資生堂は、独自の「セラムファースト技術」を搭載した新カテゴリー「ファンデ美容液」のアンバサダーに俳優 河合優実さんを起用。4月25日よりWebで「さようなら、ファンデーション。」篇を公開、4月28日よりテレビCMのオンエアを開始する。
CMの舞台は、河合さんをかたどった数多くの石膏が並ぶ美術館のような空間。その石膏像の間を、カメラが勢いよくくぐり抜けていく。そして一つの石膏に接近すると、石膏がくだけ、潤いに満ちた河合さんが登場する。そして語る言葉は、「さようなら、ファンデーション。」。
このCMに登場するのは、「セラムファースト技術」を搭載した「SHISEIDOエッセンス スキングロウ」、「マキアージュ ドラマティックエッセンスリキッド」という二つの製品。だが、このCMが伝えているのは、同社から「ファンデ美容液」という新しいカテゴリーが生まれた、ということだ。
「この2商品にはメイクアップとスキンケアの両方の研究を追求してきた資生堂だからこその新技術が詰まっている。この2商品を軸に『新カテゴリー』を創出したい、というお話を資生堂さんからいただきました」と、クリエイティブディレクター 吉川隼太氏。
「ファンデ美容液」は、2022年(マキアージュ ドラマティックエッセンスリキッド)と2023年(SHISEIDOエッセンス スキングロウ)に発売して以降、「ファンデのフリした美容液」「美容液のような使用感」「もはや色付き美容液」などとユーザーから好評を得ていた製品。通常の美容液ファンデ製品は、ファンデーションに美容液を配合するという構造を持つものが多いが、資生堂ではファンデーションを美容液でくるむという構造を実現。最初に美容液が肌に広がり、その上に均一なファンデーション成分の層ができるため、美容液がずっと肌に触れている状態になるという特徴がある。
「研究員の方から『ファンデーションの気持ちになって考ました。ファンデーションが本当に気持ちいい状態を突き詰めた結果の技術なんです』『メイクアップ発想だけではできない技術です。スキンケア発想で考えたから、この逆転の発想は生まれました』というお聞きし、非常におもしろい!と思いましたし、会社としての熱量が伝わってきました」(吉川氏)
一般的には「美容液ファンデ」と呼ばれているカテゴリーだが、資生堂ではあえて単語を逆転させて「ファンデ美容液」と命名。ファンデーションではなく、もはや美容液であることを強調している。また技術名は、美容液が最初に肌に触れた後も、ずっと触れている状態になることから「セラムファースト技術」に決定した。同社では、河合さんの出演するCMとは別に、技術を紹介する動画も公開している。
これの新しい技術とカテゴリーを、どう世の中に打ち出していくべきか。それについて考えていくプロセスにおいて重視したのが、同社の「ファンデーションの常識を変えようとする意志」だったという。
「一番大切にしたのは、『ベースメイクにおける新しい文化をつくろうとする熱量』です。
今までのファンデーションが、今を彩るものだったとすると、本カテゴリーは、未来まで彩るものへ。今までのファンデーションが、自分を装うものだったとすると、本カテゴリーは、自分を育むものへ。ファンデーションの常識が変わる。ファンデーションに新しい選択肢が生まれる。その変化をつくる意志と熱量をメッセージとして表現にしていこうと、資生堂の皆さんと話し合いました」(吉川氏)
結果、コピーは「さようなら、ファンデーション。」に。そして、「ファンデーションの石膏から脱皮する」という表現アイデアが生まれた。
そのアンバサダーとして白羽の矢が立ったのが、3月に終了したドラマ『不適切にもほどがある』で注目された河合優実さんだ。
「今回は新商品の広告ではなく、新時代の広告でした。この商品は、ファンデーションをスキンケアに変え、あたらしい化粧文化をつくるものです。河合さんは新時代を担う女優さんで、唯一無二の新しい存在感がぴったりだと考えました。ドラマ『不適切にもほどがある』の純子役でも日本中を魅了しており、革新性を完璧に表現してくださると思いました」(コピーライター 鎌田明里氏)
「さようなら、ファンデーション。」というコピーは、40年にわたりファンデーション製品をつくり続けてきた資生堂としてはかなり思いきった表現と言える。
「社内外の調整も覚悟の上、資生堂さんとしてはかなり思い切った言葉を打ち出しました。変化感を強く残すため、今までのファンデーションのメタファーである石膏から潤いに満ちた美しい河合さんが現れるというCMとグラフィックになっています」(鎌⽥氏)
CMに登場する石膏は、実際に河合さんの顔や体をスキャンしてフルCGで制作。その数は全部で30体ある。CMは美術館のように石膏像が並ぶ空間を、カメラがくぐり抜けていく爽快感のある映像になっている。
「グラフィックではマットでなめらかに粉を纏ったような石膏らしさと潤いに満ちた瑞々しい人間らしさの対比をいかに象徴的に描けるか、というところに注力しました」(アートディレクター 深沢夏菜氏)
WebでのCM公開後、「ノーファンデ派だったけど欲しくなった」「バズってた背景にはこんな技術があったんだ!」「他の美容液ファンデとは違う、本物のファンデ美容液」「昭和の純子ちゃんが令和の化粧品のアンバサダー!」など、SNSでは早速話題を集めている。
同社は、4月2日に「ファンデ美容液」キャンペーン特設 Webサイトをオープン。5月中旬からは、渋谷・名古屋・大阪・福岡・札幌の5都市の主要駅内ボードでの広告を展開する。また、5月22~28日には@cosme TOKYO、@cosme OSAKAで「#ファンデ美容液体感POPUPイベント」を開催予定だ。
スタッフリスト
- 企画制作
- 電通、GMOエンジン、J.C.スパーク、TOW、電通PRコンサルティング
【共通】
- CD
- 吉川隼太
- 企画、C
- 鎌⽥明⾥
- 企画、AD
- 深沢夏菜
- C
- 並木万依
- PD
- 杉田和香
- ストラテジック・プランナー
- 飯野朝美、松元陽奈子
- BP
- ⻄村恵⼦、⼤古殿滋、⽻磯朱香、⾦⼦茉央
- CPr
- 有光孝⽂
- Make
- 武⽥玲奈(資生堂ビューティークリエーションセンター)
- Hair
- 深野結花(資生堂ビューティークリエーションセンター)
- PR
- 新宅亮、森光菜子、柿木咲耶
- 出演、NA
- 河合優実
【CM、Technology Film】
- Pr
- 柴原⼤樹、殿村晋作
- PM
- 藤⽊瑠奈、駒井瑠公、⽥中⽞
- Dir
- ⼭⼝祐果
- 撮影
- 伊藤元
- 照明
- 上野甲子郎
- 美術
- ⽯⽥裕⼀
- DIT
- 佐々木彰司
- Steadicam Operator
- 永森芳伸
- モーションコントロール
- 段和男.
- 仕掛け
- 村木 一州
- Offline Edit
- ⼾野部美奈
- Online Edit
- 辻⾼廣、加藤才弘
- カラリスト
- Yoshiyuki Nishida
- Sound Design
- 戸田航
- CG
- 貞原能⽂、犬童宗恒、北川明美ミシェル
- Production Pipeline Architect System/R&D Manager
- 久保江陽介
- 3D Scanning Supervisor
- 長嶋秀訓
- Music
- 梅⾕裕貴
- ST
- Shohei Kashima
- Posing Director
- Hagri
- 車両
- JCM
- スタジオ
- スタジオ246/3Dスキャン スタジオ iris
- NA
- 桜岡あつこ
【グラフィック】
- 撮影
- 加藤純平
- D
- 北中陽、嶋江大悟
- 美術
- 末広豪
- ST
- Shohei Kashima
- レタッチ
- 村山輝代
- CG
- 張替誠、上見佳史
- フォトプPr
- 高橋知子
【Webサイト】
- Pr
- 鈴木譲、石黒玲奈、藤原昌也、塩田碧、ナカニシケイゴ
- WEB Director
- 高須文彬
- デザイナー
- 向田祐平
- Programmer
- 瀬谷優
新着CM
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