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多様でオープンマインドなTikTok――Metro Ad Creative Award 2021 リレーコラム

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メトロアドエージェンシーと宣伝会議が企画・運営する「第5回Metro Ad Creative Award」が10月6日から募集中です。5回目を迎えた2021年のコラムテーマは「多様性」。OOHは、さまざまな思い、さまざまな価値観を持つ人々が共にする空間をメディアとして、メッセージを発信します。再び賑わいを取り戻そうとしている街や交通機関を行き交う人々は決して同質ではなく、それぞれのバックグラウンドがあります。このリレーコラムでは、そんな場をメディアとしている、OOHならではのコミュニケーションについて、つづっていきます。第4回の担当は、TikTok For Businessの鈴木瑛氏です。

皆さんはじめまして。TikTok For Business, Global Business Marketingの鈴木です。今回は「ダイバーシティ&インクルージョンの世界で輝く、TikTok」というテーマをいただきましたので、【多様化】と【オープンマインド】という2つの視点でTikTokの現在地点と交通広告との親和性について皆様にお伝えさせていただければと思います。

TikTokのユーザーの多様化

TikTokといえば、Z世代。そんなユーザーイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?しかし、9月にTikTokのユーザーが全世界で10億MAUを突破したことを発表させていただいたことからもお分かりいただけるように、もはやその勢いはZ世代に留まらず、より幅広い世代まで拡がっています。「博報堂・博報堂DYメディアパートナーズ コンテンツファン消費行動調査2021」によれば日本のTikTokユーザーの平均年齢は34歳となっており、20歳以上の成人ユーザーが75%超、30歳以上に限っても50%超という結果となっております。実際、同世代30代後半の友人と会話していても、嬉しいことにTikTokをダウンロードして使ってくれている人が最近目に見えて増えてきたようにも感じています。また、1ユーザーとしての感想となりますが、TikTokを開くと、シニア世代のクリエイターやママ/主婦世代のクリエイターなど従来のTikTokのイメージをアップデートする新しい世代のTikTokクリエイターに出会うことが増えてきており、TikTokが大きなトレンドになりユーザーの多様化が進んでいることを実感しています。

 

TikTokのコンテンツの多様化

また、コンテンツジャンルという視点においてもTikTokの多様化を実感することが増えてきております。3年前に私がTikTok For Business Japanに転職した際には「TikTokってダンスやリップシンク(口パク)動画のプラットフォームでしょ。」と言われることも多かったですが、今TikTokのおすすめフィードをみると当時のTikTokとは隔世の感があります。今やTikTokのコンテンツは多種多様になっており、Vlogやグルメ、映画や書籍の紹介、購入品紹介動画などの新しい動画ジャンルが次々に活性化しています。例えば、#購入品紹介動画は11月時点で16億回再生されておりTikTokの動画トレンドとして確立されました。また、弊社が5月に実施した調査によれば、TikTokユーザーがフィットネスや日常風景、料理・グルメなどの多様な新しいジャンルの動画を好む傾向が前年比128%高まっていることが伺えました。このように多様なコンテンツが生まれる環境だからこそ、前述させていただいたようなユーザーの多様化が進んでいるのかもしれません。

TikTokのオープンマインドさ

手前味噌にはなりますが11月に「TikTok売れ」が日経トレンディによる「2021年ヒット商品ベスト30」の1位に選ばれたことは記憶に新しいところです。何故、コンテンツとしてのヒットを超えてリアルなヒットを生み出すことが出来たのかというと、それはTikTokユーザーの持つオープンマインドさにあると考えています。多くの動画プラットフォームでは能動的な検索で観たい動画を探す視聴体験が提供されていますが、一方でTikTokはおすすめされる動画を受動的に視聴するスタイルで楽しまれています。この視聴スタイルから、TikTokユーザーはTikTokでの新しい「発見」を求めており、未知のコンテンツに対して心をオープンにしている傾向が高くなっています。弊社の調査においても「新しい発見があって興味が広がる」「今まで興味のなかったジャンルを好きになった」という回答が他プラットフォーム比較で高い結果となっておりました。このオープンマインドさと、TikTok独自の強力なコンテンツレコメンドシステムが掛け合わさることで、ユーザーが今好きなものだけでなく、次に好きになれるものと出会えることがTikTokのユニークさなのです。

 

TikTokと交通広告

そして、このように多様な生活者がオープンマインドで何か面白いものを探しているという点で、TikTokと交通広告には似ている部分があるのではないかと考えています。電車に乗っている時に手持ち無沙汰で中吊広告を熟読したことや、街中の看板を見てその後の予定を変えた経験は世代を問わず誰しもあるのではないでしょうか。何か面白いことはないかなと思い、心をオープンに(例え広告であったとしても)興味を持って見る/読む。社会とこんなにハッピーな接点を持つことが出来る広告メディアはTikTokと交通広告くらいしかありません。今回のMetro Ad Creative Awardでは、多様な生活者と社会と商品/ブランドとのポジティブな出会いを演出することが出来るような新しいクリエーティブを発見できることを楽しみにしています。
 

鈴木 瑛氏
TikTok For Business Japan Director, Head of Global Business Marketing – Japan

2007年電通入社。クリエイティブディレクターとして多数のマーケティング戦略をディレクションし、Cannes Lions、D&AD等180以上の国際的なアワードを受賞した。また、2016年には米国の国際政治雑誌Foreign Policy Magazine が表彰する「世界の頭脳100人」にヒラリー·クリントンやマーク·ザッカーバーグらと並んで選出。そして、2018年にはPR業界誌「Holmes Reports」から「アジアのイノベーター25人」に、広告業界誌Campaignから「40歳以下の注目すべき40人」として選出·表彰を受ける。Cannes Lions 2021 Social and Influencer部門審査員。2019年よりTikTok For Business Japanに入社し、「Global Business Marketing – Japan」を立ち上げる。