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ヤフーが構想する、コンテンツマーケティングの未来

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2015年から開始したコンテンツレコメンドソリューション「Yahoo!コンテンツディスカバリー」に加え、同年には米・バズフィード社との合弁による「BuzzFeed Japan」を設立するなど、企業のコンテンツマーケティング支援に力を入れるヤフーの戦略とは?

新規顧客との接点をつくる「Yahoo!コンテンツディスカバリー」

顧客のすそ野を広げる!コンテンツ活用の効果

ユーザーにとって適切なタイミングを選び、必要だと思ってもらえるようなコンテンツにしなければ、情報量が爆発的に増えたいま、企業都合のメッセージはスルーされてしまう。

「例えば『車』という言葉の検索数はこの5年で、132%の増加に対して、『車 おすすめ』という言葉の検索数は1410%と飛躍的に増加している。他の商品についても同様の傾向が見られる。ネットではまとめ記事が人気だが、情報の洪水の中から必要な情報を探すのではなく、わかりやすいコンテンツを通じて、人からお勧めしてもらいたいというニーズが顕著になっている」とヤフー株式会社 Yahoo!コンテンツディスカバリーサービスマネージャーの宇都宮正騎氏は話す。

近年コンテンツマーケティングが注目されるのは、消費者の変化に企業が対応するうえで必然と言えそうだ。一方で渾身の力で、コンテンツを制作したところで「拡散しない」、従来の広告ほど「リーチが期待できない」という課題の声も聞こえてくる。

こうした課題を解決すべく、ヤフーではコンテンツレコメンドソリューションの「Yahoo!コンテンツディスカバリー」を提供している。

その最大の魅力は「Yahoo!ニュース」と、そのメディアパートナーを含んだ、日本最大級のメディア・ネットワークへの配信が可能な点。同社が業務提携する、Taboola社のコンテンツレコメンド技術を使用しているため、リーチの母数を担保しながら、個々のユーザーに合わせて最適なニュース記事をレコメンドしてくれる。

さらに「ニュース記事の下にレコメンドモジュールを設置しているため、記事を読み終えたコンテンツに対する意欲の高いユーザーだけにリーチが絞られる」と宇都宮氏は話す。

「Yahoo!コンテンツディスカバリー」を活用したECサイト「藤巻百貨店」のケースでは出稿後、1カ月で769個以上商品が購入され、サイトを訪れた新規ユーザーの割合は84%を超えた。

しかし、宇都宮氏は数々の企業のケースを見てコンテンツマーケティングは決して短期的な売上拡大にだけ寄与する手段ではないと確信している。例えば藤巻百貨店のケースでは、コンテンツで紹介した浅履きフィット靴下(Pittabari)の商品名検索数が出稿後、20倍以上に増大した。

「直近の売上に貢献するだけでなく、コンテンツをきっかけにSNSで拡散したり、検索が生まれたりと長期的に見て、顧客のすそ野を広げる効果がある。まだまだ世の中には、魅力を伝えきれていない商品がたくさんあるはず。コンテンツマーケティングは、そうした商品を担当するマーケターの課題を解決し、これまでにないユーザーとの接点を短期でも長期でも創り出す支援ができる」と話す。

商品の紹介に際し、コンテンツを制作するのは遠回りしているようにも思える。しかしコンテンツが介在することが結果的に、新しい顧客との出会いを生み出すことになると言えそうだ。

■藤巻百貨店「Pittabari」の2 種類のコンテンツの効果

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「Pittabari」のコンテンツは大学教授が登場し、アカデミックに「脱げない靴下」に言及した記事(上)と、より広いユーザーの関心を引くための面白さを強めた「ネタりか」の実験記事(下)の2種類制作。購入率を重視するか、商品と新規顧客の接点づくりを重視するかによって、必要となるコンテンツのタイプが異なることが分かる。

次ページ 「バズフィード社の「Tasty」日本でも広告販売へ」へ続く

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