ビッグデータを活用した、みずほ銀行のオムニチャネル戦略

5月19日、20日の2日間に渡り、日本IBMは「IBM XCITE SPRING 2015~A New Way その先へ~」を東京にて開催した。日本IBMが開催するイベントとしては今年最大級のもので、のべで約3,000名が参加。社会全体のデジタルシフトが加速する中で、ビジネスにおいてはデジタルを活用した「新しい発想」「新しい働き方」「新しい未来」が求められているとの考えのもと、IBMの総力を結集させ、デジタル・ビジネスへのアプローチと実装に向けた具体的な方法が事例やデモを交えて紹介された。
経営層からシステム担当者、マーケターまで幅広い層の人たちが参加をしたこのイベントの中でも、特にマーケティングの最新事例が紹介された、みずほ銀行・個人マーケティング部長の溪 泰博氏のケース発表をレポートする。

お客さまにとってより便利で身近な銀行へ

みずほ銀行は、お客さまにとってより便利で身近なサービスを実現するために、インターネットバンキングサービス「みずほダイレクト」を大幅にリニューアルしました。また、最近では、ビッグデータを活用したデジタル・マーケティングやオムニチャネル戦略を推進しています。

個人マーケティング部は、「みずほダイレクト」をはじめ、「ATMネットワーク」、「コールセンター」、「電子メール」などの非対面チャネルに加え、「データベース」を活用した個人のお客さまにかかわる非対面チャネルのマーケティング企画、運営を担っています。

そして、これらのチャネルやデータを有機的に連携させ、お客さまにとっての真の価値を分析し、マーケティングに繋げるとともに、有人の店舗と有機的に連携した「オムニチャネル」戦略も積極的に推進しています。

例をあげると、普段はインターネットバンキングをご利用されているお客さまでも、ご自宅の購入やお子さまの誕生、ご退職など節目となるタイミングでは、住宅ローンや保険、将来の資産の形成・運用を目的としたNISAなど、店舗でじっくりとご相談されたいというケースなどです。

このようなライフイベントとタイミングを、銀行がデータを活用してしっかりと把握することにより、例えば、お客さまが普段使われるインターネットバンキングご利用時に、One-to-Oneメッセージを送付し、お客さまのご意向を確認したうえで、その情報を途切れさせることなく、有人の店舗へのスムーズなご案内が可能となります。

インターネット上でいつでもご利用いただける簡便なサービスと、有人の店舗でのヒューマンタッチなご相談の組み合わせには、このようにビッグデータの活用が不可欠です。

ビッグデータの活用を支えるシステムを積極的に導入

みずほ銀行 個人マーケティング部 部長 溪 泰博氏

みずほ銀行
個人マーケティング部
部長 溪 泰博氏

当行では、約2400万人の個人のお客さまとのお取引があり、1ヵ月間で、ATMは約800万人、みずほダイレクトは約130万人、ホームページは約6000万PVと、日々膨大なビッグデータが蓄積されています。

お客さまと接点のあるチャネルは多岐にわたり、データも膨大にあるため、各チャネルで得られるデータの収集、統合、分析の取り組みをより強化するために「IBM Digital Analytics」を導入予定です。「IBM Digital Analytics」を活用することにより、複数のチャネルから得られる行動情報とお客さまのストックの情報を統合して分析できます。

こうした分析を通じ、「お客さまを知る」ことができれば、お客さまへ適切なチャネル、タイミングで、最適な情報をご案内することが可能になります。

今後、当行では「IBM Silverpop Engage」の導入、活用を進めていくことにより、これらを実現していきます。

次ページ 「IBM Watsonを活用した次世代コールセンターの確立を展望」に続く

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