広報の効果測定 負荷なく継続する方法

組織を取り巻く情報を正しく伝え、関係構築をしていく広報活動。その範囲は、SNSの浸透などを背景に拡大し続けています。何をどのように評価していけばいいのか。「広報の評価を進化させる効果測定研究会」第3回では、17団体22名の広報担当者と専門家が集まり意見交換を行いました。

第3回研究会には、アドビ、岩谷産業、GMOペパボ、J‐オイルミルズ、静岡県、スギホールディングス、スクウェア・エニックス・ホールディングス、セコム、デロイト トーマツ グループ、東急建設、ハピネット、ファクトリージャパングループ、ファミリーマート、ファンケル、プロントコーポレーション、堀場製作所、立正大学の広報関連部門の担当者が参加。ボードメンバーに広報の効果検証プラ ットフォームを開発・販売するプラップノードが加わり意見交換しました。

今後、取り組んでみたい効果測定について意見交換を行った。

効果測定は3つに整理

研究会の前半では、プラップノードCOOの雨宮寛二氏が「PR効果測定を負荷なく継続する方法」をテーマに講演しました。効果測定の悩みを分析すると大きく2つあると雨宮氏は言います。「単純に広報活動についてこれが成果だと言える説得的なデータが見つからない」「経営に対するインパクトや会社に対する価値貢献について、説得するのが難しい」というものです。 これに対し「測定内容を3つに分けて整理すると改善が見られる」と雨宮氏は指摘します。1行動、アクションしたこと 2その成果 3社会や経営へのインパクトの3つです(図1)。「これらをひとかたまりで考えてしまうと目線がずれ、頑張ったのに評価されない、といったことが起こりやすくなります。ある方が上手に野球に例えていて、行動量は打席数。成果はヒット数。インパクトは点がとれたかどうかと言 っていました。広報で言えば、行動はリリースやオウンドメディアをどれだけ書いたかなど。成果は掲載数やSNSの反響などで、行動と直接の因果関係が結べるもの。インパクトは、売上や認知への影響など、成果によってもたらされたと推測されるものです」。

経営陣が欲しい効果は、インパクトです。ゲームに勝つには点が必要だからです。となれば、ここを軸にした広報活動を考えなくてはなりません。一方で、単純に露出量が増えれば、インパクトとして経営陣が狙いたい項目、例えば第三者が行う企業ブランド力調査の順位が変わるかと言えばかなり疑わしく、他の要素も関係してくるはずです。「行動を改善して成果を最大限に上げつつも、インパクトについては、成果との紐づけを経営陣と共に設定をすることが大切です。その上で、データをさまざまな角度から見ることで、説得力のあるデータを探すこともできると考えています」と雨宮氏。具体的にはどのような分析なのでしょうか。

日別のデータを持っておく

「プラップノードの効果検証ツール(PRオートメーション)を使うと、日別にメディア露出数が上下している波形を簡単に見ることができます。重要なのは、日別のデータを取り出し可能な状態で持っておくことです。メディア露出が多い日と、リリースを発信した日を照らし合わせて、このテーマのリリースはパフォーマンスが高かった、ということも見えますし、例えばランディングページのアクセス数の推移とメディア露出に相関があるかを見比べてみるのもいいでしょう。そして広報のインパクトである、SNS広告のクリ ック率や売上データなど自社の持つデ ータと見比べてみると、影響があるのかないのかを確かめることができます。もちろんCMの出稿量など他の要素を指し引いた分析も要るかもしれませんが、日別のデータを集計し続け、比較できる状態にしておくだけで、驚くほど新たな発見ができるはずです」(図2)。

こうしたデータは競合分析にも活かしやすいと言います。「ツールを使えば、簡単に重要媒体の露出記事数やSNSでのいいねやシェア(バズ数)を出すことができるようになりました。例えば、競合と比較し、この月は露出件数が多かったけれど、バズ数は競合より少なく、一般の人への影響度は小さかった、などと分かってきます。インパクトを見据えた上で、いろいろな指標を組み合わせてみてほしいです」(図3)。

集計から自由になる

効果測定を進化させる方向性は、高度なデータ化であり「成果の数字を単独で眺めても重要な洞察は得られないことの方が多く、他のデータと比較してつなげるプロセスが要る」と雨宮氏は言います。しかし高度な分析をするためには、日々多様なデータを集計し続ける必要があり、その運用をどうするかというハードルもあります。

「このメディア露出はリリース転載か編集記事か、イベント発のものかなどを仕分け、最終的にSNSの反響などに紐づけていく。これらを手作業で行うのは限界があります。自動化していくには、ツールの活用が有効です。クリ ッピングはもちろん、配信リリースや取材対応履歴まで、あらゆるメディアリレーションに関するデータを一気通貫で確認できるツールなどを活用することで、高度なデータ化を実践し、集計から自由になるということです。例えば、ターゲットメディアでの露出が、目指す成果やインパクトと相関していると分かれば、そのメディアに載るにはどうすればいいかに業務をフォーカスでき、数字を前提に改善の手を打つことができます」と雨宮氏。リリース配信から分析までできる同社ツールの使い方をアドバイスしました。

効果測定の自動化に向けて

研究会の後半では、各社がどのような効果測定をしているのか、今後どういった手法を試したいかについて発表し合いました。「時間をかけて測定している項目も、本当に次のアクションにつながっているのかを見極め、ツールで自動化するなどして業務を見直したい」という意見や、メディア露出とその他のデータの比較分析を始めている企業からは「データの相関や特異点を報告するようになってから、経営陣や他部署から興味を持ってもらえるようになった」というエピソードも語られ、自社にとって最適な効果測定の方法について、意見交換を行いました。

広報を進化させる 効果測定研究会
事務局(運営・メディア協力):宣伝会議

ボードメンバー:


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広報を進化させる 効果測定研究会事務局(宣伝会議)
MAIL:houjin@sendenkaigi.co.jp

今回はスペシャルパートナーとしてプラップノードのサポートが入っています
プラップノード株式会社
MAIL:contact@pr-automation.jp
URL:https://www.prapnode.co.jp


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