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広告ブロックアプリを買収 迷惑電話遮断のトビラシステムズ

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迷惑電話遮断サービスのトビラシステムズは8月31日、広告スマートフォン向け広告ブロックアプリ「280blocker : コンテンツブロッカー280」を提供する280ブロッカー(京都市)を買収したと発表した。

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トビラシステムズは携帯電話の普及で業績を伸ばしている企業で、近年は迷惑ショートメッセージの排除にも対応していた。280ブロッカーの買収で、Webサイトが載せるオンライン広告の遮断にも手を広げる。買収額は3億7700万円。280ブロッカーの2020年11月期売上高は3800万円、純利益は1800万円だった。

トビラシステムズの2020年10月期売上高は12億3400万円で、前年比25.8%増と伸長した。月間利用者数は2021年4月時点で1223万人で、2019年10月末時点と比べて3倍以上となっている。電話を用いた特殊詐欺に対する不安や、新型コロナウイルス感染症にまつわる特別定額給付金をかたる詐欺、ワクチン接種に関する詐欺などの不安も、利用を後押ししているとみられる。

「280blocker : コンテンツブロッカー280」は有料で、ダウンロード価格は500円。2017年〜20年にかけ、3年連続でダウンロード数1位を獲得したという。開発者の堤氏は公式Webサイトで、譲渡の理由について「体調不良で開発継続に不安があった旨」を挙げている。

カナダのIT企業ブロックスルー社の調査では、2020年12月時点の世界全体のスマートフォン向け広告ブロックアプリ利用者は5億8600万人で、前年比11.2%増。計測を始めた2015年の1億6700万人から大きく広がっている。米国に限ると、利用者は若年層の男性が多く、18歳〜29歳男性インターネット利用者の65%が広告ブロックアプリを導入している。ただし、関知できないアプリもあるという。

総務省の「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」では、日本のスマートフォン利用率は全世代で92.7%に達しており、平日の平均メディア利用時間ではインターネットがテレビを初めて超えた。