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資生堂、パルコほか、石岡瑛子の名作広告などを展示「グラフィックデザインはサバイブできるか」

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現在、東京現代美術館で開催中の「石岡瑛子血が、汗が、涙がデザインできるか」展に続き、12月4日から東京・銀座ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で「SURVIVE – EIKO ISHIOKA /石岡瑛子 グラフィックデザインはサバイブできるか」が始まる。

石岡瑛子(1938~2012)は、1960~70年代の東京で、資生堂、パルコ、角川書店などのアートディレクターとして、広告界にセンセーションを巻き起こした。

オイルショック(1973年)を契機に、高度成長経済の波に乗った大量生産、大量消費の時代が終わり、企業イメージによる差別化の時代へと突入した1970年代。石岡瑛子や浅葉克己といった個性的なアートディレクターの出現によって、広告は商品の顔ではなく、企業の顔を明快にアピールするもの、つまり、「ものを宣伝するのではなく、現象(生き方=思想)を広告宣伝する」ようになったのである。さらに、石岡は当時世の中にある「女性」のイメージをことごとく覆し、1980年代の「女の時代」到来の布石を打った。

本展では、石岡のデビューから1980年代のニューヨークへ渡るまでの日本の仕事に焦点を当てる。前期は資生堂やパルコなどの広告キャンペーンの名作を中心に、後期は映画や演劇のポスターを始め、今まであまり見る機会がなかったグラフィック・アート作品なども厳選して紹介する。

石岡の評伝評伝『TIMELESS 石岡瑛子とその時代』を執筆した河尻亨一氏は、本展について次のようにコメントしている。「今回のギンザ・グラフィック・ギャラリーはまさに『石岡瑛子劇場』。瑛子さんのパワーを全身に浴びていただきたい。鑑賞するのではなく、裸のココロで対峙してほしい。頭で見るな、カラダで知れ。いまのような混沌とした時代に、立ち向かう勇気とエナジーをもらえるから」。

SURVIVE – EIKO ISHIOKA /石岡瑛子 グラフィックデザインはサバイブできるか

前期 {広告・キャンペーン}: 12月4日(金)~2021年1月23日(土)
後期 {グラフィック・アート}:2021年2月3日(水)~2021年3月19日(金)
冬期休館:2020年12月28日(月)~2021年1月5日(火)]
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
時間:11時~19時  日曜・祝日休館

告知ポスター(前期)
デザイン:永井裕明
写真:藤原新也/PARCOポスター「あゝ原点。」(1977)より

デザイン:永井裕明
グラフィック・アート作品「Crystal Silence No.3」(1974)より

「鶯は誰にも媚びずホーホケキョ」PARCOポスター(1976)/写真:横須賀功光

「伝統と現代技術」展覧会ポスター(1984)/写真:鋤田正義