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スポーツ参加市場、前年比3割減 ファンは野球がサッカー代表上回る

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2021年のスポーツ参加市場は1兆912億円で、前年比32.0%減となった。10月25日に発表された、マクロミルと三菱UFJリサーチ&コンサルティングの共同調査でわかった。調査対象は全国の中学生を除く15〜69歳で、有効回答数は2000人。9月17~19日にインターネットで調査した。

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表は、マクロミルと三菱UFJリサーチ&コンサルティング「2021年スポーツマーケティング基礎調査」を基に編集部作成

スタジアム観戦の年平均支出額は4万1347円で、市場規模は前年比32.5%減の2795億円。スポーツ用品の購入は同2万6277円で、市場規模は同比23.1%減の3294億円。施設利用や会費、スクール料などは同5万2286円で、市場規模は同比36.7%減の4823億円だった。

過去1年間にスタジアム・競技場でスポーツ観戦をしたと回答した人の割合は2020年の13.7%から8.3%に、観戦者一人当たりの平均観戦回数は2020年の4.2回から3.4回に減少した。観戦1回あたりの支出額は前年比6.0%増の1万145円となった。チケット代や交通費、グッズ費が伸びた一方、飲食費や記念品等費が下がった。

スポーツ関連のクラウドファンディングで支援したことがある人は2.2%にとどまった。「支援したことはないが、関心がある」人は14.4%。「支援したことはなく、関心もない」は46.8%、「クラウドファンディングについてよく知らない」は36.7%だった。

明確な回答を避ける人が少なくない結果となり、関心の薄れも伺える

東京オリンピック・パラリンピックの開催については、「とてもよかった」が11%、「よかった」が33.8%だった。一方、「とてもよくなかった」は7.5%、「よくなかった」は9.5%。また、「どちらとも言えない」が38.3%と4割近くを占めている。

2017年はWBCで日本が準決勝敗退、2018年はサッカーW杯で日本代表がベスト16という結果だったが、それぞれファン増加に貢献しているようす。一方、2021年は五輪で野球が金メダル、サッカーも4位と結果を残したものの、ファンの増加には至らなかった。レギュラーシーズンで無観客や観客数制限となった影響も考えられそうだ

日本のプロ野球チームのファン人口の推計は前年比184万人減の2279万人。サッカー日本代表のファンは同比478万人減の2180万人で、2012年以降で初めてプロ野球ファンを下回った。Jリーグのチームを応援している人は同比220万人減の878万人だった。プロバスケのBリーグは同比25万人増の567万人、プロバレーのVリーグは同比144万人減の354万人、ジャパンラグビートップリーグは同比180万人減の327万人となった。

スポーツ選手の好感度の上位5位では、昨年2位だったプロテニスの大坂なおみ選手や、3位の錦織圭選手が圏外となった。一方、昨年4位の羽生結弦選手がことしは2位につけたほか、卓球の石川佳純選手が3位に、競泳の池江璃花子選手が4位に入った。5位は昨年と同じく、サッカーの三浦知良選手だった。

表は、マクロミルと三菱UFJリサーチ&コンサルティング「2021年スポーツマーケティング基礎調査」を基に編集部作成

好きなスポーツブランドでは、1位がナイキ、2位がアディダス、3位がアシックス、4位がニューバランス、5位がプーマだった。世代別では、29歳以下、40歳代、60歳代でナイキが1位、アディダスが2位。30歳代、50歳代では逆転し、アディダスが1位、ナイキが2位だった。3位以下でも、29歳以下、30歳代、40歳代では3位がニューバランス、4位がアシックスなのに対し、50歳代、60歳代では3位がアシックスに。50歳代の4位はニューバランス、60歳代の4位はミズノだった。ミズノは29歳代でも5位に入っている。