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マーケ部企画G長など歴任 第一三共HC新社長の内田氏「過去最高の売上」に意欲

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2024年度は売上収益800億円台を目指す

第一三共ヘルスケアの代表取締役社長に4月1日付で就任する内田高広氏、現代表取締役社長の吉田勝彦氏らが3月29日、東京都内で会見し、2024年度の売上収益目標や経営方針について明らかにした。

写真 人物 2024年3月29日、第一三共ヘルスケア本社で会見した、内田高広氏
4月1日付で第一三共ヘルスケアの代表取締役社長に就任する内田高広氏。現職は取締役執行役員経営企画部長

2024年3月期の売上収益について、内田氏は「1月に発表した746億円を上回る推移」とし、就任後初年度となる24年度は「発足時ベースで1.6倍、同じ会計基準であれば2倍の800億円台を達成したい。過去最高売上の更新を目指す」と意気込む。機能性スキンケアやオーラルケアの拡大のほか、新ブランド、新規事業、新たなアライアンスの創出などにも意欲を見せた。

「既存ブランドの成長はもちろん、1月に発売したOTC医薬品『カロナールA』、3月発売の『ロキソニン総合かぜ薬』の2つのブランドを伸長させることも重要と考えている」(内田氏)

写真 第一三共ヘルスケアの商品群
第一三共ヘルスケアは、OTC医薬品、機能性スキンケア、オーラルケア、食品など約50ブランドを販売している

目標達成の目玉は、目薬ブランド「マイティアCL」だ。千寿製薬から販売権を取得し、4月1日から第一三共ヘルスケアが販売する。24年度の売上収益目標は約40億円規模だが、内田氏は「早期に50億円規模へ拡大させたい」とした。

「製品開発、マーケティングについては、千寿製薬と共同で行い、販売は当社が一手に担う。千寿製薬側からも、幅広いカテゴリーをうまく育成している当社のマーケティング力、差別化された製品を創出している研究開発力で、『マイティアCL』のブランド価値がさらに向上するといった点で期待いただいていると認識している」(内田氏)

内田氏は、田辺製薬入社後、1991年に「アスパラドリンク」「タナベ胃腸薬」のマーケティングを担当。同社ではコンビニ向け営業部門の設立にも携わった。2003年には三共で「リゲイン」などを担当。第一製薬との統合で、三共のヘルスケア部門代表も務めた。第一三共ヘルスケアでは2006年に経営企画部でゼファーマとの統合プロジェクトを担ったほか、経営企画部企画グループ長、マーケティング部企画グループ長などを歴任。2015年11月、M&Aに携わった通販会社のアイムへ出向、取締役副社長。19年4月、第一三共ヘルスケア執行役員経営企画部長、23年4月から現職。

写真 人物 2ショット 左=3月末で代表取締役社長を退く吉田勝彦氏/右=内田氏
(写真左)3月末で代表取締役社長を退く吉田勝彦氏。4月1日からは取締役となる

現社長の吉田氏は、内田氏の社長就任について、「事業環境の転換期を迎えるタイミング。当社として再び上昇基調にある中、成長スピードをさらに高める上で最適と判断した」と話す。自身の在任期間については、「コロナ禍の影響を大きく受け、その対応に奔走した感がある」と振り返った。

広報部の新設、子会社アイムは社名変更

第一三共ヘルスケアは4月1日付で、広報部を新設する。社内外双方に向けた情報発信に力を入れる考えで、オウンドメディアの強化を図る。広報部長は、加室信・現=経営企画部広報グループ長が就く。同日付の人事異動は以下のとおり。

  • 経営企画部長 貢 望経営企画部 経営戦略グループ長
  • 広報部長 加室 信経営企画部 広報グループ長
  • CS推進部長 入倉 昇経営企画部 経営戦略グループ 主席
  • 国際部長 輪竹 麻美ブランド推進本部 H&B推進部 開発グループ長
  • 研究統括部 研究センター長 伊藤 新次研究統括部 研究センター H&Bグループ長

太字は新職、()内は旧職。変更箇所に下線

完全子会社で、スキンケアブランド「ライスフォース」や「ブライトエイジ」のほか、「リゲイン」内服シリーズを扱う通販事業のアイムは4月1日付で、「第一三共ヘルスケアダイレクト」に社名を変更。第一三共グループの通販事業を担う企業としての立ち位置を明確にする。

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