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Google アナリティクス 4(GA4)有料版の本当の価値とは

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アユダンテ デジタルソリューション事業部COOの山浦直宏氏が、「宣伝会議マーケティングウェビナー2023」に登壇し、「データを元に顧客の解像度を高めるGoogleアナリティクス4有料版活用の実態と事例」というテーマで講演した。

無料版か有料版か…分かれ道は

2023年から本格開始となったGoogleアナリティクス4(GA4)。無料版と有料版があるが、アユダンテでは主に有料版の利用企業をサポートしている。

山浦氏は「実際に有料版を使っている企業がどんな使い方をしているかをひも解くことで、有料版検討のポイントが見える」と話す。

まず「BigQuery Export」機能だ。「GA4」で計測したデータをそのままGoogleクラウドの分析サーバー(BigQuery)にエクスポートできる機能で、BIツールでの可視化や他データとの統合分析ができるようになる。ただし、無料版では1日に100万イベントまでしかエクスポートできず、この上限を超えるとデータエクスポートが停止する可能性もある。ひとつの目安として、「月間で3000万PV(1日100万×30日)を超える規模のサイトの場合は有料版の導入を検討すべき」と山浦氏は話す。

「GA4」無料版には他にも「カスタムディメンションの設定数上限(50個/プロパティ)」や「コンバージョン設定数上限(30個/プロパティ)」などがあるが、同社の調査によれば、有料版プロパティでこれら上限を超えた利用は殆どない、事がわかった。

山浦氏によると、有料版を利用している企業の大多数が、GA4で取得したデータをBigQuery Exportを使って外部に取り出し、自由に可視化し分析しているという。このことからも、BigQueryエクスポートのイベント数上限が有料版を検討する大きなきっかけになっていることがわかる。

写真 人物 個人 アユダンテ データソリューション事業部 COOチーフエグゼクティブコンサルタント 山浦 直宏 氏
アユダンテ データソリューション事業部 COOチーフエグゼクティブコンサルタント 山浦 直宏 氏。

大規模な企業で求められる「アプリ統合計測」

有料版利用企業で特徴的なもうひとつの利用方法が「アプリ統合計測」だ。

Webとアプリの計測をひとつのプロパティにまとめることができる「アプリ統合計測」は無料版でも利用可能だ。しかし山浦氏は、「Webとアプリの計測をひとつのプロパティにまとめることで当然イベント数は多くなりがちで、やはり有料版の環境で分析するのが望ましい。」という。

山浦氏は有料版を導入している企業の「アプリ統合計測」の例として「ゴルフダイジェスト・オンライン」を挙げる。Web版とアプリを持つ「ゴルフダイジェスト・オンライン」では、「利用範囲がどの程度重複しているか」「どのアプリがどのように使われているか」などを可視化し、ユーザー動向を把握している。

Webとアプリそれぞれで計測されたデータを1つのプロパティに統合することで、総合的な分析を行うことが可能になる。同じ会社で異なる部署が計測しているデータでも後からまとめて分析できるようになり、全体像を把握しやすくなるのがポイントだ。

実データ グラフィック アユダンテ資料 Web版とアプリを持つ「ゴルフダイジェスト・オンライン」ではGA4有料版を活用し、全体を見渡した分析を行っている
Web版とアプリを持つ「ゴルフダイジェスト・オンライン」ではGA4有料版を活用し、全体を見渡した分析を行っている。

特定の視点から分析するには「サブプロパティ」

「サブプロパティ」有料版固有の機能の1つで、1つのプロパティ内で目的に応じてデータを切り分けることができる機能だ。1つのプロパティ内に異なるサブプロパティを設定することで、それぞれ独自にデータを分析することができるようになる。

「任意の視点からデータを把握するようになることで、さまざまな要因やセグメントから効果的な分析が可能になり、戦略の最適化や改善に大いに役立つ」(山浦氏)

実データ グラフィック アユダンテ資料 有料版の特定機能である「サブプロパティ」を使用すると、ベンダーや代理店ごとに異なるデータを公開すること可能
有料版の特定機能である「サブプロパティ」を使用すると、ベンダーや代理店ごとに異なるデータを公開すること可能だ。

有料版GA4の値段は…

GA4の有料版利用にかかる料金について説明。「料金については是非リセラーに問い合わせほしい」と前置きしながらも、月間イベントが2500万を下回っている場合は固定料金になっているとし、「無料版から有料版へアップデートする際には最低700万円(年間)程度の予算が必要」という。

また、2500万イベントを超える分については超過料金が必要となる。また、「統合プロパティ」「サブプロパティ」を用いる場合も別途で料金かかる。追加で料金が必要になるものの、大規模な事業には必要不可欠ともいえる「GA4」。さらに山浦氏は「有料版には、SLAやリセラーの手厚いサポートが付く、など機能面だけではない多くのメリットがあり、より安全で安定した環境の中でデータ計測と分析を行うことができる。」という。機能の必要性を見極めた上で、より安心した環境でデータによる意思決定のためにGA4を上手に活用することが、事業拡大の一手となりそうだ。

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アユダンテ株式会社
EMAIL:yamaura@ayudante.jp
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