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自分と向き合う大切さを問いかける、マウントレーニア新CM「自分にも愛を。」

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森永乳業は、俳優の菅田将暉さんが出演するチルドコーヒーブランド「マウントレーニア」の新テレビCM「自分にも愛を。」篇のオンエアを、3月4日から開始した。

親しい友人が傷ついていたら思い切り励ましてあげたいと思うのに、どうして自分自身にやさしくすることは難しいのか…。そんなことを考えながら、広くおだやかな空の下、レーニア山の麓に広がる草原を歩く菅田さん。そんなときたくさんの友人たちと出会い、互いを受け入れるようにみんなでやさしいハグをして離れると、そこにいたのはもう一人の“自分自身”だった。

「自分にも愛を。」篇

「2023年は、シンボルである山に立脚し、大きくやさしく見守るブランドとしての広告を行いました。そこから進んで、2024年はより人に寄り添うブランドとしての広告をしたいというオリエンを受けました」と、クリエイティブディレクター・プランナー尾上永晃氏。

そこで「いま、どう寄り添うべきなのか。必要とされるやさしさって何なのか?」について、スタッフで議論を重ね、コピーライター 伊藤みゆき氏が発見した「セルフコンパッション」という概念に着目したという。

「セルフコンパッション」とは、ありのままの自分を受け入れ、他者を思いやるように、自分自身のことを大切に思うこと。幸福感が高まる、ストレスが軽減するなど、近年注目されている考え方だ。

「友だちにやさしい声をかけるように自分に向き合おうという考え方はたしかに意外とできてないし、アクションにも結びつきそうだなと。それで、自分で自分にハグできたらいいのになというイメージが湧きまして、大野大樹監督とスプーンのみなさんと一緒に映像を作り上げていきました」(尾上氏)

広大な景色の中、大勢の友人たちのもとへ向かいハグをして離れるシーンはほぼワンカットで撮影を行うため、綿密なリハーサルを繰り返したという。また、菅田さんは “励ます自分”と“励まされる自分”の二役を短時間で演じるという難しい撮影となった。そして大きなコンセプトのもと撮影に挑んだこともあり、「限られた尺の中で、商品のスケール感とハッとする映像の流れを作り上げるのに苦心しました」と、尾上氏。

マウントレーニア30周年イヤーだった2023年は、「今日がやさしくなっていく。」という商品性に近いコピーを掲げていたが、今年のコピーは「自分にも愛を。」。

「昨年までのコピーから一歩進んで、ブランドが世の中にぽんと置けるような言葉にしたいと思いました。投げかけるというよりも、そこに置く、くらいの温度感がマウントレーニアらしいなと。誰かにやさしくあるためには、まず自分にやさしくすること。当たり前のようで、ちょっと余裕がなくなると忘れてしまいそうな話を糸口にしています。なるべくシンプルで、受け取る人を限定しない大きなコピーがいいよねということで、コピーチームの當麻・大野と検証を重ねながら書きました」(伊藤氏)

そしてCMに留まらず、OOHでもテーマであるセルフコンパッションを体現した。3月4~10日に東京・渋谷と名古屋で展開されたOOHに用いられたのは、鏡。駅構内の通路に掲出されたグラフィック広告の前を通ると、そこに自分の姿が映し出される。

「鏡を用いることで、今回のテーマであるセルフコンパッション=『自分との向き合い』を体現できるOOHを目指しました。あわただしい日常の中、自分へのやさしさについて考えてもらえるきっかけになればという意図もあります」(コピーライター 當麻和香子氏)

OOHは、鏡を覗き込むとさまざまなコピーが見える仕組みにもなっていた。

「身の回りの環境が目まぐるしく変わり、外部からの評価に晒されやすくなった現代において、自分という存在と素直に向き合うことが難しくなってきています。どうしても人と比べてしまう。何かの基準と比べて不必要に自分を卑下してしまう。そんなときマウントレーニアは、自分に向き合う肯定的な時間に寄り添う存在でいたい。そんな想いを込めてビジュアルを制作しています。

鏡に向かい合う時間をテーマにしていますが、当初は正面から向かい合ったポーズを想定していました。しかし撮影をしていく中で、まじまじと顔を見つめるだけではない、背中を支え合う距離感が、自分との距離感としてちょうどいいなと思えてきました。自分に多くを語らないが、ひっそりとそばにいてちゃんと背中を支えてくれる。そんな、友達といるように自分と向き合う姿勢が表現できたらと思いました」 (アートディレクター 塚本哲也氏)

CM公開後、SNSには「自分もこうやって自分にやさしくしようと思った」「背中をおされた」「泣ける!」といった反響が寄せられている。また、OOHには自分の姿を映しこみ、自撮りをする人たちが続いた。

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スタッフリスト

共通
企画制作
電通、D2C ID、スプーン
CD+企画
尾上永晃
企画
長島龍大
C
伊藤みゆき、當麻和香子、大野すみれ
AD
塚本哲也、辻岡翔、番匠遼大
CPr
高橋大輔
ST
長瀬哲朗(メイン)
HM
AZUMA(メイン)
BP
山下太一、小西剛史、岡村祥汰、濱口典之
CM
Pr
田中直人、冨田裕和
PM
宮下誠
演出
大野大樹
助監督
建部譲
撮影
伊藤元
DIT
佐々木彰司
特機
松村徹
ドローン
磯匡敏
照明
溝口知
ST
Yohei “yoppy” Yoshida(サブ)
HM
関谷佳代子(サブ)
CAS
加茂野昭子(メイン)、笹尾功、戸辺久美子、アベジュン(サブ)
ロケCo
細谷法彦、島田一樹
EDIT
西島朋宏(オンライン)、萩原千尋(オフライン)
カラリスト
髙橋直孝
ミキサー
北穣至
音楽Pr
Erik Reiff、Kenny Dallas
NA+出演
菅田 将暉
グラフィック
デザイン会社
Fabrica. inc.
Pr
冨田裕和
PM
山下真太郎
撮影
小林光大
照明
遠矢和栄
美術
松本千広
D
藤谷力澄、兵頭美桜
レタッチ
津金卓也
印刷
稲餅信之

ECD:エグゼクティブクリエイティブディレクター/CD:クリエイティブディレクター/AD:アートディレクター/企画:プランナー/C:コピーライター/STPL:ストラテジックプランナー/D:デザイナー/I:イラストレーター/CPr:クリエイティブプロデューサー/Pr:プロデューサー/PM:プロダクションマネージャー/演出:ディレクター/TD:テクニカルディレクター/PGR:プログラマー/FE:フロントエンドエンジニア/SE:音響効果/ST:スタイリスト/HM:ヘアメイク/CRD:コーディネーター/CAS:キャスティング/AE:アカウントエグゼクティブ(営業)/NA:ナレーター