世界三大広告賞の一つ、カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバルは、2015年に開催する第62回より、「クリエイティブデータ」部門を新設すると発表した。
同部門は、2013年に創設された「イノベーション部門」と共に、カンヌライオンズ2015の会期中2日間にわたって併催される新しいアワードプログラム「ライオンズ・イノベーション・フェスティバル(ライオンズ・イノベーション)」の一部として運営される。
「ライオンズ・イノベーション」がカンヌライオンズとは別の独立したアワードとなるのか、カンヌライオンズの一部として開催されるのかは、まだ明らかにされていない。
カンヌライオンズ公式サイトで公開されている「ライオンズ・イノベーション・フェスティバル」の紹介ムービー。
カンヌライオンズのCEO フィリップ・トーマス氏は、「ライオンズ・イノベーションは、データやテクノロジーが、クリエイティビティにとっていかに強力なカタリスト(触媒)となれるかに注目するもの」と話す。
審査の対象となるのは、他に類を見ない、ブランドの課題解決につながるテクノロジカルソリューション(branded technological solutions)や、アドテクノロジープラットフォーム、アドテクノロジーモデルなど。ブランドが自分たちのストーリーをより効果的に伝えたり、人々とパーソナルかつレレバントな関係性を構築することにつながる、革新的なデータ活用法の良例を表彰する。
応募作品には、データのクリエイティブな活用や分析、解釈、適用が、エグゼキューションの質やキャンペーンの効果をいかに高めたかを明確に説明することが求められる。アイデアの核に、データのクリエイティブな活用があることが必須条件だ。
審査・表彰のほか、関連するテーマのセミナーやプレゼンテーション、新技術のデモンストレーション、ネットワーキングの場なども設けられる。
アドエイジ誌によると、カンヌライオンズ2014が開催された今年6月、トーマス氏は、フェスティバルにショッパーマーケティングや音楽、B2Bといった新カテゴリーを加えることを求められているということ、また、もしそうした領域を追加するとすれば既存のカテゴリーに内包させることになるだろうと語っていたという。
「クリエイティブデータ」は唯一、完全な新部門として設置されることになる。
「ライオンズ・イノベーション」のエントリーは、2015年1月22日に開始。詳細は随時、カンヌライオンズ公式サイトにてアナウンスされる。