実はページ滞在時間は短い方が良い — アメリカでの最近のUXトレンド

Brandon Hill
Founder & CEO, btrax, Inc.

San Francisco State University 工業デザイン学科卒業。日米の企業に対してブランディング、マーケティング、コンサルティング業務を提供。グローバル市場向けのデジタルマーケティングやソーシャルメディアに精通。新事業創造カンファレンス基調講演、経済産業省 始動プロジェクト公式メンター、サンフランシスコ市政府アドバイザー、Dream Gate Awardアドバイザー。

 

Webマーケティング業界の常識ではページ滞在時間は長い方が良いとされる。しかし、アメリカの最新UXトレンドでは、逆に短い滞在時間内で、ユーザーに求める行動を起こしてもらうことが最良の結果とされる。これは、モバイルなどの複数デバイスを扱う現代においては、ユーザーの時間をあまり占有せずに結果に繋げた方が、ユーザーから好感を得ることができるからである。

例えばECサイトであれば、サイト訪問から商品の選択、チェックアウトのプロセスが完了するまでの時間が短い方がより効率的な買い物ができたことになる。逆に滞在時間が長ければ、それほどユーザーが迷っていることとされ、サイトの改善が求められる。

そのこともあり、最近の海外ECサイトやランディングページなどでは、UIをできるだけシンプルにデザインし、商品の魅力を最大限伝えるようなレイアウトと、機能を備えているのが見てとれる。その点においては日本のサイトの構成要素はまだまだ多く、ユーザーにとって最適なデザインが施されてないように感じられる。

では情報系のサイトはどうだろうか?”読まれる”ことを目的としていたり、広告を主な収入源としているケースが多いこともあり、ページの滞在時間は長い方が良いように感じられる。しかし、ユーザー側から考えてみると、同じ情報を得る際には、なるべく短い量で簡潔に書かれている方が、それに費やす時間とエネルギーの短縮にも繋がる。

そのこともあり、最近ではアメリカで人気のMediumなど、ブログフォーマットを活用したニュースサイトを中心として、ページの上部に大まかなまとめと、記事を読む際に必要とされるであろう時間が掲載されている場合も多い。

広告主の立場からみるとユーザーの滞在時間が少ないことは不安に感じられるかもしれない。しかし、長く滞在していることで必ずしも良い結果が得られるとは限らない。この場合のUXも、正しいユーザーに正しい方法で情報を届け、最終的に求める結果を得ることが最終目的になってくる。

これからサイトをデザインする際やサイトの改善を考えている場合は、ぜひユーザーの時間短縮を達成するデザインを施して欲しい。そして、トラフィック分析をする際も、特にモバイルからのユーザーに関しては滞在時間が少ないことが一般的であるゆえ、絶対的な滞在時間数だけにとらわれない効果測定方法が求められると考えられる。

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