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国立工芸館新ロゴタイプ決定 制作は原田祐馬氏

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東京国立近代美術工芸館は、2020年夏に石川県金沢市に移転・開館するのに伴い、通称となる「国立工芸館」のロゴタイプを決定した。制作は、UMA / design farmによるもので、国立工芸館のサインとして活用するほか、ポスターやチラシ、封筒、ホームページなどで活用する。

UMA / design farm代表 原田祐馬氏は、制作にあたって次のようにコメントしている。

「私たちが着目したのは「工」という漢字でした。調査の中で、文化人類学者・竹村真一さんの著作『宇宙樹(慶應義塾出版社)』で「工」の思想/森の思想に出会いました。そこで記述されていた「工芸や人工の“工”という字は、もともと二本の横棒で表現された「天」と「地」を結びつける「人」の営みを表していた」ということに感銘をうけ、「工」という字を丁寧に考えなおすことで、ロゴタイプをつくれないかと考えるようになりました。

工芸作品をよくみていくと、作者の意思が、手の反復する動きによってかたちづくられていることに気づきます。また、その反復から生まれたものを自立させる重力を感じることが出来ます。そういった観点から「工芸」らしい字形を試行錯誤し、上下のラインを支える中心の線に重心を感じるエレメントをつけ、シンプルさの中に力強さとしなやかさをもたせました。

私たちがここで導き出したことは、わかりやすくデザインされたものではなく、ものを人間がつくるという儚さや尊さが感じられるところをデザインしたいということでした」。

ロゴタイプの制作イメージ

UMA / design farmは、2007年に、原田氏が設立。大阪を拠点に文化や福祉、地域に関わるプロジェクトを中心に、グラフィック、空間、展覧会や企画開発などを通して、理念を可視化し新しい体験をつくりだすことを目指している。代表の原田氏は、UR都市機構の色彩計画や障害のある人たちの仕事づくりを行う「Good Job! Project」などで知られている。