なぜアクセンチュア インタラクティブは「メディアありき」の提案をしないのか

アクセンチュア インタラクティブが顧客のマーケティング支援体制をグローバル規模で強化している。経営層と直接つながるコンサルティング部門の強みを生かした企画・提案機能から、クリエイティブやシステム開発などの実行・運用機能に至るまで、ワンストップでサポートする体制を揃え、さらに拡充を続けている。国内では、2019年にグローバルでグループ傘下に加わったクリエイティブエージェンシー「Droga5(ドロガファイブ)」の東京オフィス立ち上げを今年5月に発表したばかりだ。
本連載では、そのなかでマーケティング戦略立案やコミュニケーションデザイン、メディア等を担う「Communicate Experience」チームにフォーカスを当て、マネジメント層から現場リーダーなどのインタビューを通じて、アクセンチュア インタラクティブの今を紹介する。
第1回は、本チームを統括するマネジング・ディレクターの望月良太氏に、ミッションや特長、人材などについて聞いた。
 
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アクセンチュア インタラクティブは、経営戦略やIT分野のコンサルティング大手としての地位を確立してきたアクセンチュアのなかではまだ若く、近年成長が著しい領域のひとつだ。

特にここ10年ほどは広告制作やブランディング、デジタル分野に強みを持つエージェンシーやプロダクションをグループ傘下に加えることで規模を拡大してきた。「IMJ(アイ・エム・ジェイ)」や「Droga5」などの著名なエージェンシーもそのひとつ。米広告業界誌「Ad Age」が毎年発表する「エージェンシーリポート」で、6年連続で世界最大のデジタルエージェンシーに選出されている。

組織は大まかに4つのチームに分かれている。マネジング・ディレクターの望月良太氏が率いる「Communicate Experience」はそのひとつで、主にマーケティング戦略の立案やコミュニケーションデザインの役割を担う。

アクセンチュア インタラクティブ本部 マネジング・ディレクター 望月良太氏
アクセンチュアに14年、電通に11年とコンサルティングと広告の両方のキャリアを積むことで企業の戦略立案ならびに業務改革支援から、広告キャンペーンの実行までマーケティングの幅広い領域に精通する。現在は、企業をマーケティング体質に変革すべく、チャネルや部門で断絶されるマーケティング活動を経営のKGIとつなげ、戦略立案から施策実行、組織変革、プロセス設計、プラットフォーム構築までを一貫してサポート。カンヌライオンズ2018 クリエイティブデータ部門 審査員。

マーケティングコストの透明性を重視

チームのミッションは、「我々は、人の心を動かし、“体験”を通じて良い生活・社会を実現すべく、慣例にとらわれない最良のブランド・コミュニケーションのあり方を創造し、クライアントのビジネス成果に貢献する」こと。

具体的にはどういうことか。望月氏は「あくまでも顧客体験をベースに、ビジネスゴールの達成から逆算して、コミュニケーションの方法を考えるようにしています」と解説する。「私たちはメディア起点やアイデア一発勝負など手段ありきの提案はしません」と続けた。

「顧客体験をベースに最適なアプローチを検討したうえで、広告を使った方がよければ使えば良いですし、当然他の選択肢もあるわけです。そうした姿勢を評価いただき、これまで従来の広告会社をメインとしていたコンペにお声がけいただくケースが急増しています」(望月氏)。

多くの国内広告会社が報酬体系にコミッション制を採用しているのに対し、同社は欧米エージェンシーのスタンダードであるフィー制を採用していることも特徴だ。

理由のひとつは、何にいくらのコストをかけているかを明確にすること、つまり「マーケティングコストの透明性」を重視しているから。もうひとつは、メディアのコミッションをベースにした報酬体系では、先述したような「メディアを売るための」の提案に陥りかねないからだという。「私たちがやるべきはあくまでもクライアントの本質的な課題解決と成果の創出。目的と手段が逆転しないことが重要であると考えています」(望月氏)。

 

全社横断でプロジェクトを成功に導く

最近の事例のひとつに、ふくおかフィナンシャルグループが5月28日にサービス開始した日本初のデジタルバンク「みんなの銀行」がある。アクセンチュアが銀行開設の全体戦略から業務、システム、マーケティング、デザインに至るまで、クライアントと二人三脚で進めたという。「私たちCommunicate Experienceのメンバーも参画しました。インタラクティブの他チームやコンサルティング部門、テクノロジー部門からもスタッフが集まってプロジェクトを進めました」(望月氏)。

資生堂グループのIT戦略推進やデジタルマーケティング強化を目的に7月に設立する新会社「資生堂インタラクティブビューティー」には資生堂のほかアクセンチュアも出資する。アクセンチュア全社で得意とするIT戦略機能の推進、さらにはインタラクティブのDX加速による新しいデジタルマーケティングの強化を支援する。

一方で、「私たちがデジタル領域に強みを持つことは確かですが、CMやIMCキャンペーン、グラフィック広告等、アナログ領域も十分に対応できるスタッフが揃っています」と望月氏は話す。

Communicate Experienceの現在のスタッフはキャリア採用が中心。総合広告会社やネット専業、事業会社のマーケティング部門などを経て入社している。望月氏は「入社してくる人は、現在の会社で広告やマーケティング領域で活躍しているものの、狭義のマーケティングでは飽き足らなくなったという人が多い」と明かす。望月氏自身、アクセンチュアと広告会社の双方でキャリアを築いてきた。

「マーケティングやコミュニケーションはツールのひとつ。企業の課題を本質的に解決するためには、上流にある経営戦略から携わりたいと考えている方が弊社に興味をもっていただいているようです。グループとしては経営課題の解決からシステム、DXにも対応しているため、よりダイナミックな仕事に携われることができますし、CxOクラス(CEO、COO、CMO、CIOなど)と仕事ができることも私たちの強みです」(望月氏)。



お問い合わせ
アクセンチュア株式会社 インタラクティブ本部

MAIL:
JPN.EH.Interactive.Recruiting@accenture.com

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