2021年2月から約3ヶ月間にわたって、東京・国立新美術館で開催された佐藤可士和展。佐藤自らが展示作品や会場構成のキュレーションを行い、約30年にわたる活動を多角的に紹介し、話題を集めた。本展は5月10日まで開催予定だったが、事態宣言の発令および政府からの要請を受け、館の臨時休館により、惜しまれながら4月24日に閉幕した。
そんな「佐藤可士和展」が、SAMURAIの公式サイト「kashiwasato.com」にて3Dミュージアムとして公開された。
これは、撮影した3D空間をユーザーが360°自由に歩き見渡すことができるオンラインビューイングシステム「Matterport」を活用して制作されたもの。イントロダクションとなる「THE SPACE WITHIN」から最後の「UT STORE@THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO」まで、佐藤可士和展の3Dバーチャルツアーを楽しむことができる。また要所要所で、本展のために開設されたYouTubeチャンネルによるオリジナルムービーを見ることもできる。
佐藤可士和展は、佐藤がこれまで手掛けた広告、ロゴ、グラフィックデザイン、ブランディング、アートなどの表現アプローチを切り口にした6つのセクションで構成。展覧会全体をクリエイティブディレクションという営みを伝えるひとつの「作品」に見立てるというメタ的な構造を持つ展示になっている。新型コロナウイルス感染拡大による制限が設けられたにもかかわらず、会期中には15万人を超える来場者が訪れ、動員の面でも大きな成功を収めた。
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