Z世代にとって、かっこよさは外見よりも、内面重視。

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企業がZ世代(1990年代後半~2000年代生まれ)をターゲットにプロモーションする際、「SNSを活用すれば反応を得られるだろう」とアプローチを図ることが多いことと思います。
 
しかし、実際はそう簡単にZ世代を動かすことはできません。メディアの記事や若者へのインタビューから普段使っているSNSや流行りの遊びなどの情報を収集したとしても、若者の価値観を深く理解するところまで至っていないケースが多々あります。Z世代の実像と、企業が思い描くZ世代像のギャップを埋める手立てが必要なのです。
 
宣伝会議では、電通若者研究部に所属する電通の小島雄一郎氏を講師に迎え、「Z世代を動かすマーケティング基礎講座」を開講。本記事では、同じく電通若者研究部から、電通の用丸雅也氏が最新のZ世代の潮流を読み解くヒントを紹介します。

私たち「電通若者研究部(電通ワカモン)」は、高校生や大学生を中心とした10~20代の実態を調査し、企業や社会、ブランドが若者とよりよい関係を築くためのプランニングからクリエイティブ開発までを一貫しておこなう電通内の特命異能ユニットです。

定期的な調査に加え、毎月、現役大学生たちと「ツギクルワークショップ」を実施しています。毎月、「美容」「恋愛」など、設定したテーマをもとにレポートを作成してもらい、そのテーマにおいて次に来る、すなわちツギクル価値観・現象を読み解いています。

今回はそんなワークショップの中から、企業活動へのヒントが得られた、ツギクル「かっこいい」の形について紹介します。

画像提供:123RF

「King Gnu」常田・水原希子・「EXIT」兼近の共通項

若者に「かっこいいと思う人を挙げてください」と聞くと、多くの人から同じ人の名前が挙がります。特に2020年、多かったのが音楽グループ「King Gnu」の常田大希さん、モデルの水原希子さん、お笑い芸人「EXIT」の兼近大樹さん、の3人です。

常田さんは、アート性の高い音楽をKing Gnuとは別のプロジェクトで制作しながら、King Gnuでは戦略的にあえてマス受けする音楽をつくっているところがかっこいいという意見がありました。

水原さんは、自身がランクインした「美しい顔ランキング」を自ら批判したことや、サステナブルな消費をSNSで発信しているところがかっこいい、という意見が多数でした。

また、兼近さんは、「勉強しないと参加してはいけないってわけじゃない」などと、これまで芸能人が一般的に避けてきた政治への発言をするなど、自分の意見を明確に持っているところがかっこいいという声がありました。

「かっこいい」の基準は自分のスタンスを持っていること

3人に共通するのは「スタンスを持っている」ところ。ここから若者の「かっこいい」の価値観が変わってきていることが伺えます。

昔をさかのぼると、例えばタバコに象徴されるように、反体制的なものがかっこいいとされている時代がありました。あるいは流行を取り入れた「見た目の良さ」が重視されている時代も長く続いていきたと思います。しかし、これからは、「スタンスを持って生きること」「信念を持って行動する姿」がかっこいいと支持を集めています。「かっこいい」と感じる視点が、「表面」から「内面」にシフトしているようです。

スタンスはフォロワーが“推せる”理由に

ではなぜスタンスを持っていることが支持されているのか。SNSで誰もが発信できる時代になったいま、特に著名人は、誹謗中傷やアンチコメント、あるいは思わぬ方向からの“クソリプ”を浴びる機会が増えています。

このような中で、その人ならではの思想やスタンスは、フォロワーにとって“推す理由”になります。フォロワーは「何となく」ではなく、明確な理由をもって批判的な意見に対抗できるのです。つまり、「スタンス」は「推しやすさ」につながり、フォロワーシップを形成しやすいということです。

次回は、この「スタンス」について、企業に求められているものを分解して考えていきます。

用丸雅也(ようまるまさや)
電通 第2クリエーティブプランニング局 / 電通若者研究部
クリエーティブストラテジスト

2017年、東京大学法学部を卒業後、電通に入社。クリエーティブ局での業務の傍ら、
若者から世の中に前向きな空気感をつくりたいという思いを形にすべく、電通若者研究部としても活動。
Public Relationsの考え方を軸足に置いた戦略・クリエイティブ開発が強み。
趣味はストリートダンスと積極的健康(睡眠・断食・サウナ・筋トレ・スキンケアなど)。

 

オンデマンド講座「Z世代を動かすマーケティング基礎講座」(お申込締切:11月29日)

本講座では、テレビさえ部屋にないZ世代に対し、SNS施策一辺倒から脱却するために、Z世代に対して示すべき企業スタンスを実際の日本企業の成功・失敗事例を交えて深掘ります。また、各SNSなどプラットフォーム別でZ世代に対してどうアプローチすればいいのか、その手法をアプローチする際のメソッドに落とし込みます。
 
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