「医療×AI」で広がる可能性…。Ubie共同代表・久保恒太が着目した「症状と病気を紐づけるデータづくり」

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※本記事は株式会社マスメディアンの『advanced by massmedian』に掲載された記事を表示しています。

ファッションデザイナー、起業家、インフルエンサーなどマルチに活躍するハヤカワ五味さんがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「マスメディアン 妄想の泉」。この番組では、さまざまなフィールドで活躍する起業家やクリエイター、アーティストをゲストに迎え、未来を面白くするヒントを“妄想しながら”探っていきます。12月26日(土)の放送は、Ubie(ユビー)共同代表取締役でエンジニアの久保恒太さんが登場しました。

医療×AIでできること

Ubieでは、「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに掲げ、医療とAI(人工知能)をかけ合わせた新サービス「AI問診ユビー(医療機関向け)」や「AI受診相談ユビー(生活者向け)」を提供しています。

AI問診ユビーは、従来の紙に記入するタイプの問診票ではなく、タブレット端末などWeb上で完結できるように効率化されています。ペーパーレスに加え、症状などに関する質問に回答を入力していくと、その裏側でAIが「(その患者の)病気はなんなのか」を予測しながら質問を変えていくというもの。

このサービスによってなにが変わるかと言えば、医師が聞きたいことを事前に聞けることです。従来の診察では、医師がパソコン上の電子カルテに患者が話す症状などをタイピングしながら入力していました。しかし、AI問診ユビーで自動化されることによって、その負担が激減。久保さんは、「そもそも医師は残業時間がすごく多い。仕事の割合のなかで多くを占めていたデスクワークを削減でき、患者さんへの聞き漏らしも防げる」とメリットを挙げます。

久保さんによると、医療にAIなどのテクノロジーを駆使するようになっていったのは2015年あたりからだそうで、「ディープラーニング(深層学習)が出てきたあと、画像認識のレベルがものすごく上がった。例えば、特定のがんを発見するなど、CT(コンピュータ断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)などの画像から認識することに使われるようになった」と説明します。

テクノロジーが進化を遂げるなか、Ubieが手がけているのは「症状と病気を紐づけるデータづくり」。久保さんいわく、もともとはニッチな領域だったそうですが、技術の発展とともにその分野への参入も見られるようになったとのこと。現在は「各国で症状チェッカーなどができ始めているところ」なのだそうです。

起業のきっかけは、亡き恩師の存在

エンジニアの久保さんとともに、Ubie共同代表取締役を務めているのは、医師の阿部吉倫さん。2人は高校時代の同級生で、出会って16年の付き合いになります。

久保さんは京都大学、阿部さんは東京大学に進学。当時はリーマンショック直後で「ベンチャーや起業など、挑戦するような雰囲気ではなかった」と振り返ります。そんななか、京都大学客員准教授として教鞭を執っていた、いまは亡き瀧本哲史さん(享年47)から「起業したほうがいい」と鼓舞されたことに刺激を受け、心境に変化が。当時集まったグループで新たなビジネスを立ち上げます。

そのビジネスは全然うまくいかなかったものの、「どうせやるなら、GoogleやFacebookのような“世界規模のサービスをつくりたい!”という思いが強かった。そして“大きな市場で戦うには?”と考えたなかで着目したのが医療だった」と言います。とはいえ、当時の自分には誇れるだけの強みがなかったとも。

そんな当時、技術がすごく伸びていたAI分野に関心を抱いた久保さんは、スキルアップのために東京大学大学院工学系研究科に進み、「エンジニアとしてAIの分野にベットして、医療でなにか問題解決ができないかと考え始めたのが、卒業する少し前だった」と回顧します。

コロナ禍で活用されているUbieのサービス

「医療×AI」という道筋に照準を絞り始めていった久保さん。症状と病気の紐づけについて調べていくうちに、「技術的な問題やデータソースの問題など、さまざまな問題で達成できていなかった部分が見えてきた。みんなが調べても、途中であきらめてしまうような分野だけに、逆にチャンスだと思った」と話します。

「AI問診ユビー」の前身となるシステムを構築しようとするも、「医学的な知識がなくて、おもちゃにもならないレベルのものしかできなかった」。そんな状況を打破するきっかけとなったのが、医師である阿部さんです。AI技術を駆使して医療の問題解決をしたい、という久保さんの確固たる信念に共感した阿部さんが「一緒にやろう!」と加わることとなり、2017年にUbie設立へと舵を切ることになります。

「AI問診ユビー」は、医療現場における業務効率化の一助となっていましたが、2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、医療を取り巻く環境が一変。現在、日本では第3波が押し寄せ、医療現場は混乱を招いています。

久保さんによると、医療機関からは「患者さんと対面する前に、患者さんの(詳しい症状など)情報が知りたい」「コロナの可能性がある症状を持っている場合は、アラートを出す機能がほしい」といった要望があったそうで、そうしたニーズに応えるため、「先にスマートフォンから問診できる仕組みを構築し、どの医療機関の方からも非常に人気がある機能を提供できたことは、プラスだったかな」と胸を張ります。

医療現場に寄り添う一方で、Ubieは生活者向けの「AI受診相談ユビー」もローンチ。「多くの方が、自分がコロナかどうかすごく気にされていて、うつになる人が増えている。混乱していた時期だからこそ、急遽、一般の方に向けたサービスもリリースできた」と話していました。


【この記事の放送回をpodcastで聴く】


<番組概要>

番組名:マスメディアン 妄想の泉
放送日時:毎週土曜 24:30~25:00
パーソナリティ:ハヤカワ五味
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/mousou/
番組Twitter: @mousou_tfm


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