「性的消費」で炎上相次ぐ Twitter担当者はなぜ常識と“乖離”する?

2020年も暮れに差しかかっているが、ここへ来てタカラトミー、アツギと「性的消費」に関連したTwitter炎上が相次いでいる。そこで、危機管理広報に詳しいアクセスイースト代表の山口明雄氏が、同様の炎上がなくならない理由や対策を解説する。

タカラトミーとアツギが相次ぎ炎上

11月2日、ストッキング・タイツメーカーのアツギが実施した公式Twitterでの「ラブタイツキャンペーン」が炎上。アツギは翌3日に謝罪するとともに、問題のキャンペーンのすべての投稿を削除した。キャンペーンに使われたいくつかのタイツ姿の女性のイラストに「性的な描写を連想させる」などと批判が集まったからだ。

10月21日には、「リカちゃん人形」を製造・販売するタカラトミーの公式Twitterが炎上し、タカラトミーは24日、このツイートを削除し、謝罪した。リカちゃんに設定した 「とある筋から入手した、某小学5年生の女の子の個人情報を暴露しちゃいますね…!」との内容で、「児童に対して性的な目線を向けている」などの批判が集中した。

Twitterで必ず炎上する2つのテーマ

これらの炎上の理由ついては、多数のTwitterユーザーの投稿が指摘している。例えば「ATSUGIのタイツって、タイツを履く女性じゃなくて、タイツを履いてる女性が好きな男性が主力購買層だったんだ」という意見。リカちゃんについては、「購買層の女児やその親がこれを見て笑うと思いますか?」「毎日子供達が性加害されてるニュース流れて来るの見てないんか?」などの意見があった。これらのコメントはマーケティングにおけるターゲット設定がそもそも間違っていると指摘している。

危機管理広報のコンサルタントをしている私は「どちらの会社にも、Twitterの担当者にも、常識というものがないのだろうか? こんな企画は100パーセント大炎上することが初めから分かっていないのだろうか?」という素朴な疑問を抱いた。

ウェブリスク管理サービスを提供している会社の専門家に聞いてみたところ「私も聞いてみたい。誰が考えたって炎上したり大問題になったりするだろうと分かることを、何であえてするのか、と」との答えが返ってきて、私の印象が間違っていないと知り、ひと安心した。どうやら、公式Twitterアカウントの担当者も含めた一部の企業担当者の常識と、私たち一般人の常識の間には、巨大な「乖離」があるようだ。

この専門家によると、企業サイトでは、炎上しやすいというより、必ず炎上するテーマがあるという。例えば、まさに2つの事例がそうであったように、性を売り物とするような企画。もうひとつが、男女の性を際立たせたり差別したりする投稿。これは、2018年にキリンビバレッジがTwitterに投稿した「#午後ティー女子」のような企画だ(「女性客をバカにしている」などとして炎上した)。

次ページ 「炎上はダブルチェックや社員教育で本当に防げる?」へ続く

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