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BOVA2023 映像制作の1分アドバイス、大柿鈴子さん「面白がる自分と冷静な自分、2つの目線で制作を」

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10月1日に今年の課題が公開された、月刊『ブレーン』主催のオンライン動画アワード「BOVA(Brain Online Video Award)」。今回は広告制作の最前線で活躍する一次審査員の皆さんに、若手の頃の経験や、映像制作において意識しているポイントを聞きました。最後には応募者に向けての応援メッセージもお届けします(本記事は月刊『ブレーン』2023年1月号からの転載記事です)。

第10回BOVA 一次審査員の皆さん
〈ディレクター〉大柿鈴子、小野田玄隈本遼平金野恵利香洞内広樹
〈プランナー〉有元沙矢香小島翔太佐藤雄介水本晋平吉兼啓介

本日は、TOKYOのディレクター 大柿鈴子さんのコメントを紹介します。

おおがき・すずこ

TOKYO ディレクター。1992年千葉県出身。2017 年~18 年にTBWA\HAKUHODO出向。出向の経験を活かし、CM・MVの企画から演出までを手がけることも多い。グローバル案件やInstagramなど、グラフィカルでノンバーバルな表現を得意とする。2017 年文化庁メディア芸術祭アート部門審査員推薦作品、BOVA一般公募部門協賛企業賞、リマーカブル・ディレクター・オブ・ザ・イヤー 黒田明賞 受賞。

 

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Q1. 若手の頃に「成長につながった」と感じた経験を教えてください。

若者向けのオンライン動画の制作で、たくさんの人と、機材と、美術が関わった大規模な仕事がありました。

撮影でいっぱいいっぱいで、必死になって撮り切ったものの、編集の時に冷静な目で画を観てみると、なんだか物足りない。撮影素材が単調で、自分が最初構想したコンテではもっと面白くなる予定だったのに、思ったような感動がない。それは、最後の編集のことまで考えて、冷静に撮影ができていなかったせいでした。

面白いものをつくるには、「これは面白い!」と思っている自分に騙されずに、冷静なもう一人の自分がいないといけないのだと気付きました。
 

Q2.ご自身が演出をする上で意識しているポイントは。

自分が絶対にやりたいこと、今までやったことがないことに挑戦することです。だんだん仕事に慣れてくると、こなすこともできるようになってくるのですが、そうすると自分がどんどんつまらなくなってくるような気がして、どんな仕事でも1カットは、「これどうやって撮るんだろう……。全くわからないけどできたら絶対面白い!」ということを試すようにしています。

現在は、ネットですぐ質の高い海外の映像を見ることができるし、「それっぽい」ものをつくることはできるけれど、参考動画の再現ではなくて、自分の映像が海外の誰かに参考にされるようなものをつくりたいと思っています。
 

Q3. 動画制作を進める応募者にメッセージをお願いします。

撮影半分、編集半分。撮影まででいっぱいいっぱいになってしまうことが多いですが、映像は編集ですごく変わります。ぜひ編集のことまで見越して、制作時間をとってほしいです。面白い! と思う自分と、それに騙されない自分を両方持って、ラストスパートがんばってください。

BOVAは2023年1月27日まで応募受付中です。
詳細はこちらから