電通は12月7日、OOHを基軸とした統合的なプランニング・分析手法「OOH LIQUID」を開発したと発表した。スマートフォンアプリの位置情報を用いてOOH広告に接触した生活者の実行動分析を行うもので、OOH広告のプランニングから効果検証までを行うことができる。OOH媒体ごとの推計広告接触人数をタイムリーに週次で把握でき、その値や増減推移を可視化するダッシュボード機能を搭載する。

従来のOOH広告は、出稿時に広告接触状況を可視化することが難しく、そのため実際の効果が把握しにくいという課題があった。

2018年3月に電通が資本業務提携した米国の位置情報データ会社 GroundTruth社がユーザーの許諾を得て匿名取得する高精度な位置情報データを活用することで、OOH広告の媒体単位（媒体社が販売しているメニュー単位）で人流を分析し、推計広告接触人数を算出することを可能にした。さらに、OOH媒体ごとに以下の3つの切り口で推計広告接触人数を捉えるダッシュボード機能を実装する（2020年12月時点）。

①推計広告接触人数の週次推移（2020年1月13日以降推移を計測）
②任意週における、性年代別（GroundTruth社の独自ロジックで推計。また、性年代区分はGroundTruth社が独自に設定）の推計広告接触人数
③特定の期間と比較した推計広告接触人数の増減率（前週、前月との比較が可能）

これにより、OOH広告の推計広告接触人数に基づいた出稿時期の検討や、出稿後の効果検証が可能になる。

さらに「OOH LIQUID」では、テレビの実視聴ログに基づき広告配信・効果検証を行う統合マーケティングプラットフォーム「STADIA」との連携や、電通グループ独自のデータ基盤である「People Driven DMP®」の活用で、「サイト来訪」や「店舗送客」などのKPIに沿った、高度なOOHのプランニング・効果検証が可能となる。

OOH LIQUIDの仕組み