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MimiTV×KANEBOが実現した ブランドからファンへの熱量の伝播

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ブランドの想いや熱量を伝えつつ、生活者に求められている情報を届けることは、いち企業の情報発信だけでは難しいことも多い。SNS美容メディア「MimiTV」がその課題解決に向けて、「KANEBO」とタッグを組み行っている発信と、それにより実現したファンとの関係構築について、両社に話を聞いた。

(左から)

トレンダーズ
MimiTV Div. 事業責任者
中谷友里氏

花王
化粧品事業部門プレステージ ブランドグループ
KANEBO PR担当マネジャー
星野由紀氏

花王
化粧品事業部門プレステージブランドグループ
KANEBO マーケティング企画担当
落合ひとみ氏

コロナ禍でのリブランディング KANEBOが抱えていた課題とは

人々の購買行動は、コロナ禍の外出自粛時を機に大きく変わった。この変化は美容業界でも顕著で、リアルの場での試用機会が減ったことで、これまで以上に化粧品などの商品購入前にSNSで美容情報をチェックし、商品やブランドを比較検討したのちに購入するといった“SNS中心”の情報収集が行われるように。この行動は、人々の移動が回復した現在でも定着している。さらに、SNSを活用する年代も、Z世代などの若年層に限らず、40代、50代などへと広がっているという。

カネボウ化粧品では、2020年春にグローバルプレステージブランド「KANEBO(カネボウ)」のリブランディングを実施。新ブランドメッセージ「I HOPE.」を掲げ、美ではなく“希望”を発信するブランドへと転換を図った。

「リブランディングは期せずしてコロナ禍と重なりました。美だけではなく希望まで引き出したいと願い誕生したにもかかわらず、リアルの場での試用やカウンセリングの機会も激減してしまい、商品の魅力やブランド誕生の背景にある想いをどうしたら伝えられるのか、模索が続きました。そのような時に、MimiTVさんのBeauty Meetsイベントへのお声がけをいただいたのです。MimiTVさんを通じ、美容が大好きな皆さまへ直接KANEBOの想いを伝えることができ、また、新商品やKANEBOというブランドにわくわくしてくださっていることに感動し、デジタルの場での体験機会の重要さを感じました」とKANEBOブランドのマーケティングを担当する落合ひとみ氏は話す。

トレンダーズが運営するMimiTVは、総フォロワー数約570万人を誇る美容メディア。Twitter、Instagram、YouTube、TikTok、LINEといったSNSで、プラットフォームごとに適切な美容情報を発信することを強みとしている。またフォロワーの中に、「美容オタク」層とも呼ばれるような、美容への関心が非常に高く自らも情報を発信するユーザー層が存在するのも特徴だ。

MimiTVの事業責任者である中谷友里氏は、「MimiTVのコンセプトは『美容でときめく世界を、一緒に』。私たちメディア側やブランドが一方的に発信するのではなく、ユーザーも含む皆で美容を楽しめる世界をつくっていきたいと考えているメディアです。この世界を実現するために、ユーザーとメーカーの架け橋となることがMimiTVの使命だと考えています」と話す。MimiTVでは「すべての人に、美の変化を楽しめるきっかけを」というビジョンも掲げており、このビジョンが、KANEBOが考える「“希望”を届けたい」というユーザーへの想いと合致し、共に希望を届けたいと強く感じたのだという。

オンラインイベントや広告配信でブランドの想いを拡散する

具体的に両社は、「オンラインイベントの開催」「ギフティングによるUGCの創出」「UGCを活用した広告配信」の3軸の施策で、ブランドの想いを発信している。

オンラインイベントではKANEBOブランドのPR担当者も出演し、商品に込めた想いを生の声で直接参加しているユーザーに紹介し、双方向でのコミュニケーションを図っている。オンラインイベントを始めた当初は少なかった参加者も、3年間続けてきたことで、現在では、KANEBOの新作発表会を楽しみに多くのファンが集まっている。

実際にイベントに登壇しているKANEBOブランドPR担当の星野由紀氏は、オンラインイベントの価値について次のように話す。

「市場には非常に多くの商品が溢れている中で、ブランド側がパーパスを発信しても、実際に見ていただけることは少ないです。たとえ見ていただけたとしても、それがお客さまにとって自分ゴト化するのはさらにハードルが高い。そのような中、オンラインイベントで、新商品へのこだわりを、ブランドパーパスとともに直接伝えられることは非常に価値があります。さらに、参加している美容が大好きな方々にブランドの熱い想いに共感いただき、そして、今度はその方たちが自分たちの言葉でKANEBOについて発信してくださっていることも大変嬉しく思っています。『KANEBOのイベントには必ず参加します!』など、アイテムではなくブランド全体のファンになってくださる方もいて、ありがたいですね」(星野氏)。

オンラインイベント「#KANEBOライブリースキンウェアを語る会」の様子。イベントにあわせてEC予約告知を開始することで、その場で予約購入されるケースも多いという。

イベントはECでの購入につながっているほか、イベント内で店頭でのプレゼント告知を行うなどにより店舗への送客にも寄与している。

さらに中谷氏は、オンラインイベントの開催で終わらず、イベントやギフティングで生まれたUGCを「広告配信」により拡散することが売上にも繋げていくポイントだと話す。

「UGCなどのコンテンツをつくることで終わりではなく、それを拡散させ、多くの人に届けることが大切。広告配信により、イベントに参加した『美容オタク』やKANEBOブランドのファンの方以外のライト層にも情報や熱量が届くことが重要です」(中谷氏)。

MimiTVではアンバサダーである後藤真希さんを起用したテレビCMの放映やOOH広告の掲出を3月~4月に実施。「すべての人に、美の変化を楽しめるきっかけを」というビジョンの実現に向け、これまで以上に多くの人に美容情報を届けるメディアとして成長させることで、ブランドとユーザーをつなぎ、美容業界全体を盛り上げていくという。

星野氏は、「MimiTVさんはユーザーを非常によく理解し、真に求められていることを実施しているメディアだと思うので、KANEBOも一緒に様々な新しいことに挑戦していきたいです」と語った。



お問い合わせ
MimiTV(トレンダーズ株式会社)
EMAIL:info@mimitv.co.jp