地域から全国へPRを拡大する広報術とは?プレスリリースのプロとメディア企業がポイントを紹介

PR TIMESは、「宣伝会議リージョナルサミット2023 in 大阪」にて地域から全国へと広げる広報術について紹介。第一部ではケンミン食品のマーケティング&広報を組み合わせた成功事例をもとに、第二部では朝日インタラクティブとのトークセッションでメディアの立場としての見解を探った。

テレビ報道で売上が伸びたのを機に、広報に注力

PR TIMESサイトにプレスリリースを掲載したり、メディアにリリースを配信したりと、企業とメディア、そして生活者の架け橋を担うPR TIMES。第一部では営業本部・中井健太氏が進行役となり、ケンミン食品マーケティング部長兼広報室長の田中国男氏がマーケティングと広報を両軸にしたメディアアプローチの成功事例について紹介した。

ケンミン食品は1950年に世界初の味付きビーフンを発売。2020年には「最も長く販売されている焼ビーフン」としてギネス世界記録™に認定された。もともと広報活動はほとんどやっていなかったが、2017年6月にテレビ番組「秘密のケンミンSHOW」で取り上げられて売上が爆発的に伸びたことを機に、2019年に広報に注力することを決めたという経緯がある。


写真 人物 ケンミン食品の田中氏
ケンミン食品の田中氏。「何がメディアにとってバリューがあるのか。希少性や社会性などを盛り込んでいかないと掲載が広がっていかない」は振り返る。

営業向け資料とは違う、プレスリリースのポイントとは

広報業務をスタートするにあたって、戦略広報=広報を経営の中心に据え、企業認知の向上、継続的な利益確保、企業の社会的価値向上を目的とした。また外に向けて情報をリリースするには商品企画をしているマーケティング部が向いているということから、マーケティング部のメンバーが広報に関わることになったと田中氏は経緯を語る。第一歩として、部内メンバー全員がリリースの書き方から学んだという。「営業向けの資料や流通向けの資料をパワポで作るのとは全然違う。何がメディアにとってバリューがあるのか。希少性や社会性などを盛り込んでいかないと掲載が広がっていかないと痛感した」と田中氏は振り返る。

周りを巻き込みながら相互ウィンのスキームができた結果

マーケティングと広報の両軸で取り組んだ成功事例の1つが、2020年にスタートした各都道府県の特産物を使ったビーフンを作るプロジェクト「都道府“ケンミン”焼ビーフン」。「商品をどうやって知ってもらうか」を最初から視野に入れ、商品開発とPRをワンチームで取り組んだ。それにより2021年に企画第2弾として発売した「宮崎ケンミン焼ビーフン」が大成功。宮崎県の地頭鶏やピーマン、柚子胡椒を入れた焼ビーフンだったが、地元のテレビや新聞、ウェブなどさまざまなメディアに取り上げられ、1万2000食の限定発売がおよそ4日間で完売した。なぜこんなに売れたのか。田中氏は「行政、生産者、流通を巻き込みながら、お客様も含めて相互にウィンとなるスキームができた結果」だと語る。


写真 風景 トークセッションの様子
商品開発とPRをワンチームで取り組んだ2021年の企画「宮崎ケンミン焼ビーフン」が大成功を収めた。

その他の成功事例のポイントは

また、2022年に発売した「健民ダイニングピリ辛汁ビーフン」ではマーケティング担当者が「メディア露出をどう獲得するか」を意識して商品を開発。ウェブヘの露出に狙いを定めて訴求ポイントを決めていった。別の通販専用商品においては、お肉が決め手の商品だったことから発売日を急遽前倒しにして11月29日「いい肉の日」にぶつけたところ、さまざまなメディアに取り上げられた。また、規格外品の枝豆を使ったビーフンでは「フードロスを削減する」というテーマが新聞やウェブメディアに刺さったという。「何を強く訴求するか、メディアにどう関心をもってもらうかを意識するようになってから、メディア掲載が着実に伸びている。マーケティングと広報を一緒に行うことで、情報の量が豊富になりPRのスピードもアップしている」と田中氏は明言する。

記事なるのは成功事例より失敗をどう克服したか

第二部には朝日インタラクティブ「ツギノジダイ」編集長の杉本崇氏が登壇。ツギノジダイは中小企業の後継者不足という社会問題をメディアで解決できないかという想いで立ち上げ、月間PV200万を誇る。杉本氏はメディアの立場から「どんな情報を記事にしたいと思うか」について見解を語った。「記事にしたいのは成功事例よりも、失敗談やどんな壁にぶつかって、どう乗り越えていったかというストーリー。成功事例は他社からあまり興味を持たれない。失敗こそ共通している部分がある。失敗から何を学んで克服したか。また成功事例だとしても100の失敗があってからの成功だと取り上げやすい」と述べた。


写真 人物 「ツギノジダイ」編集長の杉本氏
「ツギノジダイ」編集長の杉本氏。「記事にしたいのは成功事例よりも、失敗談やどんな壁にぶつかって、どう乗り越えていったかというストーリー」だと言う。

読者にとって関心のある情報かどうか

「プレスリリースに売上の伸びがグラフでわかりやすく載っているとプロセスが見えやすいか?」という中井氏の質問には、「記者が上司に企画を通す際のエビデンスとしては役立つ。ただ、取材をしたいかどいうかの材料としてはちょっと違うかな」と杉本氏。また「社会課題解決のための取り組みは記事にするうえで大切?」という質問には、「ツギノジダイで考えると、社会課題解決の部分は応援したい気持ちにはなるのでプラスに働くけど、まずは経営課題を重視する。読者にとって関心のある情報を届けたい」と語った。

社会の声に耳を傾ける「広聴」が大切

中井氏はPR・マーケティングについて「広聴が大切。社会の声に耳を傾け、思いを馳せること。潜在的な顧客のニーズを理解し、そのニーズに応える活動をし、その情報を伝えることがPRであり、これらを繰り返して売れる仕組みができあがっていくのがマーケティング」だと語る。杉本氏は「プレスリリースを出すのは新商品を出すタイミングが多いと思う。でもそれだと、広聴の視点が抜けている」と見解を示し、「社会でこういうニーズがあり、このような商品を作った」というプロセスが入っていないと読者の共感が得られにくいと語った。


写真 人物 PR TIMES様の中井氏
PR TIMES様の中井氏。社会の声に耳を傾ける「広聴」が大切であると説明する。

誰に届けたい商品なのか、そこにつながるストーリーを

杉本氏はプレスリリースを書くテクニックよりも、「まずはどの媒体に取り上げてほしいか、その媒体の読者はどんな人で、どんな課題や困りごとがあるのかを捉えることが大事」だと話す。そのうえで、中井氏はプレスリリースの書き方について「まずはタイトルが9割。冒頭15文字が勝負。また、なぜこの事業をやっているのかプロセスをちゃんと書き、画像や写真にもこだわる。PR TIMESではプレスリリースに載らない画像もアップロードすることができるので、問い合わせの度にメディアに画像を送るという手間も省ける」とアドバイスした。

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