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第38回白川忍賞、仲畑貴志氏が受賞 特別功労賞はデルフィス・土橋代幸氏

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広告の発展、向上に貢献した業績を顕彰する「白川忍賞」(主催=東京広告協会)の贈賞式が22日に東京都内で開かれ、クリエイティブディレクターでコピーライターの仲畑貴志氏が受賞した。式は同協会の定時総会の中で行われた。

白川忍賞を受賞した仲畑貴志氏(中央)と土橋代幸氏(右)

仲畑氏は1960年代からコピーライターの先駆者として活躍、ヒットコピーを数多く生み出し、カンヌ国際広告祭金賞をはじめ、広告賞を多数受賞している。1981年に仲畑広告制作所を設立以降、広告戦略だけでなくマーケティング戦略まで幅広く手がけ、広告クリエイティブの質的向上に大きく寄与。日本におけるコピーライターの地位を確立した第一人者として、卓越した業績を残した。

また、2007年から東京コピーライターズクラブ(TCC)会長を務め、後進の育成にも積極的に取り組み、第一線で活躍するコピーライターを数多く輩出している。

仲畑氏は受賞の挨拶で、「これまで夢中でコピーを書いてきて、いつの間にかこういった賞をいただけるようになった」と喜びを述べた後、近年のデジタル化の波についても言及。「『デジタルの時代になって表現も変わるのでは?』と聞かれることが多いが、そうは思わない。人間は同じところで泣いて同じところで笑う、それは今も変わらないので。人間としての感情と心の動きを見定めていれば大丈夫」と話した。

「AIが悩んで自殺するような時代になったら怖いですけどね」と会場の笑いを誘う場面も。「表現が好きなので、これからもやっていきたい。こういう評価をいただいてありがとうございます」と締めくくった。

また、特別功労賞はデルフィス常務取締役 土橋代幸氏が受賞。挨拶ではトヨタ自動車時代を振り返り「財務部から宣伝部に異動になった後、当時は電通の佐々木宏さん、岡康道さんに一から十まで教えていただきました。安心して失敗できる環境もあり、新しいことにチャレンジできたことにも感謝しています。皆さんに支えられてきたので、これからは業界に恩返ししたいです」と挨拶した。

土橋氏は、1984年トヨタ自動車入社、90年宣伝部、その後トヨタマーケティングジャパン取締役などを歴任し、2018年6月現職。トヨタの広告宣伝業務の中核を担い、次々と先進的な広告を発信し広告界全体の牽引役を果たした。また、2015年から2018年2月まで東京広告協会の理事を務め、他の団体でも日本アドバタイザーズ協会副理事長、ACC、日本マーケティング協会、日本広告審査機構、ACジャパン、日本ABC協会などで公的職務を数多く歴任した。