「マス」から「個」へパラダイムシフトの本質見極め、新しいPRを追求(片岡英彦)

「AdverTimes.(アドバタイムズ/アドタイ)」は2024年6月に20周年を迎えました。2004年に新聞として創刊、2010年からオンラインがスタートし現在に至ります。
20周年の節目に際し、これまでのコラム執筆者の皆さんから寄せられた、それぞれの領域における「これまでの20年とこれからの20年」を紹介します。

片岡 英彦氏

(東京片岡英彦事務所 代表/企画家・コラムニスト・戦略PR事業)

――これまでの20年間で、ご自身のお仕事の領域や関心領域において、エポックメイキングだったと思われることはなんですか

ソーシャルメディアの台頭は大きなエポックでした。マスメディア中心から個人発信の時代へ移行し、企業と生活者の関係性が変わる中、私は日本マクドナルド在職中の2006年からミクシィ勤務中の2011年にかけて先駆的なソーシャルメディア活用キャンペーンを多く手がけました。

一方で、ソーシャルメディアには情報の信頼性問題や炎上リスク、消費者心理への負の影響もあります。企業はソーシャルメディアの特性を理解し、生活者に寄り添い本質的価値を訴求しつつ、弊害を乗り越えて信頼関係を築く必要があります。

「マス」から「個」へのパラダイムシフトの本質を見極め、新しいPRのあり方を追求し続けています。

――現在のご自身のお仕事の領域において、最も関心を寄せる/寄せられるべき課題は何だとお考えですか

デジタルメディアのパーソナライズドコンテンツ提供とエコーチェンバー効果(閉鎖的な空間の中で価値観の似た者同士でコミュニケーションを繰り返すことにより、偏った信念が増幅されること)に注目しています。情報源の多様化とアルゴリズム調整により、異なる視点のコンテンツ提供が必要です。これはコーポレートPRとブランディングにも重要で、ブランドの信頼性と透明性構築に不可欠です。また、メディアリテラシー教育強化とデジタルプラットフォームの透明性向上により、ユーザーが情報フィードの構築方法をより深く理解しやすくなります。顧客との信頼関係を深め、デジタルメディアの弊害を最小限に抑えることを目指しています。この取り組みにより、エンゲージメントとブランドロイヤルティが向上します。


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