NTTドコモ・au・ソフトバンクと連携 開封率約8割を誇る『進化系DM』

宅配伝票や通知物の製造・発送代行など、強固な情報セキュリティ体制を構築しながら「情報の器」としてサービスを提供してきたトッパンフォームズ。環境の変化を受け、その手法は紙からデジタルへシフトしている。いま新たな通知手段として着目されている、携帯番号を使用したメッセージ配信サービス「EngagePlus」について話を聞いた。

(左から)トッパンフォームズ 企画販促統括本部 デジタルイノベーション本部 デジタルコミュニケーション推進部 第二グループ 主任 菊地淳史氏、
トッパンフォームズ 企画販促統括本部 デジタルイノベーション本部 デジタルコミュニケーション推進部 第二グループ 管野雅子氏、
トッパンフォームズ 企画販促統括本部 デジタルイノベーション本部 デジタルコミュニケーション推進部 第二グループ マネージャー 竹内大佑氏

年間約30億通の通知を担う強固な基盤で安全・安心を提供

企業と生活者をダイレクトにつなぐメディアを扱うトッパンフォームズでは、金融機関や、電気・ガス・水道といったインフラ関連の企業・団体などの通知業務を担い、年間で約30億通の通知物を発送している。

通知は大きく分けて、通販やカードローンといった広告関連の「ダイレクトメール」と、カード明細や保険会社の契約案内などの「ビジネスメール」の2種類。テクノロジーの発達やDX推進の流れを受けて、これらの「通知」の手段もデジタル化。紙媒体に比べて配送コストを大幅に削減できるほか、生活者の手元に届くスピードも向上。スマートフォンで、生活者それぞれのタイミングで情報を受け取れるようになった。

一方で課題となるのが、なりすましやフィッシングといったセキュリティ問題。また、重要な情報が大量のメールに埋没してしまうケースも増加している。

そこで同社が提供するのが、携帯電話番号によるメッセージ配信システムの「EngagePlus(エンゲージプラス)」だ。通知にはNTTドコモ・au・ソフトバンクの3キャリアが開発したメッセージアプリ「+メッセージ(プラスメッセージ)」を利用。アプリ非利用者には通常のSMSによるテキストメッセージを配信する。

コロナ禍で物理的な接触を避けようとDM配送の停止を希望する生活者が増えたことで、企業の導入も増加したという。しかし「従来、紙で通知していたものを100%デジタルに切り替えることは難しい」と竹内氏は話す。例えば利用明細の電子化への移行は通常1~2年かかる。通信環境による不着や、郵送でのみ受け取りたいというニーズも残り続ける。そうしたなかで、紙とデジタルの併用が求められるのだ。

「EngagePlus」では、紙とデジタル共通のインターフェースで受領し、データを処理。媒体別に外注した場合にくらべて社内運用や事務手続きの負荷なども抑えられる。また、端末への到達率や既読率、URLタップ率といったログもすべて残る。携帯端末への到達可否をもとに時間を置かず、郵送への通知に切り替え、フォローすることも可能だ。

具体的な事例のひとつが、生命保険会社の登録住所の確認・変更通知だ。郵便物の不着に関する事務作業の効率化をはかり、住所判明率も向上した。また、金融サービス会社による督促通知での引き合いも増えている。「そもそも支払い漏れは、請求書の見落としなど“うっかり”で引き起こされることも多い。常に手元にあるスマートフォンに届けば、紙の払込票を持ち歩く必要もなくなります」と菊地氏は話す。

図表1 EngagePlusの仕組み
NTTドコモ、au、ソフトバンクの3キャリアが提供するメッセージングサービス「+メッセージ」を中心に、生活者の環境に合わせた土手段で、安心・安全に届けることができる。

人間中心設計に基づいて受け取った後の行動を促す

「+メッセージ」の特徴は、平均80%以上(※トッパンフォームズ社配信実績)という高い開封率にある。しかしその先に求められるのは、具体的なアクションだ。

同社ではDM事業で積み重ねてきた視線計測、脳波測定、アンケート調査のノウハウのほか、HCD-Net(人間中心設計推進機構)認定の人間中心設計専門家も社内に多く在籍。生活者の行動を促すデザインの設計、配信後の開封状況の経時変化やURLタップ率などのデータを分析し、 UIや配信時間帯の改善案も提示していく。

「例えば、重要なメッセージは1画面に収めるようにしています。また、適切なメッセージやアイコンを使用して煩雑な情報を分かりやすく伝えるなど、受け取った際の『自分ごと化』を後押しし、アクションにつなげています」(管野氏)。
今後、マーケティングオートメーションツールとの連携を行い、企業側のデータ活用の効率化も進めるほか、決済手段も増加させる見込みだ。また、携帯電話番号は解約後に一定期間を経ると同一番号が他人に渡ってしまうことから、強固で確実な本人確認スキームの開発も行っていくという。

事前に生活者から許諾を得る必要はあるものの、広告媒体としての導入事例も徐々に増えてきている。「生活者とのコミュニケーションとして、紙とデジタルを融合させる利点を実感してほしい」と竹内氏は語った。

3社の担当者に聞きました

「+メッセージ」サービスは、携帯電話番号を宛先としてメッセージをやり取りできるコミュニケーションサービスです。文字だけでなく、写真や動画、スタンプを使ったメッセージやグループでのメッセージのやり取りを楽しめます。
 
また企業や団体は、携帯3社の審査を受け認証を得た「公式アカウント」を使うことで、生活者に画像付きのわかりやすいメッセージを送ることや、生活者と双方向のやりとりをすることができます。
 
目指したのは、個人間だけでなく、企業からのお知らせや各種手続き等、個人と企業間のコミュニケーションも円滑にする総合的なコミュニケーションプラットフォームの構築です。過去にはキャリア独自のコミュニケーションサービスが複数ありましたが、生活者からは共通化のご要望を多くいただき、キャリアの違いを意識することなくコミュニケーションできることが重要だと考え、3社共同で立ち上げました。
 
ベースとなるコンセプトは安心安全。携帯会社のサービスの根幹である携帯電話番号でやり取りができるため、届けたい相手に確実にメッセージが届きます。SMSの進化系として、文字だけでは伝わり切らなかった、企業の情報や、イラストを用いた手続き案内、商品PR等を画像や動画付きで配信でき、高い反応率を得ることが可能で、メールアドレスや住所等の取得ができていなかった属性の方々にリーチすることが可能です。
 



お問い合わせ
トッパン・フォームズ株式会社
URL:https://solutions.toppan-f.co.jp/solution/8785/
EMAILenpl-dev@toppan-f.co.jp


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