インサイトを構成する3つの要素とは?|販促コンペ・お悩み相談室③

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6月3日13時まで企画募集中の「第13回販促コンペ」。締め切りまで残り1カ月を切りましたが、課題に取り組む中でつまずいたり煮詰まったりすることもあるのではないでしょうか。そんな皆さんの“お悩み”に、企画のプロが答えます。

*本記事は『別冊 販促コンペ 公式・企画ガイドブック』(宣伝会議)からの転載です。

【回答者】

米国広告主協会
データマーケティングアワード最終審査委員
西川コミュニケーションズ 顧問
藤枝 テッド 和己(ふじえだ・かずみ)氏

2000年代中盤からショッパーマーケティングの開発に従事し、北米のショッパー戦略デザイン会社、グローバルネットワークのリテールマーケティング会社の日本法人代表を歴任。2018年から現職。日本のみならず米国やシンガポールでのマーケティングカンファレンスで講演を行い、ANA(米国広告主協会)が主催するInternational ECHO AwardではAIや先端技術を活用したマーケティング活動の審査を手掛ける。

Q 購入者/消費者の「インサイト」がわかりません。

A インサイトを構成するのは3つの要素だと考えています。

これらを記述した文章が「インサイト」と言えます。①ターゲットの隠れた真実。表向きにはわからないことです。②ターゲットの行動に結びついていること。行動原理や行動パターンです。③ターゲットの反応を引き起こすこと。何によって反応が起きるのか。

表面的には人の目を気にして「言えない、見せない」ことが、明らかに行動原理になっていて、何かによってその原理が反応し、ターゲットを行動させているのです。インサイトを求めるのは簡単ではありませんが、データとにらめっこして明らかになった事実を、3つの要素で記述し、訂正し、繰り返し記述していくことで、完成された文章を作り上げます。その文章こそインサイトの記述です。

Q クライアント視点/顧客視点で企画を見るには?

A クライアントが何を考えているかは、よく話を聴くことでわかります。

ただし、聞くではなく「聴く」です。相手の言葉や行間にある事実や感情を積極的につかむ技術に「アクティブリスニング」があります。これを学ぶと、課題の本質やクライアント視線を得るのに役立ちます。顧客視点で企画を点検するときは、一人称で企画を考え、語ります。企画を立案している時や説明する時、多くの場合、立案者は第三者の立場になっています。消費者とクライアントがいて、自分は第三者。これではいつまでたっても当事者の目線は得られません。

Q 企画にリアリティを持たせるにはどうすればいいですか。

A リアリティの3要素は、予算、 品質、納期です。

この3点を徹底的に検証しましょう。このこの3要素が見合えば、企画はなんとか実現できます。つまり実施可能な状態にたどり着き、ほかの困難は、困難ではあれ知恵を絞れば解決可能になります。つまり企画にリアリティが担保されます。

Q 「ブランドらしさ」のある企画にするにはどうすればいいですか。

A 情緒・感情に与えるベネフィットとして整理することが重要です。

ブランドというものを「気分・雰囲気、単なる銘柄」ととらえているから、ブランド「らしさ」という発想が出てくるのだと思います。製品の機能的ベネフィットは研究所で設計され、工場で作ることができます。しかし、情緒的・感情的ベネフィットはそのように形作ることはできません。

ブランドとはその製品が持つ固有の、消費者に与える「心理的ベネフィット」と言い換えることができます。ブランドを機能ではなく情緒・感情に与えるベネフィットとして整理することが重要です。

Q いつもどこかで見たような企画になってしまいます。

A 良い企画とは「戦略性」が高く「目的」を達成する可能性が高いもの。

まず、「目新しさ」がある企画が、何より良い企画である、と誤認していませんか。企画とは、目的を達成するために策定された「戦略」に則って立案されるものです。

良い企画とは、「戦略性」が高く「目的」を達成する可能性が高いものです。戦略がしっかりしていて、戦略を十分理解して立案できれば、それなりの「演出(目新しさ)」と「本数」が立案できるはずです。アイデアありき、で企画作業に入ると、目新しさや本数に焦点が移ってしまうものです。

Q 企画書にまとめるのに時間がかかりすぎてしまいます。

A 「背景」「目的」「戦略」で常に検証を。

アイデアだけで企画を立て、企画書にまとめようとしていると企画書になりません。企画を必要とする「背景」、達成するべき「目的」、目的達成に至るための「戦略」という3点セットで、常にアイデアを検証していくことが大切です。

第13回販促コンペ公式サイトはこちら

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