目が見えなくても、手指の感覚で色を乗せる ポーラ「鏡を使わないメークレッスン」動画公開

ポーラとダイアローグ・ジャパン・ソサエティは5月21日、視覚障害のある方に向けたポーラオリジナルメソッドを用いた「鏡を使わないメークレッスン」の特別動画を公開した。「鏡を使わないメークレッスン」は、手指の感覚を生かして手で肌のケアを行い、色を乗せるというメソッド。動画では、ダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」の視覚障害のあるアテンドスタッフに向けたレッスンの様子を描く。


人物 集合写真 アテンドスタッフに向けたレッスンの様子

ポーラとダイアローグ・ジャパン・ソサエティは、多様な価値観を尊重し全ての人が活躍できる社会を創造することを目的として連携。2021年8月よりポーラ代表取締役社長の及川美紀氏が団体の理事を務め、これまで企業間留学や共同調査などを実施してきた。

「鏡を使わないメークレッスン」はその一環で、第1回目は2022年10月、ダイアローグ・ジャパン・ソサエティが東京・竹芝で運営するダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」にて、同ミュージアムの視覚障害者、聴覚障害者のアテンドスタッフに向けて開催された。2023年12月にも視覚障害者のアテンドスタッフに向けて実施され、今回の動画はその時の様子を撮影した。

レッスンを行うのは、新体操日本代表「フェアリー ジャパン POLA」のビューティーサポート活動を担う美容コーチら。スキンケア、ファンデーション、アイカラーなどのカラーメイクまで、両手の指や爪の先に直接アイテムをとり、肌に乗せていく。

「鏡を使わないメークレッスン」特別動画より。

動画が公開された5月21日は「対話と発展のための世界文化多様性デー」。文化の多様性の価値をより深く理解し、その保護と発展、文明間の対話を促進させることを目的として、2002年にユネスコによって制定された。同取り組みは視覚障害者が一方的にエンパワーメントされるというストーリーではなく、メークスタッフ自身も、視覚障害者との対話を通して五感への気づき・発見があったことから、この日の公開に至ったという。

CDを務めた阿部広太郎氏は、2017年からダイアローグ・ジャパン・ソサエティのコンテンツに携わり、ダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」のコピーライティングを担ってきた。

「『鏡を使わないメークレッスン』という画期的な方法は、出会いと対話から生まれました。スキンケアやメークを通して、自らの手で、自分の状態を知り、自分自身の心地よさをかたちづくる。『そもそも人はなぜメークをするのか?』という問いに対して、現場でのたくさんの笑顔が答えであり、映像にして届けることができて本当に良かったです。異なる文化を持つ多様な人同士が出会い、対話することによって生まれるイノベーションの可能性を感じていただけたら嬉しく思います」(阿部氏)。

創業100周年を迎える2029年のビジョンとして、「We Care More.」(世界を変える、心づかいを。)を掲げ、「私と社会の可能性を信じられる、つながりであふれる社会」をつくることを目指すポーラ。同社は、手が荒れた妻のために創業者の鈴木忍氏が独学でハンドクリームをつくり贈ったことを起源としており、“手でケアする” 「鏡を使わないメークレッスン」は“手をケアする”という創業の想いにも繋がる。この取り組みを通して、障害の有無に関わらず美容を楽しみ、一人ひとりにとって自分自身の可能性を広げるきっかけになることを目指したいとしている。

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スタッフリスト

企画制作
電通、電通クリエーティブキューブ
CD、C
阿部広太郎
AD
高橋理
D
イースピン
CP
劉栄俊
P
稲川真矢
監督、撮影
市川丈司
撮影助手
西垣悟

ECD:エグゼクティブクリエイティブディレクター/CD:クリエイティブディレクター/AD:アートディレクター/企画:プランナー/C:コピーライター/STPL:ストラテジックプランナー/D:デザイナー/I:イラストレーター/CPr:クリエイティブプロデューサー/Pr:プロデューサー/PM:プロダクションマネージャー/演出:ディレクター/TD:テクニカルディレクター/PGR:プログラマー/FE:フロントエンドエンジニア/SE:音響効果/ST:スタイリスト/HM:ヘアメイク/CRD:コーディネーター/CAS:キャスティング/AE:アカウントエグゼクティブ(営業)/NA:ナレーター




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