日本広告業協会(JAAA)は4月2日、第五回「広告業界の若手が選ぶ、コミュニケーション大賞 –Innovative Communication Award-(ICA)」の大賞、優秀賞のコミュニケーションが3月14日に決定したと発表した。
受賞作品は、12月19日に会員各社の若手社員20名からなるICA実行ワーキンググループによる審査会にて選出され、3月14日開催の第304回理事会において承認、決定した。今回は応募総数230件の中から大賞1件、優秀賞5件が選出された。
本賞の特徴は、下記の3点。
①業界の若手が推薦・応募・選考・運営を行う(推薦者の要件は会員各社の30歳未満の社員)
②対象は「人を動かす仕掛け」が含まれ、「課題解決」とその「結果」が明確な「コミュニケーション」であること。従来の広告でないコミュニケーションも対象となる。
③推薦者(応募者)が関わっていない施策でも応募が可能。
応募から審査まで若手に制限することで、新しい感性や発想を、広告業界に新風として取り込んでいくことを意図している。
今回大賞を受賞したのは、注文をまちがえる料理店実行委員会の「注文をまちがえる料理店」。ホールで働くスタッフ全員が認知症のため、ハンバーグを頼んだのに餃子が届いてしまったりする料理店だ。オープン期間中の当日券が完売するなど、SNSなどで大きな話題を呼んだ。認知症に対する世間一般がもつネガティブなイメージを払拭するため、実際に認知症の人と接する機会を提供し、「まちがえることを受け入れ、まちがえることを一緒に楽しむ」という、社会の受容度・寛容度を考え直そうという価値観を提示した点が評価された。推薦者も全17名と過去最多となり、このコミュニケーションがいかに優れたものであるかを証明した。
大賞、優秀賞の結果は、以下の通り。
大賞「注文をまちがえる料理店」
コミュニケーションの主体:注文をまちがえる料理店実行委員会
*過去最多となる17名より推薦。
優秀賞「JAPAN CHOICE」
コミュニケーションの主体:NPO法人Mielka
優秀賞「避難所もっとより良く非常袋 #並べる防災」
コミュニケーションの主体:神戸新聞社、電通
優秀賞「JAL どこかにマイル」
コミュニケーションの主体:日本航空、野村総合研究所
優秀賞「求人米『あととりむすこ』」
コミュニケーションの主体:NPO法人キッズバレイ、電通、Monopo inc.、 INCUBIC INC. 、二番工房
優秀賞「うんこ漢字ドリル」
コミュニケーションの主体:文響社
ファイナリスト「スマホでできる、精子セルフチェック『Seem(シーム)』」
コミュニケーションの主体:リクルートライフスタイル、
ファイナリスト「同棲解消ホケン」
コミュニケーションの主体:グッドルーム
ファイナリスト「ひとりで悩まないで@長野」
コミュニケーションの主体:長野県、LINE
ファイナリスト「JAPANESE CAPSULE TOY GACHA」
コミュニケーションの主体:タカラトミーアーツ
なお、大賞、優秀賞、最終選考に残ったファイナリストは、会報JAAA REPORTS4月号の特集「第五回『広告業界の若手が選ぶ、コミュニケーション大賞』審査結果発表」及び当協会ホームページでも紹介する。
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