地方の企業でも、広報で全国区になれる

家庭用石油ファンヒーター、業務用石油ストーブ、加湿器において国内トップクラスのシェアを占めるダイニチ工業。高いシェアを誇る一方、知名度の低さが課題となっていた。

ダイニチ工業 広報室 室長 野口 武嗣氏

「ダイニチ工業」の名は知らない人も、「ブルーヒーター」をはじめとする同社製品をどこかで目にしたことがあるのではないだろうか。1964年に創立した同社では、国内の石油ファンヒーターと加湿器において、高いシェアを誇る。

それだけに、2014年4月に広報室長に就任した野口武嗣氏は、歯がゆさを感じていた。

「誰もが知る有名企業より、当社の方がシェアを獲得している製品がたくさんあります。ただ、本社が新潟ということもあり、県外での知名度は低く、売上の9割以上が新潟県外の当社としては知名度向上が急務でした」。

多くの家庭に普及している、同社のファンヒーター

そこで、野口氏は改めて広報のノウハウを学ぶべく、6月から宣伝会議の「広報担当者養成講座」を受講。「私は本社勤務で新潟に住んでいますので、会社から交通費や宿泊費を出してもらっており、誰よりも講座内容を吸収しなければならないという意識がありました」。

そうした野口氏の真剣さもあり、受講の成果はみるみる表れる。例えば、3回目の講座で記者の記憶に残るニュースリリースの作成法を学んだ後、タイトル・ビジュアル・電話番号のレイアウトなどを改善。すると、7月から9月にかけて配信したニュースリリース5件すべてに問い合わせがあり、特に子どもが親の職場を見学する夏休みイベントは新聞2社、テレビ4局に取り上げられた。

記者を招いて見学・勉強会を行った工場

「大手メディアへの露出は、社外はもちろん、社内にも影響が大きかったですね。広報室が頑張っていることと、自社がとてもいい会社だということが各社員に伝わり、広報室に協力的な雰囲気も生まれました」。

また、記者とのコミュニケーションのとり方も講座で学び、実践。8月には業界や製品のことが深く理解できるように、記者を自社工場へ招き、勉強会を開催した。それにより、「分からないことはダイニチに聞く」という体制が構築されつつあり、記者からの連絡も格段に増えた。

「想像以上に講座の成果が出て、うまくいっていることばかりですが、これに満足せずに自社の良さを広めていきたいです」と野口氏。いずれは、地方でも広報が頑張れば全国区の知名度を獲得できることを証明したいといい、「そのノウハウを当社のように地方で頑張っている会社に共有したいと考えています。まだまだ先の話ではありますけどね」と次なる目標を語っている。

日本でいちばん大切にしたい会社大賞 実行委員長賞を受賞

会社DATA

1964年創立。石油ストーブ、ファンヒーター、加湿器、発煙用機器などを手掛ける老舗メーカー。「広報担当者養成講座」を受講中。

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ