2月11日から、大分県立美術館(大分市)で企画展「イメージの力 河北秀也のiichiko design」が開催される。「いいちこ」の広告デザインなどを手がけてきたアートディレクター 河北秀也氏(東京藝術大学 名誉教授)の仕事、デザイン思考について掘り下げる展覧会で、会期は3月29日まで。
「いいちこ」は大分県宇佐市の酒造メーカー・三和酒類が販売するロングセラー商品。心地よい風景の中に佇むボトルが話題となったポスターをはじめ、色とりどりの食材でボトルをかたどった雑誌広告や旅情をかきたてるCMなど、そのプロモーションの全てを手がけてきたのがアートディレクターの河北秀也氏だ。
1979年の発売以来、地元九州で少しずつ売上を伸ばしていた「いいちこ」は、河北氏がつくり上げたブランドイメージの力の後押しもあり、一気に全国に名を馳せるブランドへと成長した。
「いいちこ」誕生の地である大分県で開催される本展は、一貫した世界観でデザインの本質を提示してきたiichiko designの全貌を紹介するとともに、河北氏のデザイン思考についても掘り下げていく。
展示内容は「いいちこ」のB倍判ポスター、雑誌広告、ボトルなど。このほか営団地下鉄(現東京メトロ)の地下鉄路線図や1970年代半ばから80年代にかけて制作したマナーポスター、1970年の発売当時から手がけてきたサクマ製菓「いちごみるく」のパッケージデザインなども展示される。
会期中には河北氏が登壇する講演会や、学芸員によるギャラリートーク、歴代CMを彩った楽曲を中心に楽しめるビリー・バンバンのコンサートなどの関連イベントも開催される。
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