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コーセー『ファシオ』がリブランディング、「わたしらしさ」を大切にするユーザーに寄り添えるブランドに

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コーセーのメイクアップブランド『ファシオ』は、リブランディングを実施。4月中旬よりECストアでの先行販売を開始、5月16日より全国のドラッグストア等の店頭で発売を開始する。

 
『ファシオ』のブランドターゲットは、主に20代。リブランディングにあたり、そのインサイトを探る中で、特に注目したのが「自分の気持ち」を大切にしたいという価値観だ。「メイクアップ化粧品の選択基準」(コーセー調査)に関する調査において29歳以下の回答では、メイクにおいても「自分らしさ」や「自分にとっての心地よさ」を求めるユーザーが多かったという。

こうした背景をふまえ、『ファシオ』は「外見だけでなく、内面も健康でいたい、等身大でいることを大事にする20代前半のお客さま」をコアターゲットに、「わたしらしさ」を大切にするユーザーに寄り添えるブランドを目指し、2014年以来となるリブランディングを実施した。

新しいブランドコンセプトは、「なじむ、らしさ、つづく。」。今回のリブランディングにおいて、特に重視しているキーワードは「なじむ」である。例えばマスカラは、いかにその人らしく自然にカールして見えるか、その人に合わせた自然なカラーに見えるかなど、すべてが自然になじむことを優先して開発している。

リブランディングにあたり、ロゴとパッケージもリニューアル。ロゴは旧ロゴより少しだけ太さを出すことによりブランドの世界観との相性を良くし、さらにSNS上での視認性も高め、無駄なくシンプルに、かつスマートフォンなどの限られた画面でも読みやすい設計にした。

 
パッケージは、外箱をそれぞれの色からグレーへのグラレーションにするなどニュアンスカラーを採用。リラックス感のある、「わたしらしさ」に寄り添うやさしい雰囲気を演出している。容器は少しくすんだ色合いにし、従来よりも持ちやすく、握りやすい、機能的な形状・サイズ・質感にした。

プロダクトの開発においては、当初メイクらしさという観点で新しい形や色を検討。シャープで新鮮な形や黒、赤、白など気分が上がる色を中心に開発してきたが、ある時、若い世代の「黒や赤の容器は本当は全然好きじゃない」という本音を聞いたことから、気分が上がる色は必要ない、馴染む色、生活に溶け込む形、リラックスできることがなにより重要であると確信。現在のデザイン、色、形へと大きく舵を切ったという。

 
今回のリブランディングにあたって、コーセーでは20代社員を中心とした社内横断のプロジェクトチームを結成。ターゲットと同世代の社員がメインとなって商品開発、デザイン、コミュニケーション、店頭デザインまでプロジェクトを進めることで、より現代のニーズや価値観に合致したブランド開発を目指した。

5月中旬から展開に合わせて店頭は、ドレッサーのような大きな鏡が設置され、まるで自分の部屋にいるように、くつろぎながら商品を選べる空間となる。こちらもターゲットである世代にとって、化粧品の売場は緊張を強いる場所だということがわかり、従来のいかに売場で目立つか、伝えるかという考え方を改めたという。店頭発売前にEC先行発売に合わせてSNSを中心としたコミュニケーションを展開しており、発売に合わせて、テレビを含め複合的に展開していく予定だ。

店頭のイメージ。