを選ぶこと。導入したけれど使いこなせない、機能が合わない、足りないといった理由で使わなくなるケースもあると聞きます。私たちも選定にあたって、そこは気を使っていたので、目的に合致するものを選ぶことは重要です。
最適なツールに出会うためには、話を聞き、実際に触れて試してみることも大事です。その点、オラクルさまはコミュニケーションでも親身になって話を聞いてもらえましたし、ツールを体験することもできたのでしっかりサポートしていただけたと感じています。


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