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コロナ禍の逆風でもファンデ好調 メイベリン ニューヨーク、ベスコス受賞で店頭後押し

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「LIPS」ユーザーはコスメへの熱量が高い

デジタルネイティブへどうアプローチするか――。さらに新型コロナウイルス感染症の拡大で、テスター設置など店頭施策が思うように打てない中、メイベリン ニューヨークは、化粧品のクチコミ投稿が多く集まる「LIPS」を活用。ユーザーのリアルなクチコミに基づき、最も注目されたアイテムを選出するコスメアワードの受賞を機に、販売攻勢を加速させた。

ベストコスメ受賞を示すエンブレムを使用した例。画像はSNS広告で用いたもの

対象となった商品は、「メイベリン フィットミー リキッド ファンデーション R」。全17色展開で、肌の色に適したカラーを選びやすいのが特徴だ。ターゲットはZ世代をメインとした若年層。

「ほかの世代よりも、情報の取り方が特徴的であったり、動画サイトやSNSとの親和性が高く、有効なタッチポイントが異なるという印象があります」と話すのは、ブランド担当の松田遥香氏だ。

日本ロレアル コンシューマー プロダクツ事業本部 メイベリン ニューヨーク事業部 プロダクトブランドマネージャーの松田遥香氏

「そこで、どのようなメディアでアプローチするか、という点がまず戦略上、重要でした。商品も文章で説明するというよりは、より直感的な写真や動画で、しかも、この世代はスマートフォンの扱いに特に慣れていて素早くスクロールしていく。ごく短い時間でも目にとめてもらえるような工夫も必要です。特にフィットミーが他ブランドと一線を画すのは17色という展開。この色の多さを伝えるには、画像としてお見せするのが適切ですし、やはりファンデーションなので、素肌感のある仕上がりといった塗布の前後の変化も、見た目で訴求することが重要になります」(松田氏)

ビジュアルを主力とするプラットフォームは数多あるが、その中でも「LIPS」を選んだ理由は何か。松田氏は「『LIPS』で印象深かったのは、ユーザーのコスメにかける熱量が高いということでした」と語る。

「製品のレビューを見ていても、インフルエンサーとその他、といった線引きを感じないほど、シェアやコメント投稿が多いように思いました。そこで『LIPS』でサンプリングを実施してみたのですが、一般の方のレビューでも、製品特徴をとてもよくとらえていただけたと思います。投稿する画像からもコスメへの関心の高さを強く感じました」(松田氏)

「LIPS」はWebサイトでも一部閲覧できるが、主戦場はスマートフォンアプリ。「LIPS」を開発、運営するAppBrew(アップブリュー、東京・文京)の佐々木翔平氏は、「当社としても、ユーザー同士で親しみを持てるようなコミュニティづくりを意識しています」と話す。

「LIPS」を開発・運営するAppBrew執行役員、ブランドパートナーチームゼネラルマネージャーの佐々木翔平氏

「重視しているKPI(重要業績評価指標)も、単なるユーザーの数より、いかにくり返し使っていただけるかを上に置いています。新しく機能を加えたり、ちょっとした変更をしたりする際も、新規や既存を問わず、ユーザーの皆さんにちゃんと使っていただけて定着するかに気を配っています。『LIPS』はほかのユーザーの投稿を参考にして商品を購入する方がとても多いのですが、それを担保する投稿のデリバリーの仕方やエンゲージメントの仕方も重要なのです」(佐々木氏)

「LIPS」は2021年9月時点で累計800万ダウンロードを超える国内最大級の美容プラットフォーム。

エンブレムはユーザーとのつながりの象徴

その「LIPS」ユーザーによる投稿や評価に基づいて、年に2回、発表しているのが「LIPSベストコスメ」だ。「フィットミー リキッド ファンデーション R」は2020年下半期の新作カテゴリ賞を受賞した。

松田氏は「『フィットミー リキッド ファンデーション R』は2020年に刷新しており、認知度を高めることが喫緊の課題でした。さらにファンデーションというカテゴリーは、肌に直接ふれるものであったり、全体の印象を左右するので、ブランドへの信頼を築くことも重要です。その点、『LIPSベストコスメ』で賞をいただけたことは、とても追い風となりました」と話す。

受賞したブランドは、そのことを示すエンブレムをプロモーションで用いることができる。「フィットミー リキッド ファンデーション R」でも、Webなどはもちろん、店頭でもエンブレムを活用した。

「店頭の売り場獲得や購入へのきっかけづくりになると営業チームからも喜ばれました。やはりエンブレムがあるだけで購入の検討がしやすくなりますから。さらには『LIPS』の投稿で、身近に感じるほかのユーザーの、加工のない生の声なので、より信頼度の向上につながったと思います。何より、消費者からの反響が最も大きかったです。売り上げはもちろんですが、『LIPS』で話題になっている、といった投稿を、ほかのソーシャルメディアでも見ることができました」(松田氏)

エンブレムをきっかけに「LIPS」で検索され、投稿されている生のユーザーレビューを参考に納得感をもって購入、その後の使用感の投稿が増えるという好循環にもつながった。また、新規だけではなく、その商品の既存顧客にとっても、自分が選んで気に入って使用しているブランドが賞を受賞したり評価されることは、自身の肯定さらにはそのブランドへのロイヤルティ向上につながる。AppBrewの佐々木氏も「直近のレビューに価値があるのはもちろんですが、ベストコスメのエンブレムは、より中長期的な、ユーザーとブランドの関係の具現化ではないかと思います」と話す。

ユーザーとブランドのつながり――。それがメイベリン ニューヨークが次に期待をかけるポイントだ。

「『LIPS』との取り組みで、Z世代の皆さんとのつながりを深めていける点に期待をしています。いまは時節柄難しいことですが、ゆくゆくはユーザーの皆さんと直接コミュニケーションが取れる機会があると嬉しいですね。美容感度の高い方が集まっているコミュニティなので、ぜひ一緒にトレンドを作っていきたいと思います」(松田氏)

佐々木氏も、「我々も、もっとブランドとユーザーとの距離を縮めていきたいと考えています」と語る。

「何より、『LIPS』ユーザーの方々にも喜ばしいチャンスになるのではないでしょうか。ユーザーからもブランドへ声を届けたい、感想を伝えたいと考えているはずです。世情が落ち着きしだい、積極的に進めていきたいと思います」(佐々木氏)

 



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