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SDGs達成まであと6年 どの企業も無視できないイベントとサステナビリティの両立

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2025年の大阪・関西万博でも「SDGs達成への貢献」がテーマになるなど、環境への配慮が求められているイベント業界。日本では、イベント運営とサステナビリティの両立はどこまで進んでいるのか。その現状を、サステナブルイベント協議会のメンバー企業である博報堂プロダクツのイベント・スペースプロモーション事業本部長 長田芳曉氏に話を聞いた。
※本記事は12月1日発売の月刊『販促会議』2024年1月号に掲載されている記事です。

国連によって2030年までの達成が掲げられている持続可能な開発目標「SDGs」。その達成に向け、すべての企業にサステナブルな経済活動が求められている。これはイベント領域においても、同様だ。世界観を表現するために制作される大道具や什器の廃棄、搬入や輸送時に発生するCO₂、多様性に配慮した運営など、イベントの実施もSDGs達成に向けた取り組みとの両立が必要不可欠になっている。

そこで2023年10月に発足したのが「サステナブルイベント協議会」。イベント・スペース制作の部署を持つ5社(丹青社、電通ライブ、乃村工藝社、博報堂プロダクツ、ムラヤマ)が連携し、イベント業界全体のサステナビリティ促進へ向けた活動を行っていくものだ。今回、同協議会に参画している博報堂プロダクツのイベント・スペースプロモーション事業本部長 長田芳曉氏に話を聞いた。

「2025年の開催を控える大阪・関西万博で『SDGs達成への貢献』が掲げられるなど、確実にイベント業界の空気が変わってきているのを感じます。しかし、そういったサステナブルな視点を実際にイベント設計に組み込んでいる企業はまだ多くはありません。商品の製造や企業活動においては、サプライチェーン全体でのサステナブルな調達を目指すといったフェーズになってきていますが、それに比べるとイベント業界のサステナビリティ意識は発展途上だといえるでしょう」(長田氏)。

写真 イベント協議会の活動第1弾として開催された「サステナブル・イベントスタジオ」
写真 子どもたちが「イベントデザイナー」としてサステナブルなイベントブースをつくる体験
サステナブルイベント協議会の活動第1弾として開催された「サステナブル・イベントスタジオ」。子どもたちが「イベントデザイナー」としてサステナブルなイベントブースをつくる体験を提供することで、子どもや保護者の参加を通じてイベントに訪れる一般生活者のリテラシー向上を目指した。

環境配慮の必要性 理解する企業が増加

しかし、2~3年前に比べるとサステナブルな提案に対して、企業の反応は好感触になってきています、と長田氏は続ける。

博報堂プロダクツでは、イベント主催企業からの要求に対して、+αでサステナブルな提案を行うようにしている。2~3年前はそういった提案に対して全く反応がない企業が多かったが、現在は逆にその必要性を理解している企業の担当者がほとんどなのだという。

しかし、サステナブルに配慮した資材や施工には通常時よりも予算がかかってしまうこともあり、実際に実施を検討する企業は2~3割に留まっているのが現状だ。

一方で、より意識の高い企業においては「イベント会場に使った部材や装飾などを捨てることなく、資源としてどう循環させるか」といったように、イベント制作時のブリーフの時点でサステナブルなイベント設計が前提として求められるケースもあるという。

今、サステナブルなイベント設計を前提として考慮しているのは、外資系企業、商品の製造過程において環境負荷の大きい製造業が多いが、今後こういった企業は増えていくと予想される。

サステナブルなイベントを業界全体で「当たり前」に

サステナブルなイベント運営が求められているとはいえ、予算や実施までの工期などを考慮すると十分に対応できないのでは?と考える企業・ブランドも多いのではないだろうか。実際に長田氏がサステナビリティと両立させるための提案をする際も、……

……この続きは12月1日発売の月刊『販促会議』2024年1月号で読むことができます。

その他、月刊『販促会議』2024年1月号の巻頭特集では、企画時のポイントから、集客のための話題化の図り方、KPI設定の方法まで、イベント実施に欠かせない要点を有識者が解説。2023年話題になったポップアップストアやイベントの担当者にも話を聞いています。

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月刊『販促会議』2024年1月号


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