文字の視覚表現を軸にしたグラフィックデザインの国際賞「東京TDC 賞2024」(主催:東京タイプディレクターズクラブ)の成果を披露する「TDC 2024」が、4 月1 日からギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催される。今回は3675 点(国内:1845 作品、海外:1830 作品)の応募があった。

グランプリを受賞したのは、Karen ann Donnachie& Andy Simionato が制作した、心の迷いや動揺といった人間の行動をコンピューターで表現する自動アートシステム「A Jagged Orbit」だ。
同作品は天体の軌道を計算し、描画するようにプログラムされたAI ロボット。ロボットだが、人間のように周囲からの刺激や心の迷いに気を取られるのが特徴だ。
実際に、ファッション雑誌にマーカーで天体の軌道を描こうとするうちに本来の仕事から「気が逸れて」しまい、元の画像のオブジェクトや顔、色、パターンなどを識別し、「落書き」を思わせるものを生成して描いていく。「ハッ」として本来の作業にまた戻るなど、白昼夢にあるような動きをする。
作品を通して人間が白昼夢を見る必要性や、心の迷いなどがあるロボットを設計する利点を考察している。本賞の授賞式は4月5 日に展覧会会場で実施予定。4 月6 日には東京都現代美術館で、受賞者が作品を説明する「TDCDAY 2024」が開催される。

●グランプリ
- Karen ann Donnachie & Andy Simionato(オーストラリア)
- 「A Jagged Orbit」
- RGBトライアル
●ブックデザイン賞
●タイプデザイン賞
●RGB賞
●特別賞
●TDC賞
※TDCからの発表を受け、受賞を辞退された作品については削除しました。