「あったらいいな」を超えるサービスを届けたい!セブン銀行グループ22人の挑戦 Vol1

2001年の創業以来、ATMをベースに事業を拡大してきたセブン銀行。2021年には「お客さまの『あったらいいな』を超えて、日常の未来を生みだし続ける。」というパーパスを策定。このパーパスの実現に向けて、常にお客さまに寄り添い、絶えず新しいことに挑戦することを目指しています。

そんな同社ではマーケティング部門にも顧客理解をベースとした新たな体験価値の創出が期待されています。解像度高く顧客を理解し、いま世の中に存在しない「あったらいいな」を実現するアイデアを形にしていく。データも活用しながら、まさに“マーケティングの高度化”が同社のマーケターに求められる役割です。『宣伝会議』編集部では、そんな挑戦を続けるセブン銀行のマーケティングチームと連携。編集部も企画に携わり、外部のマーケターやプランナーとの対話を通じて、新たな価値創出を目指す「みんなの宣伝会議@セブン銀行」プロジェクトをスタート。本連載では3回にわたり、本プロジェクトに参加しているセブン銀行メンバーが担当となって現場の様子をレポートしていきます。


写真 風景 「みんなの宣伝会議@セブン銀行」企画
「みんなの宣伝会議@セブン銀行」企画では月に1回のペースで外部講師による講演を実施。1回目はスープストックトーキョーの工藤 萌氏(テーマ:社会におけるマーケティングの仕事の役割とは?)、2回目は軽部拓氏(テーマ:企業のブランディングにおけるコミュニケーション戦略)、3回目は矢野健一氏(テーマ:実践「マーケティング」論 三位一体のブランド設計の全体図)が登場。本記事は、1~3回目までの講義を経て、参加メンバーが得た気づきを座談会形式で議論し、まとめたものです。

社内にパーパスが浸透した先に、お客さまに選ばれる理由としての魅力的な「人」がつくられる。

―「マーケティングの高度化」の実現を目指すべく、私たちメンバーは社外のマーケターの方たちをゲストとして招き、対話を通じて、自社が目指すべきマーケティングのあり様について考えてきました。1回目はスープストックトーキョーの工藤萌さんがゲストでしたね。印象に残ったメッセージはありますか?

鶴巻:ご自身のライフステージの変化に合わせて、マーケティングの仕事で実現したい目標も変わっていった点が印象的でした。自身の軸をしっかり持ち、正解と思える行動を実践できる組織選択をされるなかでキャリアを形成していく姿はとても素敵です。「マーケティングには人の認識と行動を変える責任がある」というフレーズが印象的で、マーケター自身がそこまでの熱量を持つからこそ、組織のパーパスも自分ごととして落とし込むことができて、より良いマーケティングができるのだと思いました。

相川:「マーケティングには会社の未来を変えるだけの力がある」ともおっしゃっていましたね。目の前の課題に向き合うだけでなく、あるべき未来の社会や生活の像を描いたうえで、マーケティング施策を行うべきだということを学びました。また、消費者体験が大事だとも。僕は電子マネーやクレジットカードを発行するセブン・カードサービスに所属しています。当社に置き換えてみると、どうしても「電子マネー」というカテゴリー起点で思考してしまいがちですが、消費者の体験つまりはお客さまにとっての価値の視点で発想することが重要だと気づきました。

鄙里:お客さま起点で発想する文化はセブン銀行にもありますよね。松橋社長も常日頃から、見るべきは競合他社ではなくて世の中やお客さまの生活の変化だと社員に向けて発信しています。

成田:たしかに広告でも徹底したお客さま目線を常に意識しています。コピーひとつ考えるにしても、他社と比べてよく見えるかではなく、お客さまに伝わるか、セブン銀行の良さを表せているかを重視しています。

―2回目は軽部拓さんがゲストで登場しました。

水口:パーパス経営について、パーパスの策定はスタートにすぎないという言葉が印象的、かつ共感しました。当社もパーパスを制定してから約3年が経ち、全社員が自分ごととして捉えるために、もっと取り組みを深化させていく必要があると考えています。

鄙里:今までは「パーパス=存在意義」と表面的な言葉の意味だけで捉えていたのですが、「社会課題の解決のために自社ができることを表すものである」という大切な視座を学びました。

村上:企業としてのマインドというか、組織の価値観みたいなところが、今すごく問われるようになっていますよね。例えばエンタメ業界でも、アーティストに求められることとして、社会課題にどうコミットしているかが重要視されるようになっていると聞きます。企業と同じで、アーティストが選ばれるのも、歌や踊りがうまいだけではなく、そういったマインドを持っているかどうかが重要なのだ、と。

鶴巻:BTSも若者に向けたメッセージを発信していて、そこが共感を得て爆発的な人気につながっていますね。

柴田:軽部さんは「パーパス経営はブランディングにもつながる」とお話しされていました。当社の場合、利用者と直接の接点となっているATMから受ける印象やデザインが企業イメージに直結してきましたし、どこの部署がブランディングを主導するかが問題になりがちです。今後ブランディングの軸にパーパスを紐づけていけば、より生活者との距離を縮められ、うまく統一性を保てるのではないかと思います。

村上:今、PDCAサイクルからOODAループに変わってきていると言われます。もともとはアメリカ空軍の考え方ですが、その中のひとつであるOrient(状況判断)で重要なのは、やはりパーパスだということです。社員一人ひとりが様々な判断が必要になったときにパーパスの軸に沿った行動ができること。講義で例に出たナイキやパタゴニア、スープストックトーキョーの事例は、会社のパーパスが社員にマインドとして浸透しているのではないかと思います。

水口:パーパス経営というと、いかにして浸透させるかの手段の話に終始しがちです。しかし、本来はその先にある状態、つまりは社員のマインドにパーパスが深く浸透しているからこそ、多様な局面においても一人ひとりがパーパスを指針に自律的に意思決定ができる状態を実践することが本質的な目的であると言えそうです。

―この話は、矢野さんの「三位一体ブランド戦略」の講義とも重なる面があります。

成田:マーケティングにおいて、お客さまに選ばれる理由がモノの機能だけでなく、そのモノを提供する企業の中の「人」に移りつつあるという指摘です。つまりは、「つくり手の想い」が大事である、と。人がブランディングされて、選ばれる理由にまでなっているかについては、深掘りして考えられていなかったなと思います。

柴田:僕も同様の感想を持ちました。商品ではなく、「つくり手(開発者)の想い」で差別化を図るという考えを、当社のようなサービスを提供する企業で実践してみるのは面白そうだと感じました。

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写真 ロゴ セブン銀行

みんなの宣伝会議@セブン銀行とは?

セブン銀行における、さらなるマーケティングの高度化を目指すことを目的に、マーケティング、販促、広報などのコミュニケーションを担う部門の担当者22名が集まり、実施されているセブン銀行の社内プロジェクト。社外講師との対話、またそこでの気づきを月刊『宣伝会議』の記事をはじめとするアウトプットの機会も持つことで、マーケティング思考を体得し、これまで以上にお客さまに愛されるセブン銀行のブランド確立を目指している。


写真 集合写真 <後列左から>相川瑞希さん、水口幸太さん、村上陽祐さん<前列左から>柴田崇暁さん、鄙里麻理さん、鶴巻ひかりさん、成田夏実さん
今月の「編集委員」は私たちが務めました!
写真<後列左から>相川瑞希さん、水口幸太さん、村上陽祐さん<前列左から>柴田崇暁さん、鄙里麻理さん、鶴巻ひかりさん、成田夏実さん。
外部講師の講演を聞くインプットだけでなく、自ら記事を執筆するアウトプットのプロセスも組み合わせることで、マーケティングの高度化の実現を目指します。




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