NTTドコモ 国際事業部は、いかにしてマーケティングの業務改善を実現したか?

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3年連続で「AdAge」の世界最大のデジタル・エージェンシー・ネットワークに認定され、国内においてもマーケティング領域での存在感を増すアクセンチュア インタラクティブ。彼らをパートナーに選び、業務改善を実現したNTTドコモの小林正典氏と、アクセンチュア インタラクティブの望月良太氏に話を聞いた。

共通言語がつくれない!?委託先企業と意識の共有に壁

―NTTドコモの国際事業部では、どのようなマーケティング活動を展開しているのでしょうか。

NTTドコモ 国際事業部 国際サービス戦略担当 主査 小林 正典 氏

小林:私が所属している国際事業部では現在、「パケットパック海外オプション」という国際ローミングサービスのマーケティング活動に力を入れています。国内で普段使っているスマートフォンを持っていれば、そのまま日本にいる時と同じようにデータ通信ができる手軽さが特長です。

2018年3月からサービスを開始したばかりで、今は認知獲得が課題。ただ存在を知っていただければ、かなりの確率でお申し込みをいただけるだけの特性を兼ね備えたサービスなので、デジタルを中心に広告展開に力を入れてきました。

アクセンチュア デジタル コンサルティング本部 アクセンチュア インタラクティブマネジング・ディレクター 望月 良太 氏

望月:国際事業部様のように、デジタルマーケティングについては宣伝広告部ではなく、各事業部が予算を持って活動を行うケースが増えています。ただ事業部の方たちは、多くの業務のひとつとしてマーケティングに携わっていますので、特にデジタルについての深堀りした知識を身に着けるのは難しさもあると思います。

小林:そうですね。本サービスはターゲットが海外渡航されるお客さまに絞られ、かつWeb経由で申し込まれる方が多いため、Webの運用型広告の活用が必須。ですが、Webマーケティングを継続して推進する中でPDCAサイクルの確立と改善が課題として見えてくるようになりました。

―どのような課題がありましたか。

小林:まず望月さんが指摘するように事業部内にWebマーケティングの知見の蓄積が少ないこと。さらに、その状態で外部企業に広告運用を委託するので、私たちの意図、本来の目的が委託先にうまく伝わっていないことがありました。

Web広告は成果がデータで把握しやすいところが強みですが、それゆえ委託先もコンバージョンを重視した広告運用を提案しがち。しかし私たちとしては、市場に投入して1年足らずのサービスなので、すぐに申し込みに至らなくとも、認知を高める施策こそ重要ではないかと考えていました。獲得重視の委託先に対して、私たちの要望をどのように伝え、さらに目的に合致した適切なKGI・KPIをどう設定して共有しようかと方法を探っていました。そんな時にアクセンチュア インタラクティブの存在を知り、コンサルティング会社を活用しようと思ったわけです。

望月:同じような課題を抱える企業様は多いです。そこで私たちに期待されるのは、クライアントと広告運用の委託先企業との間に入り“デジタル翻訳”をすることです。NTTドコモ様のケースでも、まずはそのご支援から入りました。

―なぜ今、“デジタル翻訳”の役割が期待されるのでしょうか。

望月:“デジタル翻訳”が必要とされる背景にはクライアントと委託先、それぞれが抱えている課題があります。まず、クライアント側は委託先に対して最終的なビジネスゴールを、デジタル指標に落とし込んで共有することが十分にできないケースがあります。これはデジタル領域は専門性が高い上に、クライアント企業内ではジョブローテーション制度があって、専門人材が育ちにくいことが背景にあるでしょう。一方の委託先側では、クライアントと同じ視点、粒度でのビジネスゴールの理解が難しく、どうしてもデジタルに閉じた成果や、そこに至るデジタル特有の細かい数字にこだわりすぎてしまうケースが目立ちます。

ビジネスのゴールをデジタルのKGIに変換して定義する

望月:今回、NTTドコモ様の課題の解決策として、我々は2つのご提案をしました。KGI の設定と、それを回すためのPDCAサイクルの構築です。

「パケットパック海外オプション」は存在を知ってもらえれば、契約してもらえる可能性が高いサービスだったので、まず重要なのは認知に関する定量的な指標をきちんとつくることでした。今回はデジタルにおける認知拡大の成果として、「自然検索流入による申し込み件数」を最終的なゴールと設定しました。

認知が上がれば、サービスが必要な時に自分で検索してくれるお客さまが増えるはずです。デジタル施策においては、ただ知っているという状態をつくるだけでは不十分ですので、知っている上でそれをアクション、つまり検索してサービスサイトに到達し契約してもらうところまでを目標にしました。ただし、そもそも自然検索流入を増やすのには時間がかかります。これは長期のKGIと設定しました。

直近の短期のKGIとしては、「ページ読了数」を指標とし、例えばこれくらいの自然流入が必要な場合、読了数はこれくらい必要になるといった目標値を、現時点で保有しているNTTドコモ社内のデータから逆算して設定しました。

小林:認知から申し込みまでのユーザーの行動を分析した上で、適切なKGIを設定していただけたと思います。おかげで私たちが考えていた「認知向上が大事」という思いを具体的な数値目標に落とし込んで、委託先と共有することができるようになりました。

望月:もうひとつのご提案は日々の運用を通じて、いかに活動を改善していくか、というPDCAサイクルの確立でした。ここではNTTドコモ様と広告委託先、そして私たちアクセンチュアの3社が状況をデータで共有できるよう、長期・中期・短期それぞれのKGI・KPIの達成状況を把握できるダッシュボードをつくり、決められた目標値に達しているのかどうか、チェックできる体制を整えました。

小林:アクセンチュア インタラクティブさんとの取り組みを始めて、まだ半年ですが、すでにうまく回り始めている実感があります。

望月:第三者の私たちは、状況を俯瞰的に見ることができる点が強みです。

小林:俯瞰的な視座、かつフラットに状況を見たアドバイスなので、委託先の方たちからしても納得感があるのだと思います。

ユーザーデータを分析しより効率的な広告運用を目指す

小林:私たちは、サービスを利用されるお客さまのデータを取得することができます。このデータを分析すれば、コンバージョンしやすいユーザー属性も読み解けますし、より効率的な広告運用が実現できるのではないかと考えています。今後はデータを活用し、より戦略的に収益を上げていく方法を模索したいと考えています。

望月:私たちもNTTドコモ様と委託先様との間でPDCAプロセスがスムーズに展開でき、最終的には自走が可能になるようなお手伝いができればと思います。

企業をマーケティング体質に変革するサポート
「Unified Marketing & Sales」

アクセンチュア インタラクティブでは顧客接点が多様化し、ブランド体験の一貫性担保が難しい環境下、全社マーケティングの推進支援に強みを持つ。現在は包括的マーケティングを支援するサービス「Unified Marketing& Sales」の国内での提供を開始。

チャネルや部門で断絶されるマーケティング活動を、経営のKGIとつなげ顧客のビジネスパフォーマンス向上に直接寄与する本質的な総合マーケティング支援を行う。その内容は戦略立案から、施策実行、組織変革、プロセス設計、プラットフォーム構築まで、デジタルマーケティング活動に関わる全方位をカバーする。

コンサルティング、エージェンシー、システムインテグレーター、アウトソーサーの機能を備えたアクセンチュアならではのサービス。



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