オムニチャネル戦略で実現 顧客満足を高めるEC戦略〜1ドルの投資ごとに12.05ドルの利益をもたらす

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一消費者としての自分の行動を振り返れば、オンラインもオフラインも関係なく、情報を収集、さらには商品を購入していることがわかる。それゆえ、チャネルをまたがって行動する消費者にとってEC、実店舗のオペレーションが統合されていない企業の対応はストレスが募る一方。顧客満足を高める、顧客起点のマーケティングを支援する日本アイ・ビー・エム(IBM)にEC戦略が目指すべき方向を聞いた。
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写真左から日本アイ・ビー・エムの中嶋佳男氏、岩佐朱美氏、金沢黎佳氏、コグニザントジャパンの水谷邦夫氏。

消費者がオンラインで過ごす時間が長くなれば、自ずとそこでの購買行動も増えていく。EC市場が拡大の一途をたどる中、ここ数年で流通、メーカーと業態を問わず、多くの企業がECサイトを立ち上げてきた。

しかし未知の事業だけに、どれだけの売上が立つのかわからない。そこで極力コストをかけずに、“試しに”始めてみたという企業も多かったのではないだろうか。

IBMの中嶋佳男氏は「国内のECサイトで年間3000万円以上を売り上げるのは全体の3割程度と言われている。成果が出ていないのは、お手軽に立ち上げてしまったがゆえ。しかしECが企業にとって欠かすことのできない顧客接点となっている今、本腰を入れてEC戦略の見直しを始める企業が増えている」と話す。

日本企業でも関心高まるオムニチャネル戦略

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IBMでは2011年より企業の顧客起点のビジネス・モデルへの変革を支援する統合型ソリューション「スマーター・コマース」を提供してきたが実店舗、WEB、モバイル、コールセンターなどあらゆる接点を統合管理し、“個客”のわがままに応え、その満足を高める機能の中にも通販/EC事業支援のソリューションを備える。EC先進国の米国ではすでに多くの導入実績があったが、最近は国内でも問い合わせが増えている。

背景としては顧客満足を高めるためにはオンライン、オフライン全てのチャネルを統合したオムニチャネル戦略の重要性を認識する企業が増えていることがあげられる。しかし「現時点ではオムニチャネルどころかEC、実店舗、マーケティングと各部が別々に動き、顧客の情報を共有できていない。

さらにECサイトを見てもブランド別、国別に運営されブランドイメージが統一されない、無駄なコストが発生するという事態に悩む企業が多い」と中嶋氏は話す。

フランケンシュタイン型!?つぎはぎだらけのECサイト

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「日本のお客様はクイックスタートとスモールスタートを混同しているケースが多いのでは」と指摘するのは、「スマーター・コマース」導入を支援するIBMのパートナー企業、コグニザントジャパンの水谷邦夫氏だ。さらに「スピードは大事だがゴールに向けたロードマップもないまま始めては、いくら初期投資を“スモール”に抑えたとしても意味がない」と続ける。

中嶋氏も「我々は、“フランケンシュタイン型”と呼んでいるが、お手軽に作ってしまったサイトは環境に合わせて改善するにも、複数企業の製品をつぎはぎしていかざるを得ない。結果的にコストがかかる、環境変化に迅速に対応できないという問題が出ている」と指摘する。

最終的にはオムニチャネル戦略を実現する統合パッケージである点が「スマーター・コマース」の強みではあるが、企業の状況に合わせて必要な機能だけ導入できる柔軟性も魅力。IBMの岩佐朱美氏は「フロントエンド部分(WebSphere Commerce)から改善に取り組む企業が多い」と話す。

しかし「サイト上で正確な在庫がわからないとお客様の離反率が高まるし、また商品の発注後、手元に届くまでのサービスに不満があると、他のサイトと差別化できるようなエクスペリエンスを醸成できない」とし、最終的には「一人ひとりのお客様の情報収集、購買、購入後の行動、さらにバックエンドのシステムを統合し商品の流れに関する情報もリアルタイム、かつ関係全部門が把握できるバックエンドの仕組みを作ることが理想」と話す。

特にサイト上の行動を分析する「Tealeaf」も備えているので、見込み顧客の不満にも適切な対応を取れ、機会損失を防ぐことが可能だ。

この一連の流れが実現すれば「どのチャネルで購入しても、好きなチャネルで受取からオーダーの変更、返品ができるようになる。チャネルをまたがって行動する顧客にストレスを感じさせない対応が可能になる」(IBM・金沢黎佳氏)のだ。

1ドル投資ごとに12.05ドルの利益

これまでの導入企業の実績では、「スマーター・コマース」の投資に対する回収期間は平均で9カ月、また1ドル投資するごとに12.05ドルの利益がもたらされたという結果が出ている。

企業のコンバージョン率向上に貢献しているのが、ソリューション内に組み込まれたプロモーション機能。「ITの知識がないマーケターの人でも手軽に使える操作性が魅力」(中嶋氏)という。

IBMが2010年から5年間で約2兆円の投資をし、機能開発を続ける「スマーター・コマース」。企業への導入を支援してきた水谷氏も「最先端のテクノロジーを取り入れ、常にアップグレートしている。

グローバルのベストプラクティスがパッケージ化されているので、中小企業でも導入できる」と、その魅力を話した。


[お問い合わせ]
日本アイ・ビー・エム株式会社 ソフトウェア事業 スマーター・コマース営業部 
http://www-06.ibm.com/innovation/jp/smarterplanet/commerce/
E-mail.COMMERCE@jp.ibm.com

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