これからの20年間は空間のDXが加速する(澤邊芳明)

「AdverTimes.(アドバタイムズ/アドタイ)」は2024年6月に20周年を迎えました。2004年に新聞として創刊、2010年からオンラインがスタートし現在に至ります。
20周年の節目に際し、これまでのコラム執筆者の皆さんから寄せられた、それぞれの領域における「これまでの20年とこれからの20年」を紹介します。

澤邊 芳明氏

(ワントゥーテン 代表取締役社長)

――これまでの20年間で、ご自身のお仕事の領域や関心領域において、エポックメイキングだったと思われることはなんですか

Appleのスティーブ・ジョブズCEOが、2010年4月29日、iPhoneをはじめとするモバイル端末で

AdobeのFlashを採用しない

と発表した、この件が最も衝撃的でした。しかし、これがあったからこそ、ブラウザベースでの表現から、リアル空間への活動領域へと幅を広げることができました。またコミュニケーション領域だけではなく、エクスペリエンスデザイン全般のプロデュースへと成長することができました。

――現在のご自身のお仕事の領域において、最も関心を寄せる/寄せられるべき課題は何だとお考えですか

仕事の領域というよりは、人間としての領域になりますが、豊かで生きるとはどういうことなのかという課題に対して、とても興味を持っています。私はそれを解決するのは

没頭できるものを見つけること

と感じており、それを我々が提供する体験を通じて、きっかけを与えることで解決できると考えています。

――この先の20年間において、どのような変化が起きるか、どのような変化を起こすべきかについて、下記からテーマをひとつ選び、そのように考えた背景について、教えてください

  • マーケティング: チャネル・流通・購買、消費・利用、および広告、メディアビジネス)
  • クリエイティブ: 商品・プロダクトなどのサービスデザイン、コミュニケーションにおけるクリエイティビティ
  • テクノロジー: マーテク、アドテクに限定せず、社会や個人の活動全体の可能性をひらき、生み出すもの
  • サステナビリティ: 狭義の環境問題に限定せず、社会や個人の活動全体を維持改善していくもの

テクノロジー:マーテク、アドテクに限定せず、社会や個人の活動全体の可能性をひらき、生み出すもの

一問目の回答は、スマートフォン時代の幕開けにおける大きなエポックでした。

そして、この後、軽量化されて常時装着するタイプのスマートグラスが普及すると考えています。2000年から20年間はメディアのDXが進んだ時代でした。これからの20年間は

空間のDXが加速する時代

です。都市、エリア、施設、家、あらゆるスケールにおいて人と空間が接続し、人々の好奇心を支援する時代が訪れます。

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