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三省堂神保町本店が5月8日で一時閉店、巨大しおり広告に込めたメッセージ

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「いったん、しおりを挟みます。」――。三省堂書店は5月8日をもって、本社・本店ビルを老朽化による建て替えのため一時閉店する。それに伴い、4月25日から神保町本店の靖国通り側壁面にて、巨大な“しおり広告”がお目見えした。ビルの取り壊しまで掲出を続ける。

三省堂書店神保町本店の靖国通り側壁面の巨大しおり。

現在の本店は1931年3月に創業100周年を記念して竣工された。三省堂書店神保町本店は、今回の一時閉店を100年先、200年先に書店という文化を残していくための挑戦と位置付けており、その思いをしおりに込めている。

この“しおり広告”のコピーを手がけたのは、博報堂 コピーライターの松田綾乃氏。「お話をいただいたとき、本好きの居場所が、またなくなってしまうのではと感じていました。でもそれは誤解で、あくまで建て替えのための一時閉店。『書店という文化をずっと守っていくために、現状維持よりも挑戦を選ぶ』との社長の想いを聞き、この一時閉店をネガティブなニュースにするわけにはいかないと思いました。『物語はまた始まる』というメッセージをすべての本好きに伝えられるモチーフとしてしおりを選び、コピーを制作しました」と制作の経緯について話している。

また、神保町本店では、“巨大しおり”と同じデザインのしおりも配布している(なくなり次第終了)。しおりの裏面には一時閉店にあたっての思いが記されており、このステートメントも博報堂のチームが手がけた。

神保町本店で配布されるしおりのおもて面。

神保町本店で配布されるしおりの裏面。

ステートメントには以下のように記されている。

あたらしい出会いをくれる場所。
つまらない毎日から抜け出せる場所。
待ち合わせにちょうどいい場所。
世界のかたちが見える場所。
それぞれにとって意味があり、
それぞれにとって心地いい。
書店は、そんな場所だと思います。
100年先も、200年先も、
書店という文化を残していきたい。
神保町本店はこの度、
建て替えのため、一時閉店いたします。
未来に書店を残すため、現状維持よりも、
挑戦を選びます。
もっとたくさんの人が、本と出会い、
本を楽しめる場所に、生まれ変わってみせる。
神保町本店の第二章に、
どうぞご期待ください。

三省堂書店

この一時閉店に関連して、40年間を振り返った利用者からのメッセージを掲示する【皆さんのおもいでをおしえてください】など、さまざまなイベントが開催中。5月8日には【三省堂書店神保町本店は第二章へ。一時閉店セレモニー】も行われる。

本店閉店後は、6月1日より千代田区神田小川町の仮店舗にて営業予定。建て替え後の新店舗の営業開始は2025年を予定している。

本店のエレベーターには「神保町本店は、第二章へ。」というコピーとともに仮店舗の案内も。

スタッフリスト

企画制作
博報堂+博報堂ケトル
ECD
嶋浩一郎
CD
皆川壮一郎
C
松田綾乃
AD
大山大介
Pr
奥村知花、村上智基
AE
鏡原仁志、井上芸、小沼利行、中野雄一、山田小夏

ECD:エグゼクティブクリエイティブディレクター/CD:クリエイティブディレクター/AD:アートディレクター/企画:プランナー/C:コピーライター/STPL:ストラテジックプランナー/D:デザイナー/I:イラストレーター/CPr:クリエイティブプロデューサー/Pr:プロデューサー/PM:プロダクションマネージャー/演出:ディレクター/TD:テクニカルディレクター/PGR:プログラマー/FE:フロントエンドエンジニア/SE:音響効果/ST:スタイリスト/HM:ヘアメイク/CRD:コーディネーター/CAS:キャスティング/AE:アカウントエグゼクティブ(営業)/NA:ナレーター