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「その先の日本へ。」の出会いから29年、写真家・藤井保と瀧本幹也が写真で対話する展覧会

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10月30日より、写真家・藤井保と瀧本幹也によるふたり展「藤井保 瀧本幹也 往復書簡 その先へ」が、東京・恵比寿MA2 Galleryにて開催される。

藤井は、1949 年島根県大田市生まれ。東京綜合写真専門学校卒業後、大阪宣伝研究所を経て、1976年に藤井保写真事務所を設立。これまでに数多くの広告写真を手がけながら、作品を発表してきた。そんな藤井が手がけた仕事の一つが、JR 東日本「その先の日本へ。」だ。東北の原風景を捉えた作品を見て、その写真に心を動かされたのが、当時18歳の瀧本幹也だ。瀧本は藤井を師に選び、94年から98年に独立するまでの4年間、藤井のもとで写真を学んだ。

それから 29 年の年月が経ち、ふたりは今では師弟を超えて互いに刺激しあい、率直に意見を述べ合える間柄になっている。そして2019年6月、MA2 Galleryの発案によって、ふたりは写真による往復書簡を開始。日常の出来事から、今の世の中に感じていること。写真という仕事に対する思いまで、様々な考えをメールで交換・共有し続けたという。そして互いの言葉と写真のやり取りの中で、本展において何を伝えるべきか、何度も話し合い、ふたりの関係でしかできない『藤井保 瀧本幹也 往復書簡 その先へ』展を、2年半かけてつくりあげた。

MA2 Galleryの1階では、ふたりの出会いのきっかけとなった「その先の日本へ。」からはじまり、世界中でふたりが撮影してきた大自然の作品を展示。2階では、ふたりが今だから伝えたいメッセージ写真が繰り広げられる。そして 3,・4 階は、この展覧会のためだけに、ふたりが選んだポラロイドをひとつのフレームの中に組み合せた作品と、往復書簡のやり取りから生まれた組み写真で構成される。島根に居を移した藤井は、本展のために 40 年以上にわたる自分の作品を、ひとつひとつ見つめ直しながら展示作品を選び、瀧本幹也はそれに呼応するように新作を含む写真で対話している。

また現在、東京・白金のOFS galleryで開催されている『photography & us #002』にも、市橋織江、藤田一浩と共に、藤井と瀧本も参加している。

藤井保

瀧本幹也
 
「藤井保 瀧本幹也 往復書簡 その先へ」
会期:10月30日(土)〜11月28日(日)
会場:MA2 Gallery
時間:13時〜19時
オープン日:水曜日〜日曜日 (火曜日はアポイント制)
 

藤井 保

1949 年、島根県大田市生まれ。70 年、東京綜合写真専門学校卒業。大阪宣伝研究所を経て、76年 に 藤 井 保 写 真 事 務 所 を 設 立。主 な 展 覧 会:「南 方 熊 楠」(田 辺、和 歌 山 /1990)、「月 下 海 地 空」(semina r erum チューリッヒ /1998)、「藤井保展・旅する写真」(銀座リクルートギャラリー G8& ガーディアンガーデン /2003)、「カムイミンタラ / 神々の遊ぶ庭」(MA2 Gallery/2006)、「THE OUTLINE – 見えていないデザイン – 深澤直人、藤井保」(21_21 デザインサイト /2009)、「BIRD SONG」(MA2 Gallery/2009)、「Naoto Fukasawa × Tamotsu Fujii “Medium”」(シュシュインスティトゥート、台 湾 /2013)、「TWO FOGGY ISLAND」(MA2 Gallery/2015)。写真集に「ESUMI」(リトルモア)「ニライカナイ」(リトルモア)、「A KA RI」(リトルモア)、「カムイミンタラ」(リトルモア)、深澤直人氏との共著「THE OUT LINE 見えていないデザイン」(ハースト婦人画報社)など。

 

photo by mikiya takimoto

 

瀧本幹也

1974 年、愛知県名古屋市生まれ。写真家。94 年より藤井保に師事、98 年に瀧本幹也写真事務所を設立。 独立後も、06 年より銀塩写真の表現を繋げていく GELATIN SILVER SESSION の活動を共にする。代表作に 『BAUHAUS DESSAU ∴ MIKIYA TAKIMOTO』(2005) 、『SIGHTSEEING』(2007)、『LOUIS VUITTON FOREST』 (2011)、『LAND SPACE』(2013)、『GRAIN OF LIGHT』(2014)、『海街 diary』(2015)、『Le Corbusier』(2017)、 『CROSSOVER』(2018)など。近年の個展では、『CHAOS』(Galerie Clémentine de la Féronnière パリ 2018)、 『CROSSOVER』(LAFORET MUSEUM 東京 2018)、『CHAOS 2020』(妙満寺 京都 2020)、また『建築 x 写真 ここのみに在る光』(東京都写真美術館 2018)、『隈研吾展』(東京国立近代美術館 2021)に参加。映画撮 影も手がけ、是枝裕和監督『そして父になる』(2013)で、カンヌ国際映画祭コンペ部門審査員賞、『海街 diary』(2015)で日本アカデミー最優秀撮影賞を、『三度目の殺人』(2017)ではヴェネツィア国際映画祭 コンペ部門などを受賞

 

photo by tamotsu fujii