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カンヌライオンズ2016、「ライオンズエンタテインメント」を新設

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カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル(カンヌライオンズ)2016が、6月18~25日の8日間にわたって開催される。

カンヌライオンズ2015特設ページ

テクノロジーの進化や、メディア環境・コミュニケーション環境の変化に合わせ、部門やアワードの新設など、毎年さまざまな変更を行っている同賞。現在までに発表されている、2016年の主な変更点をまとめる。

ブランデッドコンテンツ&エンタテインメント部門廃止へ

カンヌライオンズ本体から独立したアワードとしては、「ライオンズヘルス」(2014年~)、「ライオンズイノベーション」(2015年~)に続く3つ目となる。

「エンタテインメントライオンズ」「エンタテインメントライオンズ・フォー・ミュージック」の2部門からある同アワードでは、ブランデッドコンテンツに見られる“unskippable(スキップされない)”クリエイティビティを表彰。タレントやストーリーテリングを駆使し、いかにして一つのコンテンツをカルチャーシーンのメインストリームにまで高めていけるか、その方法を模索することを目的としている。

既存のブランデッドコンテンツ&エンタテインメント部門の“発展形”として設置されるもの(ブランデッドコンテンツ&エンタテインメント部門は廃止される)。4年前に設置されてから成長を続けてきた同部門だが、ここ2年はグランプリに該当する作品がない状況が続いていた。新たなアワードを設置することで、消費者をファンに変えるコンテンツ、文化・社会現象に発展していくコンテンツに求められるものとは何かを再検討したい考え。

「エンタテインメントライオンズ・フォー・ミュージック」は名称の通り、エンタテインメントの中でも、特に音楽領域にスポットを当てる。2014年にサイバー部門でグランプリを受賞したファレル・ウィリアムズのミュージックビデオ「24 Hours of Happy」、2013年に5部門でグランプリを獲得した、オーストラリア・メルボルン鉄道の安全啓発キャンペーンムービー「Dumb Ways to Die」などに見られるように、音楽の力で人々の印象に残るブランド・エクスペリエンスを創出した取り組みを表彰する。

ミュージックビデオをはじめとする音楽そのもののプロモーションから、音楽を効果的に活用したブランドキャンペーンまで、幅広い施策がエントリーの対象となる。審査員は、クリエイティブエージェンシーやメディアエージェンシー、PRエージェンシー、ブランド(クライアント企業)、レコード会社をはじめとする音楽関連企業、ブランドパートナーシップ専門会社など、幅広い領域の専門家で構成される予定。

「エンタテインメントライオンズ」の審査員長は、カンヌライオンズ2014のサイバー部門・PR部門でグランプリを受賞するなど高い評価を得たチポトレのゲームアプリ「The Scarecrow」のチームを率いた、CAA Marketingのチーフ・クリエイティブ・オフィサー Jae Goodman、「エンタテインメントライオンズ・フォー・ミュージック」の審査員長は、Greyのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントで音楽部門の責任者であるJosh Rabinowitzが務める。

「Dumb Ways to Die」
「Pharrell Williams – Happy (1AM)」

今後もエンタテインメントの各分野の成熟に合わせて、例えばゲームやスポーツなど、専門的なアワードの設置を検討していく考え。

2016年は、ライオンズヘルスが18・19日、ライオンズイノベーションが21・22日、ライオンズエンタテインメントが23・24日と、それぞれ2日間にわたって開催される。

「デジタルクラフト部門」の新設

デジタル環境において、消費者とブランドとのエンゲージメントを強化する優れた体験を生み出したクラフトを表彰する。

イメージ/ビデオ/サウンドから、タイポグラフィ、ユーザーインタフェースまでさまざまな形式でエントリーが可能で、3Dモデル、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)などテクノロジーを活用したものや、データビジュアライゼーション/データストーリーテリングなどデータを活用した事例も対象となる。

優れたブランド体験をつくり出すために必要な技術と芸術性を評価するもので、デジタル環境で効果を発揮するデザイン、エグゼキューション、それによって創出された体験の内容・質、成果が審査の基準となる。

ソーシャルキャンペーンと、デジタル環境で機能するクラフトの表彰を強化

新たな部門・アワードの設置以外の変更点としては、サイバー・モバイル・フィルムの各部門で「ソーシャルキャンペーン」の評価に力を入れること、またデザイン部門において、デジタル環境を意識したクラフトの評価を強化する方針を示している。その一環で、デザイン部門には「Eコマースデザイン」「データビジュアライゼーション」「デジタルインスタレーション&イベント」「UXインターフェース&ユーザージャーニー」などのカテゴリーが新設されている。


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