東京・表参道駅コンコースで、在日ウクライナ人23名のポートレイト展「STAND WITH UKRAINE」が開催中だ。
これらの写真を撮影したのは、写真家の宮本直孝氏。1990年にイタリアに渡り、オリヴィエーロ・トスカーニ氏に師事後、2005年に帰国。以降、広告、ファッションなどのフォトグラファーとして活動している。
宮本氏は、これまでも同スペースでたびたび写真の展示を行ってきた。2012年には「ロンドンパラリンピック選手写真展」、2016年には「Portraits of Refugees in Japan-難民はここにいます。」、2017年には「母の日」(ダウン症のある子供とその母のポートレイト)、2019年には「いい夫婦の日」(顔や身体に先天的、あるいは後天的に外見でわかる症状を持つ人とその配偶者)、そして2020年には「医療従事者21名のポーポートレイト写真展」を開催している。
本展はそれに続く自主企画で、ロシアによる侵攻が続くウクライナに関心を持ってもらうべく、在日ウクライナ人23名のポートレイトを展示している。
彼らが手にしているのは、プラカード。宮本氏の意向を受けて、被写体となった人たちが自ら用意したものだ。「STOP WAR」「PEACE」「PRAY FOR UKARINE」などの言葉のみならず、ウクライナの国旗をまとったり、平和の象徴の鳩のイラストを描いたり、それぞれが思い思いのメッセージを持って撮影に臨んだ。
今回の撮影で、宮本氏は「いい写真を撮ること以前に、彼ら彼女らが、何を伝えたいか」をひたすら考えたという。
「今までも、一時的にしろ大変な環境にいた(いる)人たちを撮ってきましたが、今回は深刻度のレベルが違うように感じました。自国にとどまっていたり海外に避難しているウクライナ人と違って日本にいるウクライナ人はそれほど注目されませんが、彼ら彼女らも苦しんでいます。遠い国の出来事と考えず、写真に写っている表情を見て、少しでも戦争の悲惨さを感じていただけたらと思います」
開催場所は、通常ADウォールとして使われている壁面で、改札を出てから、B2出口に向かうコンコースにある。作品は、4月10日まで展示されている。
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