読売広告社は、顧客のマーケティング業務を支援する各種ツールを拡充する。メディア企画や広告制作など従来の広告業務の領域を越えた幅広いクライアントニーズに応え、新たなビジネスチャンスを狙う。
同社は18日、2つのプログラムを発表した。ひとつはワークショップを支援するツール「YES」で、商品開発やコミュニケーションのアイデア開発をより効果的に行うためのもの。広告主と広告会社などが共同でアイデア会議を行うワークショップ形式を採用する例が増えていることから開発に至った。
顧客ターゲット層を集めてのワークショップを事前に行い、その内容を分析するワークショップを再度開くなど、視点を変え複数回重ねることで、より効果的なアイデアを生みやすい環境づくりを行う。また議論の内容から中心テーマやカテゴリーを抽出することで、第三者からも進行を可視化することができるとしている。
読広は併せて、小売りの販売データを基にした購買履歴データ分析ツール「Y―PAF」を発表した。同社が契約する小売りから、会員カードを基に蓄積した個人の購買履歴データを入手し、顧客商品や競合商品などについて分析を行う。スーパーマーケットやドラッグストアを対象に、特定ブランド購入者のリピート状況や、他商品の併買状況などが把握できる。
同社はこのほど、企業の商品開発支援や、メーカーや自治体の技術力PR支援などを行う新組織「次世代商品開発研究所」の2011年4月の設立準備に向け、取り組みを強化している。また、得意先業種別で「食品・飲料」の割合が近年増えていることを受け、プロモーション領域の強化を方針に掲げている。
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