タクシー事業者の参入が相次ぐ、フードデリバリー市場 地域密着企業と飲食店の連携が進む

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新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止による外出自粛などの影響で、フードデリバリーの需要が拡大している。

野村総合研究所の調査によると、新型コロナウイルス感染拡大前後で「以前より外食を利用しなくなった」人は64%に。新型コロナウイルスに対する不安感が強い人ほど外食を利用しなくなったことがわかった。

一方で出前館、Uber Eatsなどのフードデリバリーサービスの利用頻度は、新型コロナウイルス感染拡大前後において、「以前より利用するようになった」人は26%と増加傾向にある。こちらも新型コロナウイルスに対する不安感が強い人ほど、利用頻度が増えている。

図表 新型コロナウイルス感染拡大前後における外食/食事の宅配サービス利用頻度の変化

このような状況を踏まえ国土交通省は4月21日、緊急事態宣言期間に調整期間を加えた期間に限り、タクシー事業者による有償貨物運送を特例的に認めることを通達。現在、9月30日までの期間の運送が認められている。

この動きを受け日本交通では4月22日、都内第1号として許可を取得。同社は4月25日~5月13日、都内タクシーを用いて、ミシュラン星付きの中国料理店「富麗華(ふれいか)」と、ニューヨークのステーキハウス「ウルフギャング・ステーキハウス by ウルフギャング・ズウィナー(ウルフギャング・ステーキハウス)」のデリバリーを実施した。

一般的に、配送手数料は商品金額に対する割合で決まるが、タクシーの場合は距離と時間で決まる。そのため、高い商品でも一定の配送コストに収まるため、レストラン側も負担軽減され、その分顧客への価値提供に注力できることをメリットとして打ち出した。

5月1日時点で、約900のタクシー事業者が許可を得ており、タクシーデリバリーサービスは全国で急速に拡大している。

アメリカンレストラン「ハードロックカフェ 京都店」では、MKタクシーを運営するエムケイと協力し、タクシーデリバリーを5月11日より期間限定で開始。

配送エリアは、旧京北町を除く京都市内(店舗よりタクシーで5km圏内)だが、配送料金無料で、メニュー代金のみで注文できる。

同5月11日には、小田急レストランシステムの子会社ドリームサークルが運営する海鮮料理店「SAKANA CUISINE RYO」が、小田原報徳自動車の協力のもと、タクシーデリバリーを開始。

配送料はタクシーの運賃と同様の金額で利用できる。また、注文商品の合計金額が3000円以上の場合は、商品代金から値引きという形で、運賃の一部をレストラン側が負担する。

この他にも、北関東両毛交通、東日本タクシー、つばめタクシーなどもデリバリーサービスを開始している。地域密着のタクシー会社と、同地域の飲食店との密な連携は今後も強化、拡大していくと考えられる。

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